月明かりの部屋で
イヤホンから流れてくる
私の愛する音楽で
身体中が満たされる感覚

ラブソングなんて歌えない

バレないように舐め続ける飴玉みたい

なのにいつまでも消えてくれない

いつもより少しだけうまく喋れない

バレないように、バレないように

あなたへの思いを私の中で転がし続ける

心の奥底じゃ愛されたいって

なのに

愛されるのが怖いんだぜ

馬鹿馬鹿しい

愛される覚悟なんて

持てない

風と一緒に歩くと少し早く進めた

風を押し切って歩くと少し遅く進めた

けれど辿り着く場所は同じで

私の人生もまた同じゴールに向かって

進んでいるのだと

それまでの過程を選んでいるに過ぎないと

分かっていても人生はいつも美しい

夜が明けた。

小さなことで傷付いていた夜が

想いを募らせていくことしか出来なかった夜が

自ら傷付きにいっていた夜が

すべての夜が、明けた。