たくさんの眼が僕の方を見ている。
「なんとしてもみんなを笑わせる」
自分に課せられたそんな使命を考えるとどうしても緊張はする。
でも僕が緊張感を出してしまったら僕を見ているみんなにも緊張が伝わってしまうからそんなことはできない。
「はい、笑ってー」
と言って笑ってくれるならそんな簡単な仕事はない。
最近あったちょっとした失敗をユーモアラスに話せる話術はあいにく持ち合わせていない。
変顔でもしてみようかなって一瞬思ったけど変顔は普段の顔からのギャップがあるから面白いわけであって、普段の顔がそんなにイケてない僕がしたところで…と思い直す。
よし。そろそろ行くか。
何人か笑ってくれているけど、緊張で顔がこわばっている人も結構いる。
こざかしいことをしてもスベって変な空気になるだけだ。
もう正攻法で行くしかない。
一瞬を逃さないぞ。
みんなに向かって声を発する。
いちたすいちはー?
「にっ!!!!」
僕らの歩調はそれぞれ違うかもしれないけど
確実に前に進む。
出会ったり別れたりを繰り返しながら
とにかく前進。
何度目の別れかわからないけど
きっとまた逢えるよね。
さよなら。
またね。
時計の針みたく。
僕は昔から無口です。
大体のことは言葉にせずに自分の中で考えたりして済ませてしまいます。
考えて考えて思って思っていっぱいになって処理できなくてどうしようもなくなった分だけが溢れて言葉になって外の世界に飛び出すみたいです。
今日も君がだいすきです。
キスしたいっていう欲求はどこから来ているんだろう?
性欲は動物の生存本能としてわかるんだけど、キスしたい欲は性欲とは別だよね?
例えばドラマとか映画とかマンガとかのキスシーンを一切見ずに育ったらキスしたいっていう欲求はわくんだろうか?
キスに関する情報を一切インプットされずに育ったらもしかしたらキスしたいっていう欲求はわかないのかもしれない。
でも、そんな状態でもキスしたらやっぱりドキドキすると思う。
ドキドキしたいな。一緒にドキドキしない?