るに

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9/16/2024, 1:09:25 PM

チリリリリン。
アラームが私を起こす。
スマホを見ると52回目のアラームだった。
また起きれなかった!と、
毎回なる。
今日は大事な予定があるっていうのに。
5分で支度をし、
家を飛び出す。
今日は大人気ゲームのグッズの発売日なのだ。
昨日の夜、目星をつけて
余分にお金も入れてきたってのに。
開店ダッシュしようと
動きやすい服を選んだってのに。
寝坊したら水の泡じゃないか。
もちろんお店は大行列。
限定パネルも
人で見えず、
やっと中に入れても
欲しかったものは全て売り切れ。
せっかく来たので
スティッカーを買った。
貼るところもなく、
ただただ踏み潰しそうだ。
帰る途中、
対象商品を買うと
ブロマイドが貰えるということを思い出した。
もう売り切れてるだろうと分かってはいるが、
諦めきれずにお店へ戻った。
対象商品が少しだけ残っていたので、
ルンルンでレジへ行くと、
ブロマイドが貰えず、
店員さんになぜかと聞くと
ブロマイドは無くなり次第終了なんです。
と言われた。
そうですか。と言い
お店を出た。
さっきスティッカーと一緒に買ってたら、
まだ貰えたかもしれない。
そもそも寝坊なんてしなければ、、
上手くいかないことだらけで
涙が零れた。
すると何故か空が泣く。
泣いてるところを隠してくれているのだろう。
でも服もびっしょりだし、
スティッカーもシナシナ。
やってくれたなぁと
雨粒が降ってくる空を見上げた。

9/15/2024, 12:03:49 PM

歯磨きをし終わり口をゆすごうとした時、
洗面台に虫が見えた。
私は虫が大嫌いだ。
どんなに小さい虫でも
無意識に大きな声を上げる。
そして逃げ回るのだ。
洗面台にいたのは
中くらいの大きさ。
家中に響き渡る声を上げて
全力でスマホだけを持ってリビングへ逃げる。
ピロリッと
フクロウに似てて覚えやすい君からのLINEが
急にくるもんだから、
びっくりしてスマホを投げた。
内容はお店を始めたということだった。
冷房が効きすぎて肌寒い店内は
天井の装飾は多すぎて
目がチカチカする。
売ってるものは全て手作り。
隅に小さなカフェもあるそうで、
メニューは

パンケーキ
ショートケーキ
アップルパイ
モンブラン
ミルクティー
アイスティー
ココア
抹茶ラテ

と、
少ない気もするが
色がカラフルで可愛い。
しかしテーブル席の椅子の所々に
動物の置物があるのはよく分からない。
お客さんが帰る時は
"Good Midnight!"
と言ってるらしい。
またのご来店お待ちしております。で、
いいと思うが。
お店は少し分かりにくい所にあるらしく、
探して来てみて、と送られてきた。
暇な時にね、と送り、
洗面台にいる虫から目を離したら逃げられて、
ビクビクしながら寝なきゃいけなくなっちゃう
悲しきゲームが始まった。

9/14/2024, 11:27:31 AM

視力が悪くなった。
メガネのレンズは分厚くなり、
日常生活には支障出まくりで
メガネを探すメガネがいるほどだった。
私は耳も悪い。
甲高い声の人じゃなくても、
よく耳の奥が震えて
声が聞こえなくなることがある。
記憶力も悪い。
メモ帳に書いて手に持っておいても
いつの間にか無くなっていて、
どこかに置いたのか
それすらも分からなくて、
手に書こうとしたら
ペンを置いてる場所を忘れて、
やっとペンを見つけたと思ったら
何を書こうとしたのか忘れて。
理解力は皆無だ。
いつも相手と話がズレていて、
何を言っているのか分からない。
棚、机、電気など
単語が出てこず、
全然話せない。
コミュニケーションをとる方法が無くなった私は、
毎日ゲームをしていた。
そのゲームにどハマりし、
視力は更に悪くなった。
でも、
視力が潰れても
命が燃え尽きるまでゲームしていたいって思った。
漫画、ゲーム、アニメ。
三種の神器に沼った私は
ちょっと前に読み出した漫画の一言を
毎晩寝る前に呟いている。
"Good Midnight!"
このままズブズブと
ダメ人間になっていってもいいのだろうかと
たまに思うが、
その時はその時に考えればいい。
未来の自分に
全て押し付けるバカみたいだけど、
今が楽しければいいかな。

9/13/2024, 11:51:01 AM

午前4時半。
夜明け前で、
瑠璃色の空が1番綺麗に見える。
外をふらつくんだけど
まだ寝てる人とか、
起きてるけど外出ない人とかばっかりで、
この時間は
世界を独り占めしてる感じがして、
すごく好きだ。
夏はまだ暑いし、
冬も寒い。
けど
目的を持たずに出かけるって行動に
意味があると思ってる。
川沿い歩いて、
コンビニでからあげクンとミルクティーを買って、
食べながら
今度は線路沿い歩いて、
たまに来る電車の音と風が
スゥーっと吹き抜けていくのが堪んない。
今この瞬間は
どんなことも私には関係なくて。
イヤホンが片方落ちて
地面に目をやると
隣に新聞紙が落ちてた。
その表紙が魅力的で
イヤホンを拾ってすぐ調べた。
同じ表紙の画像がいくつか出てきたけど
1番心惹かれたのは
"Good Midnight!"
かな。
なんかこの瑠璃色の空に似合う言葉だなぁと
呑気に空を見上げる私は
今日もいい気分で家に帰る。
あの白い屋根の家へ。

9/12/2024, 12:22:33 PM

恋愛アニメを見るのが日課。
恋愛シュミレーションゲームは好きじゃない。
攻略、という言葉がそもそも嫌いだった。
私は「地味だが感じのいい人」とよく言われる。
たしかに私はスタイルが言い訳でも、
顔が可愛い訳でもなく、
世界中探したら5人ほど
そっくりな人が見つかるだろうという、
どこにでもいそうな人なのだ。
そんな私は今日も恋愛アニメを見る。
「斜め45度の本気の恋」。
配信開始から1ヶ月で膨大な人気を得た、
話題のアニメだ。
ある日主人公は
前髪が長く、根暗な男子生徒の顔を見て、
一目惚れしてしまう。
いわゆる隠れイケメンというやつだ。
しかし主人公は
絶望的に鈍臭く、
アピールが斜め45度を行き、
毎回失敗してしまう。
だが、そんな主人公の
元ヤンという過去を知って、
ギャップに弱い男子生徒は…
みたいな話だ。
主人公と男子生徒のカプ以外にも
他の登場人物のカプがいくつか存在し、
中々面白い。
大満足なアニメだった。
自分が恋愛とかは考えられないし、
したいとも思わないが、
素敵だと感じたのは事実。
"Good Midnight!"
という言葉が好きだった
あの頃の小さな私に
神アニメに出会えることを楽しみにしてな
と、
肩を叩いた。

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