6/27/2024, 2:52:11 PM
ここではないどこかに行ったとして
わたしを知っている人たちから
逃げたとして
誰よりもわたしを知っている
わたし自身からは
どうしたって逃れようがないのだ
誰かから逃げたとしても次は
わたしが わたしを責め
わたしが わたしに後ろ指を差し
わたしが わたしを憐れみ
わたしが わたしを慰め
自分から逃れられないということを
確かめるだけ
6/7/2024, 4:10:56 PM
世界の終わりに君と
世界ってきれいだねって
言って終われたら良い
互いに笑いかけたのが
互いの最期に灼き付いて
互いの世界の終わりを
飾ったら良い
6/6/2024, 7:47:41 AM
誰にも言えない秘密は
自分との秘密である
私が
私のために
私と、秘密にすると約束したのだ
私は 私を裏切らないために
この秘密を抱いて
私同士で手を取り合って
生きていくのである
6/4/2024, 3:12:57 PM
狭い部屋
揺れるカーテン
川を渡ってきた風
遠くの電車
葉が擦れている
わたしの足音
冷え始めた床
やわらかい壁
やさしい孤独
誰にも知られず
煌めく足の爪
わたしの愛する孤独
12/18/2023, 3:31:13 PM
冬は一緒に凍えてくれる
私は冬の寒さに凍え
冬もまた 凍えている
ほかのどれよりも
孤独で つめたくて やさしい冬
寒い と言えば
寒いでしょう と返す
あたためてはくれず
それでも そっとそばに佇む 冬