: 生きる意味
むか〜しむかし、あるところに
生きる意味を聞かれた
おじいさんとおばあさんがおりました
ん〜、なんじゃろうなぁ〜
はて、なんでしょうね〜
生きる意味はわからんが
生きとる今が幸せだということだけはわかる
生活は大変じゃが、毎日ばあさんと向かいあって
ばあさんが作ってくれたご飯をいただく
これがまた美味いんじゃよ
ばあさんと食べたくて作る野菜は
ばあさんの手で、より美味しくなるからな
毎日元気で働けるんじゃよ
そう答えながらばあさんのほうをうかがうと
おじいさんや
今度ばあさんと言ったら
畑に埋めて、野菜の肥やしにしますからね
目が笑っていない笑顔をうかべ
周りを凍りつかせたとさ
めでたし めでたし
桜月夜
: 善悪
ようやく決まった就職先がここだ
善悪銀行
ん〜、微妙なネーミングだが
面接を受けた感想をいうならば
善よりでもなく、悪よりでもない
そんな感じかな…
え?
もっとこの銀行のことを知りたいって?
それなら
詳しくはwebで!
桜月夜
: 流れ星に願いを
自慢じゃないけど、星座の名前は
全くといっていいほど知らない
ただ夜空を見上げ、きれぇ〜って
頬を緩めて見つめるだけだった…
オリオン座と月が、互いに微笑みあう夜
夜空を見上げる私の横で
彼が楽しそうに話してくれた
オリオン座は鼓に似ているから
鼓星とも呼ばれているだとか
冬の大三角がどうのこうの…
彼には悪いけど、話はそっちのけで
嬉しそうに輝くあなたの瞳を、聞いている
フリをして見ているのが本当に好きだった
お星さまに負けないくらいキラキラしてて…
あれ…なんだかキラキラが滲んできた…
流れ星に願いをのせたら
彼の元へ運んでくれるかな…
彼女の想いを星空は汲み取ったのか
一筋の流れ星が、澄みきった闇青の中を
キラリと滑り落ちていった
あなたに会いたいよ…
また教えてよ、あなたの好きな星座の話を…
また一つ、涙にも似た光が走り去っていった
あの星はね…
私にそう話しかけるように
桜月夜
: ルール
あなた、もういい加減にしてちょうだい
いつまで泣いているの…
部屋だって、散らかり放題だし
ご飯もまともに食べてないでしょ
私たちのルール、忘れちゃったの?
これじゃ心配で、私は…
頬を静かに伝い落ちる涙で
僕は目を覚ました
気力をなくした体をゆっくり起こし
時間の止まった部屋の中に
妻の姿を探した
さっきの声は、夢だったのか…
妻の悲しげな顔が、僕を見つめていた
突然の妻の死に追いつけずに
僕の心は、抜け落ちてしまった
そんな僕の姿を見ていられずに
僕に喝を入れにきたようだ
私たちのルール…
私たちの幸せのためのルールを作りましょう
疲れていても、ご飯はしっかり食べること
食べないと、元気でないでしょ
使ったものは、キチンと片付けること
綺麗にしてると、気持ちいいでしょ
ちゃんと顔を見て話す時間をつくること
そして、感謝の気持ちを忘れないこと
少しでも長く、あなたと一緒にいたいから…
お願いね
泣くのをやめ、1つ深呼吸をする
まずは、窓を開けよう
僕はもう大丈夫だよ、ありがとう
笑顔とともに止まっていた時間が
また暖かく動き始めた
桜月夜
: 今日の心模様
桜の青葉が目に優しい季節
綿毛のような雲が空に広がり
春の光を堪能している
散歩をする服も皆それぞれで
戸惑いを隠せない季節でもある
道にあどけなく咲く草花たちと
挨拶を交わしながら
贅沢な時間をすごす
今日の心模様はって?
それはもう最高に…
へ〜くしょん へ〜くしょん
この季節はとっても好きなんだけど
マスクが手放せないのよね
桜月夜