兎と亀

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8/2/2025, 10:29:58 AM

8月、君に会いたい

『元気にしてるかな…』

一人部屋で小さく呟いた
あの日のことがまだ鮮明に蘇る

7月の中旬私はある男の子と出会った
彼はいつしか私の一部になっていた

向日葵畑で笑う君は太陽のように煌めき
たくさんのそばかすは星のように輝いて

私の心を奪って行った彼は
8月になると呆然と姿を消した

まるで神隠しにあったかのように

でも私はまだ君に会いたい

7/31/2025, 2:12:15 PM

眩しくて


『大好きだよ』

そう笑う君の隣は私だった
彼の優しさが怖かった

いつからだろうこの気持ち
知らない間に溜まっていた気持ちは
どんどん大きくなって
彼の隣にいるだけで苦しくなっていく

彼の隣は本当に私でいいのか
これからも愛を届けるのは私なのかと

背中に重くのしかかる

君が隣で笑う笑顔は

眩しくて苦しかったから

7/30/2025, 3:22:56 PM

熱い鼓動


『優勝だーーー!』


そうリポーターが叫んだ
あの日夢見た情景のようだった
歓声が眩しいほどに僕達を照らす
抑えられなくなるほど、胸が高鳴っていた

あの日の練習は嘘じゃなかったんだって
ここにいるのは夢なんかじゃないって

チームメイトの顔を見て実感した

たくさんの表情をしていた
笑顔と涙が交差していて

そしてトロフィーを手にした時には
みんなが熱い鼓動で高鳴っていた

7/29/2025, 10:09:19 AM

タイミング




今日もクラスメイトの彼を目で追いかける
私は彼のことが好きだから

隣で座る彼は好青年で人気者
でも最近様子がいつもと違う
一人の女の子を眺めているみたい

まるで恋焦がれているみたいに

私は彼の姿をみて
苦しくなった

私の姿は眼中に入ってないみたいで

そして数日後
その子と彼は付き合ったって

私のほうが先に恋に落ちたのに
それなのに彼女の「好き」が届いてしまっただけなのに

人生はすべてタイミングなんだと神を憎みたくなった

7/28/2025, 10:49:17 AM

虹の始まりを探して

まだまだある!

子供達が駆け回る
雨上がり空に浮かぶ七色の架け橋

虹がただの色に見えたのはいつ頃からだろう
もう必要の無い傘をたたみ子供達の話し声に耳を澄ます

この子達は時間が経つことを知らずに
虹を追いかけ続ける

きっとこの子達は

学び舎で夢を描き
社会人になって現実に揉まれ
鏡の皺に、あの虹を羨む

そんな人生を送ってもきっと

今を愛せるようなそんな人になれますように

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