【静かなる森へ】
ドラクエ風
森の奥深く――
薄明かりに照らされた祠の前で、空気がふるえる。
突如、光が舞い上がり、ひとすじの声が響いた。
「……よくぞここまで来ました。勇者よ。」
現れたのは、長き眠りについていた森の精霊。
だが、その微笑みはすぐにかき消される。
大地がうねり、黒き影が森を包み込む――
「この森は渡さぬ。貴様らもまた、静寂となれ!」
叫びとともに現れたのは、森を蝕む邪なる魔獣。
木々が悲鳴を上げ、空は黒く閉ざされる。
今、静かな森に最後の光がともる。
精霊の加護を受けし者よ――
闇を祓い、森に再び平穏を取り戻すのだ!
【夢を描け】
30代前半の自分。
何か今の生活に限界を感じていた。
何かを変えたい。
そんな思いあった中で、
良い機会が巡り合い、結婚した。
何かが変わるかも、と夢を描いていたが、
現実は甘かった。
はじめのうちは気持ちに余裕もあり、
うまく生活と仕事のギアが回っていた。
気持ちのすれ違いが多くなった現在は、
生活も仕事もうまくは回っていない。
夢を描いて、一歩踏み出すことが大事だが、
そこから先は、努力次第ってことかな。
【木漏れ日】
雨の日の学校行事の登山。
中止も考えたが決行した。
思ったりより登りやすかった。
雨は木々に遮られ、霧の山は神秘的だった。
午後から予報では曇りだったが、
一瞬太陽が出た。
木漏れ日がとても気持ちよかった。
自然の豊かさを感じられた登山だった。
やってみるもんだな。
【手紙を開くと】
手紙は素晴らしいと思う。
文字を見ると、その人の存在やその時の状況がよみがえる。
そして、懐かしい気持ちになったり、切ない気持ちになったりする。
感情が揺さぶられる。
教員の仕事をしていると、手紙をもらう機会がわりとある。
卒業式や、何かをもらった時など。
この前ふと手紙が入っている引き出しが目に入り、久々に見てみるかと思い、これまでもらった手紙を開いた。
(過去の思い出に浸りすぎるのはどうかなと思い、普段はあえて見ないようにしている)
やはり感情が揺さぶられた。
大学時代に一瞬だけ交わったTさんや、卒業が大変だったIさんの親子、いつもお菓子をくれたNさん。
20代の頃の私は、今よりも良くも悪くも真っ直ぐだったな、と。
手紙を開くと・・・
たくさんと温かい人たちと、真っ直ぐだった自分がいました。
【すれ違う瞳】
顔を少し上げる。
すれ違いざまに他人と瞳を合わせるが、すぐ逸らす。
そしてまた下を向く。
自分に自信が持てない。
他人と関係を築くのが怖い。
自分と相手の間に壁を作ってしまう。
そんな自分を変えたい。
もっと人と人の関わり合いの中で生きたい。
無機質な自分。