『子供のように』
子供のように、何も考えず遊べたら
あの頃ように何も知らなければ
私は子供の気持ちを抱えながら大人になり損ねた
星が巡る刻、また貴方に出会えたら
少し空気が涼しくなった頃、窓から星を眺める
静かな風に吹かれ髪が揺れる
あの日に思いを馳せながら貴方を待ち続ける
【こんなつもりじゃ、】大逆転、ラスボス、ハッピーエンド
「こんなつもりじゃ、」
思わず言葉を零し顔を顰める。
最後の、ああラスボスという役割らしい私はまさかの大逆転により勇者一行に負けたのだ。
だからといって負けたからのこの台詞ではない。
簡単に負けるてやるつもりも無かった。だが、負けたからにはさっさと殺してもらおう、でもせめて巻き込んで死んでやると。そしてやっと開放されると内心喜んでいたのに勇者を名乗った女は、私を打ち倒した後手を取ってキスをする。
「ね、私のお嫁になって欲しい」
「何を、馬鹿な事を」
本当に何を考えているのだ、こいつ。
さっきまで殺しあった中だというのに、想いを告げてくるやつがあるかと困惑していた。
「あの日君を見た日から、君の隣に立ちたかった。だけど私には勇者って役割がある。だから魔王という役割の君を打ち倒した後、君自身の手を取りに来たの」
不覚にもこの女に胸がときめいてしまった、役割が無くなった私自身が欲しいのだと言われて。
そういうと彼女は私の手を引き立たせた後、私の目を見て笑顔でこう言ってのけた。
「ふふ、これが大逆転のハッピーエンドだ」
【てのひらのうえ】ワードパレット
遠くを見つめる瞳、柔らかな祈り、あまい毒
私は遠くを、私では無い誰かを見つめる貴方の瞳に恋をしたのだ。我ながらなんて報われない恋をしてるのだろうとは思いつつ貴方から抜け出せない。
さながら貴方は甘い甘い毒のようにじんわりと私を狂わせていく、それでも私は貴方を呪い(愛し)続ける。
貴方のこれからが幸せなものになるように、この柔らかな祈りを捧げながら。
【星空の下で】
貴方の手を握る、私達2人で星空を眺めるなんて
ちょっと柄にもないなって思うけど、在り来りだけど
でも貴方と一緒に見る星空はいつもより一等輝いていて
とても