「またあしたねー!」
そう言われたら、僕はきっと返せない。
きっと僕には、明日がないから。
明日から、その場所でまた会うことはできなくなるから。
誰にも言えない。言わずに僕はいなくなることを決意した。
きっと話したら後悔ばかり残ってしまうから。
引き止められたら、本当に行けなくなってしまうから。
枷みたいなものを置いていなくなることになりそうかもしれないけど、僕は言わない。
大好きだった人たち、ありがとう。
どこかで会えますように。
透明なものになれたなら、凄く楽なんだと思う。
みんなの前から元からいなかった存在になりたいと強く思うことが増えた。
相変わらず消えたいとしか考えられない今日。
でも、透明になれるほど綺麗な存在じゃないことはいちばん分かってる。
幸せを望むのは傲慢なのでしょうか。
自分は、自分の理想になることは出来ないと思っている。
理想というのは、自分の欠点や短所が真反対になっているものだと思う。
理想像に近づくことは出来ても理想通りになることは無い。
そんなことを考えながら生きている。
出会いも別れも必ず来る。
きっと、自分と関わってくれている人は私がいなくなるなんて考えてもいないと思う。
相談すらしてないからね。
私は今いる学校を辞めるつもりではなしをすすめている。
正直、私があの場所からいなくなるまで、いなくなることを話すつもりは無い。
引き止められるのが苦しいから。
もう、揺るがない。
大好きだったあの人たちとも、残り数ヶ月で別れることになる。
後悔はない、と言えば嘘になる。
修学旅行も行きたかったし、小説ももっと書きたかった。
でも、あそこに居続ければ自分の身体も精神も持たないことくらいもうわかってる。
逃げたと言われたって、なんと言われたっていい。
数年前まで、自分には彼氏がいた。
今はその彼に対して特別な感情を抱いていない。
今彼が何をしているのかも、どこにいるのかも何ひとつとして知らない。
そんな彼は、自分の中で完璧に近い人間だった。
正直、彼の優しさ、懐の深さ、全てを受けてしまった自分はきっと次の恋に進むことは難しいと思う。
それでも進んでいかなければならない。
自分の恋物語はきっと地道にストーリーが作られていくのだろう。