君と約束したんだ
ずっと友達でいようって
でも君は裏切った
裏切ったとまではいかないかもしれないけれど
僕は裏切られたと思った
人に僕のことを売ったり
平気で嘘をついてくる君
ごめんね
約束守れなくて
友達のままでいたかった
いつから壊れてしまったんだろう
あっ、これ以上近づかないでください
パーソナルスペースに侵入されては困ります
あいつは良かったのになんで自分はダメなのかって?
そりゃ貴方とあの人は親密度が違うので
あっちは80%くらいで
貴方は30%にも満たないくらいですかね
いやぁ、すいません
ワタクシパーソナルスペースが広いものでして
侵害されそうとなれば離れたくなります
3LDKくらいの広さはあるかと
なので今回はお引き取り願います
さようなら〜👋
君は僕のことを「美しい」といいながら撫でてくれる
男なのか女なのか分からないような顔、声、仕草
全部全部好きだ
森で迷ってたら助けてくれて今は一緒に過ごしている
家に帰ったところで幸せなんてないから…
ここで過ごしてはや2ヶ月が経とうとしていた
ココアを入れてくれて飲んでいたら
段々と眠くなってしまった
森の中で迷っていた君を助けた
正直助ける気なんてなかったけど
とても可愛い顔をしていたから
話してみたいなーなんて下心で家に案内した
そうしたら一緒に住みたいと言うから
喜んで了承したよ
先程ココアに睡眠薬を入れたから
そろそろ効果がて出る頃だと思うな
君が寝たらすぐにホルマリン漬けにしよう
人間の標本を増やしたいと思っていたんだ
ちょうどいい時に森で迷ってくれたよね
正直自分にメリットしかないから
誰かからの罠かと思っちゃった
綺麗な君をずっと眺めていたいからね
ずっと一緒にいようね
塾の帰りは凍えそうなくらい寒い
まだ秋と呼ばれているはずなのに
「家に帰りたくないなぁ」
毒親という言葉をまだ知らなかった頃
自分の親がやばいなんて一度も思わなかった
悲しいかな成長すると共に
親が毒親なことに気づいていく
もう塾ごとボイコットして朝まで家に帰らないで
って考えたこともあった
でももうやめた
逆らったって無駄だから
私の普通は親に怒られるだけの日々だから
私には凍えるような朝は来ないだろう
暖かい部屋で朝を迎えて心の中が冷えきった生活を
あの親から離れるまで繰り返す
最近学校でよく熊が出ている
だからといって休校になる訳でもなく
送迎必須になる訳でもない
先生達も授業の度に熊の話をする
生物の先生だったような気がするのだが
熊に会った時の対処法を教えてくれた気がする
そして? んなこと聞かれたって覚えていない
数学のプリントなんて解いてないで聞いておけば
良かったと今更ながら後悔している
だって目の前には大きな熊がいるのだから
最期の言葉が「明日三角チョコパイ食べに行こー」
になるとは思っていなかった
人生で一度は三角チョコパイ食べたかった
なんて思いながら熊の口の中を見つめていた