『麦わら帽子』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
かぎ針をそーっと動かす
貴女にじーっと見つめられながら
編み上がったそれを、
あんまりにも嬉しそうに持つので、
愛らしくて、愛しくて。
仕上げに紺色のリボンを結んで、
貴女の頭にそっと乗せるのです。
麦わら帽子
君の麦わら帽子が飛んでいった。青空めがけて遠く遠く。
急いで追いかけても届かなくて、まるでそれは君みたいだった。
日々家
麦わら帽子
「えぇっ!?誕生日プレゼント、麦わら帽子!?」「ごめんね。最近暑いし、可愛かったから…」「うぅ…」
そのころの私はワガママだった。
私は、最初は気に入らなかったけれど、良く見ると可愛かったから、ほとんどの日は麦わら帽子を被って外出した。
ある時、クラスメイトの男子が言った。
「おまえ、いつもそれかぶってるよな!変なの!」
「…」
私は、その一言で、とても傷ついたんだ。
それから私は、麦わら帽子が嫌いになった。
それで嫌いになるなんて、
今ではどうかしてると思う。
でも、今はそれがいい思い出だ。
もう、麦わら帽子は汚れちゃってかぶれないけど。
私は、その麦わら帽子を忘れない。
亡くなってしまった母がくれた物だから。
終わり
麦わら帽子
あなたがくれた 麦わら帽子
ターコイズカラーの大きなリボン
小さなパイナップルのチャーム付き
風に揺れる 麦わら帽子
海辺を並んで 歩いたあの日
最後に被ったのはいつだったかしら
あなたがいなくても もう平気
「麦わら帽子」
題と関係ない
今日学んだこと
自分の感じた違和感を大切にすること。
相手に違和感を感じた場合、そのまま人間関係を
続けていると最初に感じた違和感が大きくなっていって
「やっぱりか…」って後々思う。
違和感を感じたときに、さっさと離れれば
いいんだけど
最初の頃ってその違和感を何故か言葉にできない。
相手の仕草だったり、使っている単語、
話の展開、雰囲気、自分以外の人への対応の仕方等…
何か不自然なんだけど、どのシーンで判断したのか
わからない。だからスルーしちゃう。
言葉に起こせる時にはプチトラブルに発展してたりする。
違和感を感じたら自分の気持ちと向き合って
本当は何をどう感じたのか
自分はその人との関係をどうしたいのか
我慢して付き合うのか、
今後は関わりたくないのか…
よく考えてみよう。
自分の感じた違和感を疑わない。
「麦わら帽子」
今日は家族で、帰省をした。
家の庭には、向日葵が咲いている。
麦わら帽子を被っている子どもが向日葵を見て、とても嬉しそうだ。
僕は、その様子を見ながら微笑んだ。
「パパも一緒に隣で、向日葵見ようよ!」
子どもが僕に呼びかけた。
「うん!」
僕は頷き、子どもがいる方へと向かった。
麦わら帽子と向日葵を見ると、ああ。夏だなと僕は思った。
麦わら帽子は夏の象徴。
田舎の夏には欠かせないもの。
大きな麦わら帽子を小さい頃かぶって前が見えないまま歩いてたな〜。
それもひと夏の思い出だ。
夏といえばのものは色々ある。
眩しい太陽、青葉生い茂る木々、入道雲、かき氷、瓶のラムネ、海、花火、麦わら帽子……。
きっとみんなで「夏といえば?」と言っても揃うことは難しいと思う。
特に麦わら帽子!という子はいないんじゃないかな。
でも麦わら帽子は可愛らしいし確実に夏というイメージが私の中にはある。
ギラッと暑い太陽の日差しを遮る麦わら帽子、帽子なのに暑苦しくもなくなんなら涼しいまである。
昔おばあちゃんの家にお邪魔した時「これ被りなさいな」と貸してもらったのが懐かしい。
また被りたいな、麦わら帽子。
麦わら帽子
深呼吸を一つしてからチャイムを押すと、足音が数歩分、そしてからからと引き戸が音を立てる。
「…ああ、はなえちゃん。よく来たね。どうぞあがって」
記憶の中の姿より少し痩せた婦人は力のない瞳をそれでも柔らかく細めて中へと招き入れた。数年前に三和土からコンクリートに打ち替えた土間には、ひんやりとした空気が流れている。
「遠くまで来てもらって悪かったね…」
少し丸められた背中が婦人をより小さく見せた。かつて見上げた彼女の姿はしゃきしゃきと音が聞こえてきそうなほどだったのを思い出して喉が詰まる。
