栃木県那須町。観光に行くなら初夏や紅葉の季節に行くのがおすすめ。でも曇り空に気温も低く今にも雪が降ってきそうな冬にキャンドルを作りに行くのもまた良いところ。
妹と夫と私と3人でキャンドルを作れるお店にクリスマス、正月も過ぎた特に大きなイベントがない2月に行ってきた。きっかけは妹の海外のアニメに出てくるような三角形のチーズのキャンドルが作れるから行こうよ!と誘われたのだ。
とくに予定もなく休日何しようと考えてた私達夫婦は寒いし家で映画でも見ようと思ってた。暖かい炬燵で映画観てお菓子を食べてダラダラ過ごしたかったが妹のチーズの形のキャンドルを作りたいという圧に負けてしまった。なぜ負けたかそれは金曜の夜に3度も同じ話を聞かされたからだ…。
当日、8時に家を出て観光名所に立ちよることもなく目的地に真っ直ぐ向った。お目当てのチーズ型キャンドルを妹は予約し私達夫婦はガラス瓶にガラスのミニチュアを入れて透明な蝋に染色して瓶に流すキャンドル作りを選んだ。開始時間まで30分程あったので店内を見渡すことにした。
小さなキャンドル、動物の形をしたキャンドル、アロマキャンドルなど様々な種類のキャンドルがあった。店内は販売スペースとこれから私達がキャンドルを作る2スペースとなっており性別、年代、家族、カップルと様々な人達で結構混み合っており中でもチーズ型のキャンドルを作ってる人が多かった。やはり人気なんだろう若い女性が圧倒的だった。
キャンドルを見てたり作業の様子を眺めている間に時間になりスタッフさんの説明を聞いて作業に入ることにした。
私達夫婦はガラスのミニチュアをどれにするか、蝋の色は何にしようかなど目移りしてしまった。夫はイルカをメインに、私は金魚をメインに組み立てる事にし水辺の生き物の為蝋の色も青だ。季節は冬なのに夏仕様。
順調にミニチュアを並べていざ蝋を染色し流し込もうとした時になぜか青はやめ捻りをきかして紫にするという選択に私は出た。紫は青と赤で作るのは子供でもわかる当たり前の事なのに青に対しての赤を多めに入れてしまい蝋が真っ黒になった。横にいた夫に「黒になってしまった」と…夫の蝋は透き通ったとても綺麗な青だった。
「なんで???」と夫が私に問う夫の反応は正解。
スタッフさんを呼んでやり直せます?と聞いてくれた夫には感謝しかないスタッフさんもまん丸お目目で私のブラックな蝋を見て大丈夫ですよーとやり直しを許してくれた。ありがたい。
夫の監視のお陰で無事に紫の蝋が出来上がり流し込んで私の金魚のキャンドルが出来上がった。紫色と透明の蝋のコントラストもどこか妖艶で大人な感じだった。コレが黒だったらと思うと……
妹の作業は鍋で蝋を溶かし型に流し込み固まるまで待つという作業だったらしい比較的早く固まる蝋らしく完全に固まるまで席で待っていたようだ出来上がりを見せてもらうと色も形も想像していた物よりも遥かに上をいくアニメで見る真っ黄色の穴が空いている三角のトムとジェリーに出てくるようなチーズだった。
持ち帰り用の袋に入れてもらい担当してくれたスタッフさんにお礼を言ってお店を後にした。帰りに何ヶ所かお店に行きランチを食べ家路にと帰る車中で私は思い出した。妹はチーズ嫌いじゃなかったかと。とろけるチーズは形がハッキリしていないから何とか食べられるだけど固形のチーズは無理と。
なぜ、嫌いなチーズのキャンドルを作りたかったのか時折り思い出しかれこれ10年たっても聞けない私だが思っていたよりも楽しく今もお互いの家に大切に当時のままの状態で飾ってあるキャンドルを見るとそんな事はどうでも良いやと思える思い出の1つだ。