「飛べない翼」
窓から飛んでいってしまった。
小さな頃、鳥を飼っていた。
写真を見返すと頭に乗っている写真があった。
家族に聞くと頭に乗られて怖くて泣いていたそう。
怖かったけどちゃんと可愛いと思った記憶もある。
ある日窓から飛んで逃げて行ってしまったそう。
すごく昔のことで覚えていない。
悲しかった記憶は鮮明にある。
私は追いかけることも出来なくて
飛べない翼をもらった気分。
自由に駆け巡る姿が今でも思い浮かぶ。
「意味がないこと」
真っ直ぐ向き合いたい。
色んな痛み悼みを和らげたい。
そう思って仕事をしている。
でも現実は甘くなくて。
厳しい現実や厳しい言葉をもらうことの方が多い。
だからたまに私の信念は意味のないことなのかもしれない。
そう思ってしまう。
人には伝わりにくい信念で、人には見えにくい行動だから余計に意味を見失いそう。
人と真っ直ぐ向き合えなくなりそう。
矛盾してて苦しいと感じることがある。
力を添えられないまま人生を閉じる人もいる。
やりきれなさ、無力さ。
悔しい。その一言に尽きる。
そう思うと私の信念は意味がないことかもしれない。
自己満足かもしれない。
だけど。いつか誰かに届きますように。
「あなたとわたし」
楽観的なあなたと悲観的なわたし。
相反するのになぜか波長が合うね。
反対だからこそ噛み合うのかな。
あなたが楽しい時わたしも楽しい。
あなたがつらい時わたしもつらい。
わたしが楽しい時、つらい時、あなたはどう感じるかな。
見える世界が違うからあなたの世界を少し見せてほしい。
わたしに理解できるかわからないけれど。
「柔らかい雨」
どんよりとした空から冷たい雨が降りかかる。
負けた。
青春すべてを懸けてきたのに。
私の3年はなんだったんだろう。
こんな惨めな思いをするために汗を流してきたのか。
当時はそう思っていた。努力は報われないと強く思った。
才能が全てだと思った。
何もかも投げ出してやろうと思った。
意味がないなら頑張る意味もないと思った。
誰のために。何のために。
真っ黒な気持ちを洗い流すように柔らかい雨が降り注いだ。
なぜだろう。
いつもは嫌いな雨が少し好きになった日だった。
「一筋の光」
雲の隙間から溢れる一筋の光
上を見なければ分からなかった空の美しさ。
淡い光が地面を照らす。
私の往く路を照らす。
ただ真っ直ぐに伸びる光。力強く、優しく輝く。
そこに向かってただ進む。
正しいかどうかは人生の終わりにしか分からない。
今は光の方向へ進むだけ。