【私の日記帳】
高校の頃に日記を書いていた
せつない片想いの日々、大好きな人との初デート、失恋の日、親友と言い争ったこと、読んだ本の短い感想文を綴っていた
両親への反発、教師への不信感、部活の先輩への敬慕
試験勉強の辛さ、模擬試験の結果の酷さ、成績が落ちていく諦め、
将来の目標が遠のく焦り、大学への儚い夢も文字に残した
季節のうつろいや山々の紅葉、夏の眩しい海のことも書いてたね
今なら、この『書いて』のサイトの中で
溢れる想いを毎日毎日たくさん綴ったでしょう
あの日記での不安定な日々が
あったから、今の自分がいる
あの日記の頃に戻っても、私は同じように日記帳に鉛筆で綴ると思う
青春の真ん中だったね
あれから、日記を書くことはなかった
慌ただしく日々が過ぎてしまった
思い出すと、確かに胸がキュンとするよ、私の日記帳に
『向かい合わせ』
向かい合わせのお宅はご主人がとってもマメな方
いつも車を磨いてるよ
向かい合わせになったカフェのお客さん
とっても美人で所作がきれい
何となく見とれちゃう
向かい合わせの電車の席のお爺さん
こっくりこっくり気持ち良さそう
きっと穏やかな日々をおくっていそう
向かい合わせに置かれた個展の
作品
ほっこりするお茶碗と
斬新なオブジェ
同じ作家の作品とは思えないわ
向かい合わせって、不思議なシチュエーションだね
偶然か必然か?
そうね、きっと意味があることだね
【やるせない気持ち】
やるせない気持ちになると、旅に出たくなる
その気持ちとどう折り合いをつければいいのか、戸惑う
やるせない気持ちに溢れていても
いつの間にか風化していく
そして、すぐに新しいやるせなさに苛まれる
人生はその繰り返しだねーと
思うことにした
でも、このスパイラルから抜け出せたら、もっと優しくなれそうなのにね
【海へ】
海へ続く道を車で走った
冬の荒れた日だった
海には波の花が白く打ち寄せていた
降る雪が海に溶けてゆく
心が凍りそうだった
ただただ、荒れた海を見たかった
そこに何を求めたのか?今は思い出せない
暑くて眩しい夏の海を打ち消したかったのか
懐かしい海の思い出を忘れたかったのか
ただ、ハンドルを握って厳冬の海を眺めていた
たった一人の海へ
【裏返し】
嫌よ嫌よは、好きの裏返しって
よく言われていた
そうなのかしら?
私は、嫌よは嫌よなの
でも、男性はカッコつけて、人前では『あの子に興味なんてないよ』と言う、でも、『本当は好きなんだ』ってケースもあるよね
恋愛以外でも、裏返しのことしか見せられていなかったと思うことが最近は多い。
裏に何があるの?
いつまでたっても、堂々巡り
疲れるよね、今の世の中
みんな裏返しの世界ってあると思う?
不安だね、裏返しを知ることって。
でも、知る必要があると思っている