#6 【嵐が来ようとも】
台風は、上層と下層をまぜっかえして、上がりすぎた海水温を全体的に下げてくれる効果があるから必要なものだと思うけれど
人生における嵐も同じように
人間関係や価値観やなんかをかき混ぜて、めちゃくちゃにして、元あるべき場所に戻すような作用があるんだろうかと考える
経験からいうと、わりとそれは当たっていて
ものすごく疲弊するし傷付くし
色んな嫌な思いをするけれど
結果的に自分にとって大切なものや、守るべきものが本当はなんだったのかを思い出させてくれるイベントなのかもしれない
人は余程気を付けて日々を過ごさないと、気付かないうちにだんだん歪んで、だんだん逸れてしまうものだから。
#5 【祭り】
鳥居の向こうに、ゆらぐ兵児帯。
松の木の影と、屋台の提灯。
下駄が跳ねる石畳。
波紋の下の金魚たち。
お囃子の音色はとぎれることなく、
狐面たちの舞は続く。
芙蓉の花と、和紙の残像。
苔むした石灯篭。
今夜の月は、まだ昇らない。
#4【花咲いて】
やっと梅雨明け宣言があったんだけど
ふとみたら
気の早い彼岸花が咲いてたんだよね
赤じゃなくてピンクだから、厳密には彼岸花というよりリコリスなんだけど
まぁ同じ種類の色違いみたいなもんで。
リコリスは白、黄色、ピンクとかがあって、大抵は誰かが球根を買ってきて植えているものなんだけど
先日どこかでピンクを見かけて、いやいや早すぎるだろ、と思ったけど
今日別の場所で今度は何本も咲いてるのを見かけた
桜の花が変な時に咲くと話題になったりするけど、彼岸花も暑すぎて、本当に咲く時期がわからなくなっちゃったのかなぁ。
後日追記。
あの花、キツネノカミソリって言うんだって。すごい名前だね。
彼岸花やリコリスの仲間だけど、彼岸花の色違いではなかったみたい。
キツネノカミソリか。
なにを剃るのかな。
キツネがイタズラして村人の髪の毛剃っちゃうのかな。
#3【今いちばん欲しいもの】
例えば3年間とかの期限付きで良いので、好きなだけお金を使えるようになってみたい。
色んな映画や小説や、ほんとかどうかわからないような一般人の投稿でなら億万長者の話を見聞きするけれど、
そこはやっぱり百聞は一見にしかず。
日常の細かいことから、人生における大きな選択や、その他あらゆる物事を選ぶ時に「それをする為のお金が自分にはあるか」というのは、かなり大きな理由になる。
例えば今なら、引越しを我慢している。
本当なら南の島のめちゃくちゃ海の綺麗な場所に住んで、毎日美しい海を眺めたり、朝な夕なに泳いだり、台風が来てめちゃくちゃになったりしたい。
その次に、好きなモノを好きなだけ買ったり、好きな所へ行きたい時に旅行するのを我慢している。
自分自身のパラメーターや家族構成を考えた結果、比較的短時間で簡単な仕事を選んでいるから当然収入は少ない。
少ない収入の中から、生活に必要なものを買ってサービスにお金を払い、当然のように徴税され、残ったお金の中から自分の買えるものを厳選したり、無理やり自分を納得させたりして好きなモノにお金を使っている。
生活は工夫しだいでどんな風にも低価格に出来るらしい。
でもそういうのは、ちょっと疲れてしまった。
だから時限付きで良いから好きなだけ好きな物に囲まれ、好きな場所に行き、好きな場所に暮らしてみたい。
そんな空想が出来るのも、生きているだけで理不尽に痛めつけられたり、傷付けられたり、立ち上がれなくなるほど打ちのめされたりしていない、平和な場所に暮らしている証拠なんだと。
そうでなかった人たち、今、そうでない人たちの事を考える、比べてみる事もある。
でも、今その人たちに実際に自分の手を差し伸べる程の余力はない。
不真面目かもしれない。
狡いかもしれない。
低俗かもしれない。
でも、今ぱっとこのお題で浮かんだのはそれでした。
時限付き富豪希望なのは、永久にその状態が続くのはなんだかあまり幸せではなさそうだな、と思ったから。
今日はあんまりまとまらなかったし、いい事も言えなかった。まる。
#2 【終わりにしよう】
前々からわかってはいたんだ。
こんな関係は続けていけないってこと。
僕はきみのことを不用意に傷付けてしまうし、きみは僕と出逢ってから自分の脚で立てなくなってしまった。
お互いがよく似た同士で、気持ちも考えた方も似ていた。
だけどこんな風にお互いを傷つけ合うだけになってしまったら、もうその関係は続けない方がいい。
終わりにしよう。
これはネガティブな事じゃなくて、お互いが良い方向に行くための別れ。
最初は少しつらくても、大丈夫、すぐに慣れるよ。
さようなら。
ありがとう。
大好きだった。
さようなら。