好きな色って、なんだろう。
赤青黄色、黒に白。
最近は絵を描くようになったから、色を意識することが増えたような気がする。
水彩のような柔らかい淡い色?
オシャレに合わせやすい彩度低めの色?
それともカッコいいギラギラの原色カラー?
どれも好きだから選べないなぁ。
あなたがいたから、頑張れた。
あなたがいたから、サボってしまった。
あなたがいたから、仕事が楽になった。
あなたがいたから、余計な仕事も増えた。
あなたがいたから、友達が増えた。
あなたがいたから、疎遠になってしまった人もいた。
あなたがいたから、愛を知ることができた。
あなたがいたから、たまに喧嘩した。
あなたがいることで良いことも悪いことも増えた。
だけども、それはあなたがいない時よりマシになっていたらいいな、とも思う。
黒板に、ふざけて書いた相合傘の落書き。
まさか本気にするなんて、馬鹿げてる。
でも、真剣な目で前から気になってたとか言われたら。
一緒に帰るくらいならしても……いいかな。
ぐらり、と視界が揺れる。
体のバランスを取ろうとして足を滑らせる。
途端、体が投げ出されたような上下感覚がなくなり、そのまま下へと落ちていった。
硬い地面は体を打ちつけ、身を投げ出したままそのまま暫く動けなくなる。
身体の端々が痛むが、頭がぐわんぐわんと鳴って判断ができない。
そのうち、周囲の人が救急車を呼んでくれたようでサイレンの音がかすかに聞こえてきた。
この間、転んで骨折した時の描写です。
「未来を知りたいか?」
願いを叶える精霊ははそう答えた。
「未来のその先にあるお前が、どんな姿でいたいか知りたいだろう?」
精霊はうやうやしく、しかしどこか自信満々に語りかけた。
まるで当然首を縦に振るだろうというように。
「知りたくない」
しかし、僕は首を横に振った。
「何故だ。今のお前は将来が不安ではないのか?」
精霊は意外そうに答えた。
「不安じゃないと言ったら嘘になるけど、だって、未来知れたら今生きるのがつまらなくなりそうで」
僕は拳を握り、精霊に向かって言い放った。
「僕は今を生きていきたいよ」