案内された部屋は荷物が乱雑に置かれていた。それでもその荷物がなければきちんと掃除され整えられているだろうことが窺える部屋だった。
「ごめんね散らかってて、ちょうど今、出してきたところだったのよ。さ、座って。お茶でも飲みましょうね」
引き寄せられた円座にそっと膝をおって座る。服。かばん。ノートやら本やら表紙のあるもの。細々とした小物たち。広げられた荷物はうっすらと見覚えがあった。母の持ち物だ。
「ものを持たない人だと思ってたけど、広げると案外あるものだよねえ」
透明のグラスに氷と緑茶を入れながら婦人は笑った。グラスは小さな水滴をまとってこちらの手の中へ渡ってくる。言いよどんだ言葉と一緒にお茶を一口流し入れた。
「…これ、どうするの」
問いかけに婦人は寂しそうに微笑んで「そうねえ」と答える。
「ずっと持っていようと、思ったんだけどね…」
グラスから水滴がじわじわと机に水の輪を作る。じーくじーくと蝉の鳴き声がひどく大きく聞こえる。
ぱん、と乾いた音を立てて婦人が両手を合わせた。
「そうだ。アルバム出てきたの、見る?」
いかにもアルバムといった厚いそれは、ノートやら本やらの一番下にあったらしい。ハリと艶のある布のような質感の表紙。恐る恐るそれをめくれば、顔をぐしゃぐしゃにした赤ちゃんが泣いていた。
女児誕生。命名「あい子」。
手書きのシンプルなキャプションがその赤子が母だと教えてくれる。それから数ページ泣いたり笑ったり指を吸ったりする新生児の写真が並び、おくるみが着物になったりだぶだぶの洋服になったりしながら成長していく。
あい子、6歳。入学式。緊張してる。
初めての遠足。おにぎりを落として涙。おともだちにりんごをもらってご満悦。
運動会。転ばなかったね。
はじめての制服。大きい。
芸術展佳作。おめでとう。美術の先生とハイチーズ。
あい子、合格おめでとう。喜びの舞。
卒業おめでとう。お祝いのケーキ。
……
段々一ページあたりの写真が少なくなり、いつしか風景写真が並ぶようになった。キャプションの字体が変わって記念旅行、とか天神谷、などと日時や地名だけが記される。
「…良いなあ、結構旅行行ってたんだね」
「出かけるの好きだったからね」
「ふうん…」
滝の写真をめくると再び赤ちゃんが泣いていた。ちゃんと貼られていなかったようで手に取れる。
「あれ、これ抜けちゃったんじゃない…」
何気なく裏返せばそこには小さな文字で
命名「はなえ」。
「…わたし?」
慌ててページをめくる。
眠る赤子の顔。木製のベビーベッドに吊るされた布のおもちゃに手を伸ばす赤子。
庭に咲くひまわり。ビニールプールの中に仁王立ちする女児。スイカを頬張る女児。
頭に麦わらをかぶり手にトンボを留めて満足そうに微笑む女児。
麦わらを被った女児を抱いて同じ笑顔で微笑むワンピースの女性。
はなえ、3歳。夏。暑い夏。スイカおいしいね。
「写真、撮ってたのねえ…」
懐かしそうに婦人が写真に触れる。
ふふ、と寂しそうに笑う。
「はなえちゃん、大きくなったよー……なんてね」
じーくじーくと蝉が鳴く。
「…けい子さん、あの…」
「うん、はなえちゃんが持っていてくれたら嬉しい」
「……ありがとう…」
からんと溶けた氷がグラスの中で音を立てた。
水滴を手に握って緑茶を喉に流し込む。
窓の外にひまわりが明るく見えた。夏。暑い夏。
アルバムの中で歳を取らない母娘が少し色褪せた紙の中で手を振っている。
あの、むかし父がかぶっていたやつ
いや、むかし私もかぶっていた筈のやつで、
いまはもうかぶらなくなっちゃったやつ
そのうちにかぶりたいと思えるのかな
(麦わら帽子)
太陽に愛され、太陽の様な存在の彼は
水平線に目を向けて、今日もニカッと笑ってた
---二作目---
赤いリボンが付けられた、夏の笠
太陽光を、遮るそれは
太陽みたく笑う貴方に、良く似合う
#麦わら帽子
385作目
麦わら帽子、よくアニメとかで見ますね、私は麦わら帽子を着けたことがないのですが、いつか着けてみたいものです。
泣きそうだ 、今日もまた失敗しちゃった
こんな時あなたならって考えてしまう
愛する人よ、どこにいますか? 聞こえますか?
会えない人よ、貴方の記憶の笑顔に触れたいんです
覚えてる?
