広い広い
草原広がる大地
僕は寝転がった
すると──
ゆっくり流れる雲があった
静かに目を閉じて
風を感じる──
僕はハングライダーに乗っていた
横には僕が考えたロゴ
自作のものだ
「いやっほーい!」
一回転はお手のもの
今日は調子がいいな!
「よし、二回転!……三回転にも挑戦だ!」
しかし、その時に事件は起きた
「うわぁ!」
三回転は失敗だった。
機体はグルグル回り
僕の意識もろとも吹き飛んでいく
頬に触れる温もりに
目を開ける
「……良かった」
目の前には女神のような女性がいた
彼女の笑顔には安心感があった
僕達は他愛のない話をした
時間も忘れて
僕は彼女に恋をして
彼女も僕に恋をして──
「……起きて?」
「……おはよう」
僕の目の前、僕のとなりには
さっきまでの彼女がいる
僕はずっと彼女に恋をしているから
永遠の約束を交わした、あの日からも
変わらず、君に恋しているから
目を閉じて現れる女性は
いつも君なんだよ
これからも、きっと──
身体を起こして
彼女と手を繋いで歩いていく
ふと、空を見上げると
さっきとは別の空模様
僕達は静かな風を感じながら
歩いていく──
(2023.05.04/大地に寝転び雲が流れる・・・目を閉じると浮かんできたのはどんなお話?)
おばあちゃん
色々、話したね
色々、喧嘩もしたね
色々、一緒に出掛けたね
歳をとって、知らないうちに
病気で独り言増えて
怒りっぽくなって
大喧嘩すること増えたよね
最大級の大喧嘩のあと
程よい距離を知って
そこから上手くいくようになって
病気で家には居られなくなって
ばあちゃんちに行くと
寂しさ込み上げてきた
幸い、施設は家の近くで
出来る限り毎日、通った
一緒に散歩したり
おやつ食べたり
色んな話も聞いてくれた
病気で言葉が話せなくなっても
家族のこと、ずっと覚えていてくれてたよね?
忘れもしない、あの日
家族の風邪がやっと治って
面会に行ける!
そのタイミングでインフルエンザ流行
面会中止
そのままコロナが出始め
面会が出来なくて
会いたくても会えなくて
暫くして
画面越しや
ガラス越しでも
少し会えるようになった矢先だよね
一番、嫌な対面を果たして
辛かったな
けど、一番辛かったのは
ばあちゃんだよね
ずっと一人だったんだもん
最後にたくさん
「ありがとう」
伝えたけど
聞こえたかな……
届いたのかな……
小さな写真
うちにも飾ってる
いつも、ありがとう
──おばあちゃん
(2023.05.03/「ありがとう」そんな言葉を伝えたかった。その人のことを思い浮かべて、言葉を綴ってみて。)
振り返って思うことがあるんだ
近くにいればいる程
色んな表情を知ることになるよね
それは時に
心に刺が刺さったり
心が温かくなったり
全て、“人”だから
時には八つ当たりのもあったかも知れない
それでも
相手を思っての顔
怒ることも
喧嘩だって
全部、裏を返すと優しさだった
それに気付いたのは失いかけた時
優しくされれば、される程
別れは辛く、涙は止まらなくて
優しさに気付かなければ
優しさを知らなければ
優しさを知らなければ……
こんなにも辛さを感じることなんて
なかったのに……
そんなことを思った
けどね、
ふと……そんなことを思う自分
これも……優しさなんだろうなって
(2023.05.02/優しくしないで)
白いスケッチブックを持って
さあ、出かけよう
「こんにちは」
誰かに出会うたび
誰かと話すたび
赤
青
緑
黄色
と、どんどん増えていく
パレット
白いスケッチブックは
どんどん彩られていく
心も温かく彩られていく
一人では決して描けない──
人生をどんどん、自分色に染めていこう──!
(2023.05.01/カラフル)
静かに目を閉じて
思い浮かべて?
自分の好きな場所はどこ?
自分の好きな人は誰?
自分の好きなことは何?
──やってみたいことは何?
ここでなら、何もかも自由
嫌いな人もやっつけちゃえ
ここでなら、誰にも邪魔をされない
気になるあの人とも仲良くなれちゃう
ここでら、神様にだってなれる
自分だけの妄想世界……楽園──
(2023.04.30/楽園)