5/30/2025, 11:02:03 AM
僕は時折、幼い頃の夢を見る。母親に、物語をきかせてもらっているときの夢だ。母親は小説家で、自分が作った物語を、夜寝る前に、僕にきかせてくれていた。空とぶヒツジの話に、泣き虫なお星さまの話、食いしん坊なヘビの話なんかもあったっけ。僕はその時間が大好きだった。今日も、夢をみた。けれど、どんな内容だったかは覚えていない。さて、目も覚めきったことだし、仕事をはじめるとするか。新しい物語を紙にのせ、子どもたちに届ける、ステキな仕事を…
5/29/2025, 1:55:40 PM
午後4時30分、坂の上で自転車をとめ、ふと、海の方を見下ろすと、渡り鳥達が、群れをなして飛んでいた。きっと、安住の地を求めて、必死に羽ばたいているのだろう。「行く当てもなく、ただフラフラとさまよっている僕なんかより、鳥の方がよっぽど立派だな…」そんなことを考えながら、僕は再び、自転車のペダルを踏んだ。