しらすこ

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3/16/2023, 2:57:50 PM

私はとても怖がりだ。
特に暗い空がとてもとても怖くて、夜は外に出られないほどだった。
みんな大袈裟だと笑うけれど、それには理由があった。
私が小学生の頃、山奥を友達と歩いていた時。
友達とはぐれてしまった。山を必死に探していると、後ろから足を引っ張られ、山をずるずると落ちていった。
目を覚ますと、祖父母の家でみんなに囲まれていた。
これがなんで暗い空が怖いのかは、
友達を思い出してしまうからだ。
彼女のなにもかも受け入れる性格、どこを見ても「綺麗」の一言しか出ない髪に、睫毛に、顔。それを思い出してしまう。
暗い空が、私を責めたてるみたいで。
彼女の黒い髪で、空を真っ暗に包み込んでるみたいで。

怖がり

3/15/2023, 10:13:16 AM

君と空を見た。
綺麗な夜空を、4階のベランダから。
君は目を輝かせ、キラリと光る星に指を差していた。
ぼぉっと空を見ていると、心地よい風が吹いて、思わず笑みが零れる。
風に吹かれた髪を纏めて、君は僕にこう言った。
「綺麗だね」
星が溢れる空を指差して。

星が溢れる

3/14/2023, 10:04:03 AM

君は、僕の横で眠っている。
それを隣で見ているだけで、絵に描けるくらいに美しい。
君の髪の毛を一撫でしても、君は目覚めない。
君の頬を触ってみても、寝返りひとつ打たない。
それは、当たり前の事だった。
君はもう死んでいるのだから、もう僕に歯向かう口も、凛としたつり目も、もう二度と見れない。
でも、仕方ない。永遠にこの安らかな瞳は僕なものだけなのだから。
君がつけていた丸眼鏡を、静かに拭く。

安らかな瞳

3/12/2023, 1:06:25 PM

ある女の子の事を好きになった。
長く黒い髪に、つり目に丸眼鏡。
2次元ばかり見てきた中で、どんな女の子よりも可愛く見えた。
その日から僕は彼女に気持ちを伝え続けた。
恋文を綴った手紙を毎日ポストに入れて。
恥ずかしいから名前は書いてないけれど…僕の愛情、伝わるかな?
ああ、あの子の事もっと知りたいな。今度は、ちょっと高いけど小型カメラとか買ってみようかな?

もっと知りたい

1/15/2023, 9:30:27 AM

血が、吹き出す。
口から、お腹から、目から。
付き合っていた恋人に刺され、意識が遠くなる。
最期に見えた顔はなんと興奮した顔だったか。
どうして、俺の生身の姿じゃ駄目だったのだろうか?

どうして

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