7/28/2024, 10:52:17 AM
「お祭り」#9
「夏祭り行こう!」
彼は夏祭りが好きだ。毎年毎年誘ってくる。断っても、何かしら理由をつけて行かされる。
今年も行くしかないかな…絶対誘われるんだろうなぁ……。
…あぁ。そうだった。
もう、自分で決めれるようになっちゃったんだった。
7/27/2024, 11:39:13 AM
「神様が舞い降りてきて、こう言った。」#8
神様が舞い降りてきて、こう言った。
「あなたは運命の人に3日後に出会います。」
それだけ言って、帰って行った。
3日後、隣町に遊びに行っていた。ふと神様の行ったことを思い出す。ホントに運命の人なんかに出会うのか?と疑いつつ足を進める。
「痛っ!」つい声が出る。小石につまづいて転んだみたいだ。手と顔を擦りむいてしまった。
「大丈夫ですか…?」
ふわっ、と包まれるような可愛らしい声で俺を心配してくれる。
思わず、声が詰まる。
まるで自分にとっての女神様が舞い降りてきたようだ。
7/26/2024, 10:47:31 AM
「誰かのためになるならば」#7
「誰かのためになるなら」、彼の口癖だった。
「誰かのためになるなら、ゴミ拾いくらい大丈夫」
「誰かのためになるなら、お金くらいいくらでも貸すさ」
そう言って去年、「君のためになるなら、肝臓の1つくらいどうって事ない」と言い、私への移植は成功、彼の手術は失敗。彼は私を置いてった。
7/25/2024, 12:26:52 PM
「鳥かご」#6
1度外の世界に出てしまえば、ここがどれだけ窮屈で、狭いのかが分かる。
そんなことに気付くくらいなら、出ようともがかず、外の世界に気づかない方がいいかなぁ、なんて鳥かごの中で考える。
7/24/2024, 12:06:17 PM
「友情」#5
友情は、細く、まるで糸かのよう。
切れてしまえば、戻ることは無い。
もしもあの日、君が切ろうとしたのを止めれたら、どれだけ幸せだったかなぁ、なんて。