ワタシは外を眺めていた
本ヲ片手に持ち椅子に座りながら
ワタシは今日完成したアンドロイド
まだマだ分からないことばかりダ
マスターはワタシに名前をつけてクれなかった
だからワタシには名前が無イ
あと数ヶ月したラ
ワタシは街に行くらしい
夜でも明るくてニぎやかだとマスターが言ってた
街に行くノ楽しみだナ
いつかクるその日に恋焦ガれ
ワタシはまるデ人のような瞳ヲ閉じた
AM4:00
空の端の色が若干薄くなってきた
家族が起きる前にこっそり家を抜け出して
買い物をしに行く
この時間だからコンビニくらいしか空いてないけど
坂を下っていくと朝日が覗き始めていた
このままこの綺麗な空に溶けていきたいと思った
私は今日友達に意地悪をしてきました
ほんの出来心だったんです
魔が差してしまっただけなんです
もちろん反省もしています
でも元凶はあの子なんです
あの子が悪いんです
私にわざと水をかけてきたり
プリントにネームペンで落書きしてきたり
悪口を言ってきたり...
あげたらキリがないのです
だから私はあの子が大切にしていたペンを
あの子の家族の形見を壊しました
ホームルームの時話題になりました
あの子は真っ先に私の名前をあげました
半泣きになりながら
『なんでそんな事したの?私が嫌いだから?』
と言っていました
あの子はみんなが見ていない時に
意地悪をしてきました
だからみんな知らないのです
私の言い分もあの子の裏の顔も...
そのまま放課後になりました
帰り道で私は1人でした
今日は雨だったのでたくさん水たまりがありました
ふと水たまりを覗くと
とても綺麗な空が映っていました
また私のどす黒い感情を含んだ笑顔も映っていました
だから私は思いました
『明日も晴れるといいな!』
と
初めてあなたを見た時思わず
見つめてしまったのを覚えている
でもあなたは他の人達と話のに夢中で
私がここにいることにも気づいていないようだった
優しくてかっこいい声も
若干つり目なその顔も
周りを引きつけるような話し方も
思わずつられてしまいそうな笑い声も
全部好きなんだ
でも私たちは一生話すことができないし
これ以上距離をつめることも出来ない
心の距離も物理的な距離も
画面の中で話すあなたはとても楽しそうだから
あなたという存在に感謝して
スパチャをする
『スパチャありがとう〜』
こんな恋でも愛の伝え方でもいいと思えた
あなたに出会うことができたから
『約束だよ!!』
当時6歳の近所に住んでいた男の子が言ってた
なんの約束だったかは覚えていないけど
その子が今日帰ってくるらしい
15年ぶりか...大きくなっているだろうな
としみじみしていると
スタイルがよくかっこいい人がこちらへ歩いてきた
モデルか芸能人の類だと思っていたら
あの子だった
私を見るなり片膝をついて
『約束通り戻ってきたから結婚しよ?』
私が忘れていた約束は重大なものだった