『日常』


家を出る時には"行ってらっしゃい"が
聞こえるのが当たり前で

家に帰ったら"おかえり"と言われるのが当たり前


その言葉を無視するのが当たり前で

冷たく突き放すのも当たり前


温かいご飯がテーブルに並んでいるのが当たり前で

"君"という存在があるのが当たり前


日常の中の"当たり前"が

どれだけ特別で

どれだけ愛おしいものだったかは

失って初めて気づく

『美しきもの』



美しく、綺麗なものの下には

必ずと言ってもいいほどの確率で

汚いものがある

私もその中の一つ

他人に見せる姿と1人の姿は別人のようで

強く見せたいというプライドに邪魔されて

また今日も『私』を作る

『幻想』


夢、なんて叶うはずがないのに

かっこよさ、とか

好き、というただの感情、とか

そんなものに

無邪気な心をくすぐられて夢を見ていた

あの頃の純粋な私は

自分自身に騙されていたようで

なんだか可愛く思えてしまうの

『一生一緒』


ずっと一緒にいられるわけがないのに

ずーっと一緒だよ！、なんて

小さい頃にした約束

あれから何年も経った今

あの頃約束したこの顔わ名前も覚えてないのに

別の友達と

同じ約束をしようとしている私がいる