4/10/2023, 7:16:06 PM
「春爛漫」
さて、私はこの言葉の意味を知ることも無く。
25年を過ごしてきた……おそらくだが。
意味を知って私は思う。
この意味を知らないことこそ、
過去と今の私が詰まっているような気がして。
見えぬ巡り合いを感じる。
現在、深夜4時。
不健康な私は、何故か異様に夜深く眠ることが出来なくなっていた。
ただ煌々とするスマホを眺めては、
夜が過ぎるのを待つ。
日が昇ってようやく安心して眠りにつくのだ。
夜だけが私の安堵の時間。私の時間。
春。新学期。新年度。
桜舞い、季節も人も日差しも輝きを増し。
新しい息吹を感じる季節。
そんな時期であると言うのに私は、
どうにも春を感じれなくなっていた。
いや、感じているはずなのに、
歓迎できなくなっていた。
以前感じれていたあの心地よい輝きが、
新しさが。高揚感が。
今や、眩しすぎて。
今の私にあまりにも不似合いすぎて。
蝕む病、残酷な時の流れ。成長していく人々。
そうそうに華々しく輝く花たちを見て、花に達しない木陰の蕾の成れの果ては思うのだ。
いつかはあの木陰を、あの笑顔を、この季節を。
素直に喜べる日は来るのだろうかと。
あの光の世界に私は戻れる日は来るのだろうか。
静かに夜が明けることを待つ私には。
ただただ眩しく目が眩む季節がやってきた。
「春爛漫」-はるらんまん-
「爛漫」とは花が咲き乱れる様子。
あるいは明るく、光あふれんばかりに輝くさま。「春らんまん」は、春の花が咲き、光に満ち満ちた様子を表す表現として用いられる。
-実用日本語表現辞典より