『マグカップ』
お揃いのマグカップ。
目を閉じて想像する。
ただ並んでるのを見るだけで幸せな気持ちになる。
何気ない日常。
テレビからは笑い声。
何をするわけでもなく。
会話をするわけでもなく。
ただお揃いのマグカップにコーヒーを入れて。
二人で飲みながらボーっとする。
それだけで、あぁなんて。
この時間はなんて幸せなんだろう。
なんて噛み締める。
全ては妄想なんだけどね笑
ただの一人、お気にいりのマグカップにコーヒーを入れて。
飲みながら。
そんな憧れを抱きながら熱々の飲み物を口にする。
『夜が明けた。』
夜が明けた、さぁ行くぞ。
夜が明けた、さぁ前に進もう。
明けない夜はない、君次第だ。
で、物語の最後には夜が明けた。
これが一般的な物語の前向きな夜明け。
でも現実は。
どんなにもがこうが。
夜が明けない。
夜が明けないから。
暗闇で前も後ろも横も何も見えないまま。
動けないでいる。
夜が明けるのを今日も必死に暗闇の中願っている。
『ふとした瞬間』
ふとした瞬間に思い出す。
あの子の事。
学生時代、すごくすごく仲がよかったあの子。
いつも一緒でアホしながら笑いあった心からの友達だと思ってた。
でもどんどん変わっていった。
変わっていくにつれて許せない事も増えた。
いつも通りに話すのに何か違うように思うようになった。
そのうちにあの子は別の子と仲良くなった。
私も別の子と仲良くなった。
前みたいには一緒にいなくなったし、なんでもお互い喋ってたけどそのうちお互いが上辺だけの会話になっていった。
そのうちに卒業に近づき。
別の仲良くなった子やクラスメートの子らに卒業旅行に誘われた。
メンバーの中にあの子は入ってなかった。
別にあの子に旅行を言うまでもないし、卒業旅行に行き、卒業式。
いつも通りにあの子とも話し写真も撮り、バイバイと帰って行った。
その夜、あの子からの連絡。
卒業旅行行ったんだよね?なんで私に言ってくれないの?私と〇〇はそこまでの関係だったんだね。
そう言われた。
そこまでの関係…にしたのは誰のせいだよ…なんで私が悪いんだと思って私も言いたい事言って。
私たち仲が良かったようで浅い関係だったんだねっバイバイ。
これが最後。
それから何十年。
もちろんあの子が何をしているかわからない。
向こうは私を忘れているかもしれない。
だけどふとした瞬間に思い出す。
それがちょっと悔しかったりする。
『風景』
どこか高い場所に住みたいのです。
高い所から見る街並みを見たいのです。
そして空も見上げたい。
同じ風景でも。
季節によって、時間によって、天気によって違う。
それがおもしろい。
高い所から見る空、星に少しは近づいただろうか…なんて程遠いのにそう思ったりして。
とか考えるのが好き。
だから高い場所に行きたいのです。
住みたいのです。
色々な風景をみたいんです。
『遠い約束』
貴方は覚えてるのかな?
昔した口約束。
貴方にとっては軽いただの口約束だったのかもしれない。
私にはそれが大事な約束だと今も思っていて。
でもそれが未だ約束をはたせてなかったりする。
そしてこれからもはたせなさそう。
遠い遠い約束。