幽霊花

Open App
2/22/2023, 2:08:08 AM

自分ではない、「誰か」になりたいと
思う時がある。

愛しいものも、憎いものも全て取り払って
自分ではない、まっさらな存在に。
新しい人生へ。

そう願っても、朝起きたら名前が変わっていたり
性格が変わっていたり、
過去が変わるなんてこともない。

だから、少しだけ、変えてみる。
いつも朝はトーストだけど、今日は白いご飯。
いつも食後はコーヒーだけど、今日は紅茶。
いつもリップは赤だけど、今日はピンク。

きっと誰も気付かない。
でも、今日の私は全然違う、新しい私。

こうやって私は生まれ変わる。
何度でも、新しい私へ。



―0からの

2/20/2023, 1:34:56 PM

同情なんていらない。

そう言える人が、羨ましかった。
そんなこと、一度だって私は思えなかった。

無償の愛をくれると期待した母も、
「良き理解者」だと私を称した友人も、
私の心を理解し、私を慰め、
私と共に苦しんではくれなかった。
あろう事か、私に、それは思い込みだと突き放す。

「それは辛いでしょうね。」
その一言だけでいい。

あなたにわかるか。

同情すらも得られない人間の気持ちが。

同情すらも得られないということは、
到底そこには愛情だって、友情だって無いのよ。

同情とは、他者の状況を知り、心を動かすこと。


同情だろうが、共感だろうが、憐憫だろうが。
正直なんでもいい。

私を突き放さないでいてくれるのなら、
私はあなたから、どんな感情だって欲しいのです。



―同情

2/18/2023, 12:33:57 PM

「今日の私は残りの人生の中で1番若い」

どこで誰が言ったのか思い出せないけれど、
私の愛する言葉のひとつ。

今が1番若いと思えば、自信とやる気が満ちるのよ。

でも、だからと言って
「明日 目覚めた私は今日より老いている」
なんて悲観してはダメ。

老いるのではなく、大人になるの。
枯れるのではなく、熟していくの。
失うのではなく、得るのよ。

そして、私は思う。
老いを恐怖したその瞬間に、人は老いていくのだわ。

明日に恐怖する人間よりも、
明日を待ちわびる様な人間の方がきっと若い。

だから、さようなら。1番若い今日の私。
早くいらっしゃいな。今よりも少し大人な私よ。



―今日にさよなら

2/14/2023, 11:28:00 AM

今日は私が強くなれる日。
昨日 夜更かしして作ったチョコレート、
あの子に渡すの。

いつもより少しだけ高い
ポニーテールを揺らして、
いつもより少しだけ早く
教室であの子を待つ。



―バレンタイン

2/13/2023, 1:28:38 PM

君よ、どうして君はそんなにも
清らかな心を持っているのか。

どうして君はそんなにも
脆い心を預け渡してしまうのか。

君の心は透き通るガラス。
君は純白のお馬鹿さん。
しかしそれが君の美しさ。

いつかガラスが砕け散るとき
隣で私が、拾って差し上げましょう。



―待ってて

Next