僕の夢、貴方がくれたんだよ
麦わら帽子かぶって笑いあった写真たち
レンズ越しで、思い出残してくれたね
大人になれば、悲しみも忘れられるの?
なんて言ったら怒られそうだ
愛する人よ、僕にも友達が出来たよ
不器用だけど優しい人です
愛する人よ、見守っていてください
#6 麦わら帽子
私は今でも鮮明に覚えている。
お母さんが買ってくれたのって、自慢の麦わら帽子を被った君は、とても可愛かった。
でも、突然いたずらな風に盗まれてしまった。
気まぐれな風に遊ばれながら、麦わら帽子を追いかけて。
追いついたと思ったら、木の上に引っかかってしまった。君の目にうっすらと涙が浮かんでいた。
そこに、そう。あの人がやってきて、いとも簡単に帽子をとったんだ。
はいどうぞ、って、爽やかな笑顔を見せて、君に帽子を手渡した。
君は希望に満ちた、世界で一番幸せなんじゃないかと思える、満面の笑みでありがとう、と言った。
私はその横で見ていた。
いいな。
なんて。
君の心に、あの人がいることぐらいわかっていた。
少し苦い、思い出。
ただ、それだけだ。
もう、今は何の意味もなさない。
__結婚おめでとう。
お幸せにね。
新品の麦わら帽子の匂いをかいだら、
懐かしい気分になった。
麦わら帽子をインコさんに見せたら大変な事になる。
めっちゃかじる。
おそらくハムスターもかじるかもしれない。
エキゾチックアニマル麦わらかじり選手権をやったら、一体どの動物が麦わら帽子を一番早く崩壊させるのだろうか。
ちなみに茶トラとキジトラが混じったような猫は、麦わらって言うんだよ。
私あの可愛さわかんなくって
無理矢理被らされて不機嫌な
ちっちゃい頃の写真しかないや
そうそう親って好きなんだよねあーゆーの
アハハ 一緒だねー
ほんと子供に選ばせろってね
え?夏の思い出のひとコマじゃんて?
ぷっそんなんじゃないない違うわマジで
不機嫌な記憶しか残ってないもんさぁー
あーでももしかしてまだあんのかなぁ
実家もとっくにないからないか
✼•┈┈麦わら帽子┈┈•✼
夏の約束
澄み渡る青空の下、太陽が照りつける真夏の日。広がる緑の草原の中、風に揺れる草の波間に、一つの小さな影が浮かんでいた。それは、麦わら帽子をかぶった少女だった。
彼女の名前は紗奈。長い髪を風にまかせ、いつものように草原の中を歩いていた。麦わら帽子は、彼女の祖母から譲り受けたもので、毎年夏が来るたびに大切にかぶっていた。
「また、あの場所に行こうかな……」紗奈は一人つぶやいた。
草原の奥には、大きな古い木があった。そこで、紗奈は子供の頃にたくさんの時間を過ごした。木の下に座りながら、いつも一緒に遊んでいた友達、智也との思い出がよみがえる。彼もまた、夏になると同じような麦わら帽子をかぶって、二人で一緒にかくれんぼをしたり、昼寝をしたりしていた。
「智也……元気にしてるかな?」
智也とは、小学校を卒業してから疎遠になってしまった。それぞれの道を歩むうちに、連絡を取り合うこともなくなった。でも、紗奈は毎年夏が来ると、彼との思い出がよみがえり、無性にあの古い木の下に行きたくなるのだ。
紗奈が木にたどり着くと、そこで一人の青年が立っていた。背中を向けていた彼は、まるで何かを待っているかのように木を見上げていた。その姿を見て、紗奈の胸が高鳴った。
「智也……?」
声に反応して振り返った青年の顔は、間違いなく智也だった。彼もまた、あの日と同じ麦わら帽子をかぶっていた。
「紗奈……久しぶりだね。」
「うん、久しぶり……」
二人はしばらく無言で立ち尽くしていたが、やがて智也が優しく微笑んで、手を差し出した。
「もう一度、あの夏みたいに一緒に過ごさないか?」
その言葉に、紗奈は迷うことなく手を取った。二人は再び、あの木の下で夏の風を感じながら、かつての子供時代のように無邪気に笑い合った。
麦わら帽子の影の中で、二人の笑顔は、まるで時間が止まったかのように輝いていた。夏の約束は、今も変わらず、二人を繋いでいるようだった。
麦わら帽子
涼しかったなぁ
夏はこれにかぎるよな
と、思いながら
伸ばす手をそっと戻す
手だけが行ったり来たり
似合わない??もう50歳のオレ
白日と鍔広帽子の描く百合
/お題「麦わら帽子」より