ほんとうは、ありがとうなんて死んでも言いたくない。
でもあなたと出会って早三年、色々なことがあったその中には、ありがとうと言わなければいけないこともやっぱり含まれている。
だから、これを機にそれを吐き出してみようと思う。
好きだった人のことを思い出せたし、好きな人が増えて、そのおかげでたくさんのお友達もできた。
これは、……悔しいけれどあなたと出会わなければ有り得なかった現状だ。
今のわたしは、やっぱりあなたと出会ってしまったから存在している。
でもたくさんの方とのお別れだってあった。
何よりも一番辛かったのは、大好きな人が海を渡ってから好きになったあの人が、傍にいなくなってしまったことだ。
あれは、……本当に本当に苦しかった。
あなたさえいなければあの人がいなくなることはなかった!こんなに苦しい思いをすることはなかった!
辛くて悲しくてやるせなくて。毎日毎日泣いた。
でも、そんなわたしを慰めてくれたのは、くやしいけれどやっぱりあなたがくれた『友達』だったんだ。
本当はありがとうなんて言いたくない。
あなたはたくさんの人を傷つけてきた。
だからありがとうなんて口にはしたくない。
でも、わたしはくやしいけれどこれを言わなければいけないんだ。
…………ありがとう。
もし、あなたが去年あの時、わたしのもとにやってこなければ……お父さんのこの病気は今でもわかっていなかったかもしれない。
勿論そんなの結果論でしかないのはわかっている。
それでも、あの時のあなたとの毎日を考えると……もしかしたらと怖くて仕方ないんだ。
あれだけあなたと接触しないように気を付けていたわたしのところにあなたがやってきたあの日は、きっとおばあちゃんやおじいちゃんが守ってくれたんじゃないかなと、そう思っているんだ。
でも次あなたがうちにやってきたら、お父さんは大変なことになる。だからもう終わりにして欲しいんだ。
教えてくれてありがとう。
あなたには、悔しいけれど少しだけ感謝している。
でももういい加減、いなくなってください。
………大嫌いな、新型コロナウイルスへ。
pakaより。