NoName

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10/11/2024, 2:13:31 PM

空には満月、すすきが揺れている。
少し飲みすぎたかな、体が火照っている。

そうだ、窓を開けよう。
涼しげな風がカーテンを揺らす。

秋が来た。

10/8/2024, 10:48:53 PM

室内にキーボードを叩く音が一人寂しく響いている。

は〜、今夜も残業かー

減らない仕事と押し寄せる無茶振りに日々神経が削られていく。

もうやめてしまおうか。
いや、やめてどうするんだろう。
自問自答を繰り返し、仕事も手につかない。

最後に仕事を楽しいと感じたのはいつだったか。
何もかもが新鮮で、純粋で、皆の役に立てることが嬉しかった時代。
あの頃お世話になった上司や先輩方は今頃どうしてるかな、お元気かな。

現実逃避からか、しばらく手を止めて昔を懐かしんでしまった。


よし、もうひと踏ん張りしますか


自然と口をついて出てきたのは、そんな言葉だった。
過去の輝いていた日々に励まされたのか、それとも僅かでも昔の自分に戻ったのか。

一息。束の間の休息を取るのも悪くないな。

再び手は動き出し、キーボードを叩く音が室内に響く。
今夜もまた更けていく。

10/7/2024, 12:03:32 AM

電車に揺られながら、ふと懐かしい横顔を見つけた。
背格好も服装もあの頃の面影を残したままだ。

駅に到着し電車を降りる。
声をかける勇気はないが、ちらりと正面を盗み見ると他人の空似だった。

手を繋いで隣りを歩き、正面を向いて笑い合えた、過ぎた日を想う。