またいつか
わたしたち生命体にとっては
まだ先のこと
でも宇宙全体では
もうすぐのこと
酸素が豊富で
光が差し
緑が生い茂り
生命に恵まれた
太陽系第3惑星は滅ぶ
我々生命の
限界を知ることのない欲求が
近い将来、限界を知ることになる
温暖化が進み
異常気象が多く観測された
生命の未来のために
勇気と博識ある宇宙探査員たちの尽力のもと
生活における条件を満たした
ハビタブルゾーン発見することに成功した
奇跡に近く
人類のロマンが
叶えられただろう
友人たちもできることなら
そちらに移住したいそうだ
わたしはしない
インフラの整わない星で
本当にうまくいけるのか
この星の二の舞になるのではないのか
かつての国籍の入り混じる社会に
新しい法がはたして適応できるのか
そもそもどこのどのような法律を
適応させるつもりなのか
暗い終わりが迫るというのに
希望の選択肢にも暗さしか見出せない
またいつかの救済を
わたしはこの地で待つことにする
星を追いかけて
僕の目の前にある一粒の
この大きな光はなんだろう
近くに行くと熱いのだけれど
見ていてとても心躍る
暗闇で一際目立つそれに
僕は触る
すごく熱い
想像を絶するほどに
僕の手も体も
先までの肌では無くなり
一つの粒は
細かな砂になり消えた
あまりの痛さと光が消えたことで
僕は悲しみで目を閉じる
暗闇から光が消えることは
こんなにも大きく
僕に消失感を生んだ
飛べ
みんな飛ぶ
わたしだけ飛ばない
わたしにだけ風が吹かないから
みんなは軽くて
わたしは重いから
いいなあ
羨ましいなあ
わたしも飛びたい
飛べるよ
飛べないよ
みんなと同じくやってるのに
わたしだけできないもの
わたしが重くて
風が吹かないから
風ならとっくに吹いてるよ
みんな飛ぶのに夢中で
あなたに教えられなかっただけ
なにそれ
なんで誰も教えてくれなかったの
飛ぶのに必死なの
あなたが夢見るほど幸せではないの
でも飛びたい
じゃああなたのその
重しを外して
外したくない
なんで?
本当はわかってたのかも
みんなをずっと見てたから
でも違う可能性があることを信じたかった
また重しが増えたね
教えてあげる
あなたに必要なのは
風を知ることじゃない
重しを外す勇気
重しを外しても飛べるかな
飛べ
special day
今日は誰かの誕生日
でも私の誕生日じゃない日
それでも誰かの誕生日
誰かが生まれた日
誰かが生まれる日
誰かと誰かが出会った日
誰かと誰かが別れた日
毎日がいつもと違う特別な日
この日が特別な日
毎日が特別な日
全部まとめて特別な日
揺れる木陰
石畳が続く森の入口。
立派に生えているいく本もの木の
自由に生きている葉っぱたちの隙間から
まばらな暖かな光が差し込む。
自由な子供たちは
隙間から光をもたらすだけでなく
満たされるような風と
誰かを隠してくれる陰になる。
暗い緑は
ただの闇ではなくなり
生命を惹き込む
魅力ある入口になる。