「ハッピーエンド」
消えようと思っていた僕が人を助ける仕事をしているんだから不思議だ。
矛盾してるよね。常に自分の中に相反する気持ちが渦巻いてる。
ここにいたい。消えたい。
その葛藤が自分を苦しめるけど同じ気持ちの誰かの支えになる時が来るのかな。
おかしな話かもしれないけど今は命を削ってでも生きていてほしいって思う。
自分の命を削ってでも幸せになってほしい。
残りは短いのかもしれないけど。
どうか。届いてほしい。どうか叶ってほしい。
どうか間に合ってほしい。
ハッピーエンドを迎えられますように。
「絆」
スポーツは心を動かすものだと思う。
点が入れば喜び、失点すれば悔しい。
ひとりでは出来ない。どんなスポーツだって必ず自分以外がいる。
審判だろうが、チームメイトだろうが。
特に団体スポーツは心を通わせて戦うものだと思う。
仲間のために。技術はもちろん必要だけど。
でも時に技術を上回るなにかがあるって感じる。
技術、その一言では表せないなにかが。
だから面白い。目が離せない。
勝つも負けるも絶対なんてないって思う。
チームって面白い。
「君に会いたくて」
いってらっしゃい。
そう言ったのに。どうしていなくなってしまうの?
どうして戻ってこないの。
あの日、仕事があるからって見送ったのがいけなかった。
仕事なんかよりあなたのことが大切。
もう会えない。
なら…追いかけてもいいかな。
残っているのは思い出と飼い猫。
いなくなる数日前にあなたが拾ってきたよね。
誰が世話するの!なんて思った。お金もかかるし、私たち共働きだし。
これじゃあ追いかけられないじゃない…。
それこそ誰が面倒見るのよ。
この子がいるまであなたのところへいけない。
もう少し頑張るしかないのかな。
「冬のなったら」
もう、一年経つね。
冬になったらまた温泉に行こうね。
冬になったらまたスノーボードしようね。
冬寒いからあまり好きじゃないけど楽しいこともあるね。
今年は雪は降るのかな。
「はなればなれ」
…頑張ってね
それが最後の会話だった。
顔は見せなかったけどきっと泣いていた。
色んな思い出がよぎった。
私だって辛かった。
訳あってはなれて暮らさなくてはならなくなった。
私にとってただひとりの親だから。
悲しかった。
強く生きていかなくてはいけない。
ひとりは孤独だ。
でも自分で選んだから振り返らない。
前に進む。
いつか笑い話になる日が来るといいな。