10年後の私から届いた手紙

引き出しを開けると一通の手紙が

見覚えのない手紙

表には「10年前の私へ」と書かれていた

開けてみるとそこには

「今は苦しいと思う。私はあなただからわかる。でもその苦しみを乗り越えたからあなたは夢を叶えてる。もっと音楽が好きになってる。だからそのまま進んで。」

なぜか泣けてきた

本当に今の私をわかっているみたい

なぜか心が救われたような気がした

もう少しだけ頑張って見よう

待ってて

あなたに似合うくらい可愛くなるから

あなたみたいにみんなから好かれる人になるから

あなたの先輩や後輩からも可愛い彼女って言われるようになるから

だからお願い

私を見捨てず

ずっとそばで待ってて

伝えたい

伝えたい

嫉妬してるって

考えすぎちゃうって

あなたの友達が書いてるノートの言葉を見て不安になるって

全部全部伝えたい

けど困るってわかってるから

困らせるってわかってるから

伝えられない

わからないように自分のノートに書いても

すぐにあなたは気づく

どうしたの？どうしたの？大丈夫？と聞いてくる

その言葉を聞く度もっと迷ってしまう

全部全部全部全部伝えられたらいいのに

この場所で

月火水木金と毎日ここで会う

授業を受けて

休み時間にたわいもない話をして

行事はみんな全力で

嬉しいこと楽しいことはみんなで笑って

本当に楽しかった

もうそうやって笑えるのも今日で最後

理由もなく好きな人に会えるのも今日で最後

数週間もすればみんなそれぞれの道へ進む

本当にありがとう

本当に楽しかった

最後にみんなで約束をしてまたねと笑った

「またこの場所で会おう」

誰もがみんな

誰もがみんな一緒じゃなくていい

何もかも違ってていいんだ