大空ってなんだろう
僕には大空が分からない。
大空以前にお母さんの顔もお義父さんの顔も義弟の顔も分からない。
自分の顔だって…
お母さんが荒々しくドアを開け入ってきた。
そして嬉しそうに
「助けてあげれるの!」
と言った。
僕は嬉しかったずっとみたかった外の世界が見れると思ったから。
12月25日にクリスマスプレゼントとしてやってくれるみたいだ。
12月25日
やっと僕が待ちわびていた日がやってきた。
僕はお母さんと一緒に病院に向かっていたの
病院に入ったと思われる辺りから段々と音が小さくなっていって遂に聞こえなくなった。
とあるところでお母さんと僕は離れた。
静かな部屋
誰の声も聞こえない
ドンッ
誰かが入って来たみたいだ。
何をしてるのか見えないし聞こえないけどと話しているんだと思う。
ちょっとずつ近ずいてきて
僕は麻酔を打たれてそこで意識が途絶えた。
気がつくと手術は終わってるみたい。
いつもと違う何か違和感を感じて周りを見ると真っ暗な世界じゃないんだ
あぁ目の手術は成功したんだ
お母さんだと思われる人が入ってきた。
「良かった目が覚めたのね。」
なにかいつもと違う
僕は
「お前誰?」
とそう言ってしまった。
お母さん?の話を聞いていると
僕とドナーだったんだ。
脳を移植されてこの体に持ち主になったんだって。
僕は裏切られたんだ。
まあ大空が見えるしいいかな。
お母さん
「最高のクリスマスプレゼント」
でしょ。
寂しいよ。
お母さんなんで
私は
冬に産まれて
冬にプレゼントを貰って
冬に祝われて
冬にケーキを食べて
冬に両親を奪われて
冬に引き取られて
冬に人を殺して
冬に刑務所に入って
冬に釈放されて
それから…
何したんだっけ??
今も…
あぁこれ走馬灯か。
私は
「冬に殺された。」
冬はいつでも一緒。
人には誰しも得意不得意がある。
あなたが得意なことが出来ない人だっている。
だから自分ができるから相手もできる。
そう思わずに相手のペースもみよう