→混沌に昏倒する。
風邪を引いた。今時分の風邪は何とやら云うけれど、まだ梅雨だもんとグズる、そんな夏風邪。
冬場よりも高い気温のため、熱に浮かされると途端に汗だくになるので、寝不足が続いている。
さぁ、この混沌をどのようにやり過ごそうか。
マグカップにハチミツ(輸入食材店の安いヤツ)少々、レモン汁(キャロットケーキのフロスティングの残り)を1センチくらい、シナモン(これもキャロットケーキの残り)おろし生姜(すりおろして冷凍しといた)ちょびっと、そこにお湯。ホットレモネードの出来上がり。
積読を漁る。取り出したるは、中江兆民著『三酔人経綸問答』。発熱状態は、酔っぱらいの政治談義を読むに、ほど良い臨場感が味わえる、はず。よしよし、思った通りだ。ふわふわと、人様の政治哲学に触れる。良い気分だ。次に選んだ本は、ベンジャミン・クリッツァ―『モヤモヤする正義』だ。今の私は正義云々よりも鼻がモヤモヤしてるけど。
あ~、鼻セレブ、ほしい。アカン、ボーっとしてきた。レモネードも飲み干したし、寝るわ。
テーマ; マグカップ
→ねぇねぇ、質問!
もしも君が私だったら、
今の私よりもシアワセを掴んでた?
成り上がっちゃったりしてた?
……まぁ、
そうなっても、それは私ではないんだけどね。
テーマ; もしも君が
→秘めたる寝台
眠る貴方の胸に頭を乗せる。
規則正しく繰り返される鼓動。
人によってその神秘のメロディは違うのだとか。
貴方の命の音に、私は耳を澄ませる。
テーマ; 君だけのメロディ
→愛の行方
「愛してる」
日本語で面と向かって言われたら、それは愛の告白なんだろうなって思うけれど、
「I love 」の場合は、最後まで気を抜いてはいけない。変に浮かれちゃってからの続きが「my dog」だったら、目も当てられない。もちろん「mu cat」でも結果は同じ。いや、もしかしたら犬派か猫派への会話に至って、2人の距離が縮まる可能性も……―って、私は何を書いてるんだろうか?
愛の行方を探ろうなんざ、野暮天もいいところだ。
テーマ; I love
→深夜に雨
しかも大雨
すっごい音がしてた
ちょっと怖いくらいに
まるでドラム
雨音ドラム
でもね
部屋の中
さらにベッドの上
そしてシーツに包まってたら
ウトウトウトウト……
いつの間にか
子守唄
テーマ; 雨音に包まれて