真夜中のヒーロー
眠れないほどの空腹に襲われて
ついに頭が覚醒して
布団そっちのけで
身体が起き上がる
そんな僕の目の前で
小さなチョコが
笑って
いる
昼間、
おすそ分けとかなんとかで
もらった
やつ
違う
お前じゃない
ヒーローみたいに笑ってるが
お前じゃない
眠りの選択肢に向かうためには
お前じゃない…
そう思いつつ、
この、空腹というモンスターを鎮められるのは
お前かもしれない
お前だけかもしれない
と、
考えてしまう
たとえ、このあと
カロリーとか食べる時間とか
もっと手強い相手と
戦わないといけなくなっても
お題:眠れないほど
「セーターを着る」
下から被り
目的地を見やる
ふわふわなトンネルの中には
少しの不安と期待が混ざりあっていて
やはり袖を通すのは間違いだったろうかと
一瞬、思い直す
(柔軟剤の香りは取り残されたようだ)
そのうちに、右手が勇気を出し、
左手が真似をして、
ようやく首から上が決意を固める
そんな
朝
お題:セーター
「灯火」
あなたがいなくなった世界で
あなたが遺した無数の言葉が
灯火となって
私の明日になる
お題:キャンドル
※谷川俊太郎さんの逝去に寄せて。心よりご冥福をお祈りします。
「こねこうた」
こねこねこねこ
まんまるふくふく
みーみの合唱
にゃんにゃらにゃ
こねこねこねこ
まんまるふくふく
遊びが冒険
にゃんにゃらにゃ
こねこねこねこ
まんまるふくふく
みるくの取り合い
にゃんにゃらにゃ
こねこねこねこ
まんまるふくふく
楽しい夢見る
にゃんにゃらにゃ
お題:子猫
「秋風と童心」
秋風ぴゅうぴゅう寒い中
寄り道する子はいけない子
いつか、落ち葉に誘われて
帰りの道がなくなるよ
秋風ぴゅうぴゅう寒い中
いたずらする子はいけない子
いつか、どんぐり追いかけて
冬の谷間に落っこちる
秋風ぴゅうぴゅう寒い中
暗くなる前に帰りましょ
そうして、いい子を目指したら
迷いも消えると思ってた
けれど、まだまだ背伸びのまんま
心は地面に置き去りで
もう
風も
落ち葉も
どんぐりも
喋りかけては
くれないのにね
お題:秋風
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お久しぶりです。ようやくいろいろ落ち着いたので、またぼちぼち再開。