いつもと同じ道
別れ際になるといつも言葉が喉につっかえる
なにか話さねば…
そう思って目的もないまま口を開いてみる

「大事にしたい」

いきなりの言葉に君は驚く
一瞬　時間が止まったような気がした

もう、どうしようもない
どうしようもないなら

「大事にしたい」

空が泣く　そんな気がした
悔しくて
悲しくて
情けなくって
また逢えたらなんて…

泣くのなら今すぐ泣いてほしい
そのほうが誤魔化せるから…

眩しくて眩しくて
めまいがしてしまいそうだ…
すぐとなりにある
そのきらめきに

目の前には開けないLINE
次こそは、と指先に力をこめる
よし!!

…もう少しあとで良いか…

不完全なままで良いと君は言ってくれた
だけど、自分の中でなぜかしっくりこない
ああ、これもまた不完全な僕ゆえか…