既読がつかないメッセージ
何をミスったのだろう。
さっきまで会話していたはずの相手が消えた。
私の言葉が相手の癪に触ったのだろうか。
今日もまたあなたのことを考える。
消えそうで儚いあなたの明日はあるのでしょうか。
もしも世界が終わるなら
先日ほぼこれに近い夢を見たのでその夢を描きますね。
あと2日でこの世界は終わる。
目の前の人間にそう告げられた。
なんでも彼はよく予言が当たるらしい。
根拠も何も聞いていない。ただ彼がそう言った。
私は家に帰り、1人布団にうずくまる。
このことは母に言うべきなのか。鼓動が速くなる。胸が痛い。少し汗ばむ体を布団に包める。
ふと、思い立ち、私はスマホで友人に連絡を取った。
翌日の夜、公園に向かい、私と女友達と男友達とその友人と一緒に花火をした。
もし明日死ぬのであれば、私が一緒にいたいと思ったメンバーだ。
この中に、私の好きな人がいる。だが、私は好きなこともこの世界が今日で終わることも伝えずに終わる。
翌朝、私は生きていた。
彼の言うことは嘘だったのだと安堵する。
そこでようやく、私の胸の痛みは無くなった。
靴紐
一緒に買い物をしていた友人に一言いい、私はしゃがんで靴紐を結ぶ。
遊んでいるときに何度も。
結んだと思っても気づいたら解けている。
私と同じように他と同じようにきちんとしているつもりでも、一瞬の綻びから全て解けてしまう。
答えは、まだ
人を好きになった。だが、恋の仕方を忘れた私は、これが恋と呼べるものなのかわからない。
友人に対して独占欲すら湧くこの心は恋をどのように受け止めるのだろう。
素足のままで
駆け抜ける
今の現状を逃げ出すために
それは私にとって都合のいい逃げ
私の手の砂はこぼれ落ち、空になっていた。
あの時逃げずに立ち向かえていたら
今とは違っていたのだろう。
私の手元に私の欲しかったものはない。