俺は、青月 晶 、ただの学生だ、学校に向かう途中俺は信じられないものを見た。
まるで空間が裂けたような、まるでそこだけが別の何処かを映しているような、そんな裂け目を見てしまった。
まるで見てはいけないようなものを見た気持ちになってしまって、見なかったことにして学校へと向かう。
学校に到着し、いつも通り校門で先生が挨拶をしてきて、安心する。
いつも通り、クラスへと向かい、いつも通り授業が始まる。
「ここの公式がこうなるから。答えはx7だ」
「せんせー、2番の問題 これ問題文間違ってませんか?」
いつも通りの授業、俺はとっくに先ほどのことは忘れきっていた。
ビシッ、、、ビシッ、、
「おい、なんの音だ授業中だ・・ぞ?」
半分寝かけていた俺は、先生の声で体を起こす
寝ぼけ眼をこすりながら見た景色は、今朝見た物と同じものだった。
まるで、ここには存在してないものが、ここにあるようで
そこに映る景色は、夜中の景色に似ているが、それにはどこか違和感を抱くようで。
「・・とりあえず、皆教室から出ろ!」
おかしな雰囲気を感じ取った先生が、教室から出るように指示する。
教室はパニックになり、俺は人混みに巻き込まれ、扉の手前で転んでしまう。
そんなこんなしているうちに、裂け目は大きくなり、転んで足を捻った俺は、それを見てることしかできずに、裂け目に飲み込まれてしまう。
飲み込まれる前に、見えた景色は、先程と違い、まるで燃え上がる、太陽のような景色が目に飛び込んできた。
そこで、俺の意識は途絶えた
夜を告げる鐘の音が鳴れば、俺達は帰らないといけない。
このまま時が止まって欲しいと思う。それだけ
気がついたら、知らない場所にいた。
ここどこだろ?まさか最近話題の漫画みたいな異世界転移というやつか?
そんな事を考えながら、知ってる道がないかとふらふらとさまよい歩く
数時間ほど歩き続け、人が住んでいそうな小屋を見つけた。
俺は帰り道を知らないか尋ねるためにその小屋に向かった。
「誰かいませんか?」
「おや?こんな所に客人とは珍しい、どうかしたのかい?」
小屋の扉が開き、声の主が現れる
「えっ?」
視線の先には、俺と同じ顔をした男が立っていた
終わりにしよう
ふと何もかも終わりにしたいと思ったのだ
ただそれだけである。
僕、永見 結人はただの凡人だ
凡人だからこそ、何もかも上手くこなしていた、
昔は
その歯車が狂い出したのは、中学生の頃だった
母が再婚し、僕には弟ができた。
弟は、俺から何もかもを奪って行った。
母、学校の友人、彼女。
みんなみんな、あいつの事を愛した
だから、
終わりにしようと思う。