『香水』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
香水
「私、香水は嫌いなの。」
「えっ」
「でも、…あなたの甘い香水は好き。」
香水を初めてつけてみる。
ふわっと広がるラベンダー。
あなたがいつもつけていた、私にとって初恋の匂い。
これで、これからもあなたのことを忘れないという証明ができますか?
私はいつまでもお花畑にとどまっている。
煙草臭いと印象悪いとかなんとか上司に言われて、仕方なく香水を買った。禁煙という選択肢はない。
ウルトラマリンの香水瓶は、海の色をしてる。
シュッと、うなじに一吹きした。
「これ、意味あんのかな」
そう思いながらも、出勤する。
香水のおかげかはよく分からないけど、上司は何も言わなかった。
帰りに、待ち合わせた恋人と、オレの家に寄る。
「なんか、いい匂いすんな」
おまえがそう思うなら、それでいいや。
貴方の香りの
香水があるのなら
欲しいものね_。
あなたのその香水の香りをずっと忘れられない。
街角ふっと香ると振り返る。
ミュシャがすき、ふわりと見えた首筋を彩るは白百合の香りで
ミュシャがすき、ふわりと見えた首筋を彩るは金木犀の風
彼の名を冠した香水をつけたその日、仕事の帰り際に彼から告白されました。
「言葉はいらない、ただ・・・」
数日前の夜、突然現れた少女を兄上の所で最近見かけるようになった。
つまり、王太子の妃候補というところだろう。
ギルの話では3姉妹の真ん中の姫らしいが、何やら大人達の思惑があるようだ。
あの夜から数ヶ月が経った頃、初めて正式に兄上から紹介された。
「ドウジン良く来てくれた。紹介するよ、彼女が私の妃になる姫、レディア・アクタスだ」
「レディア、これが末の弟のドウジンだ」
「初めましてドウジン様」初めましてだと?良く言う…
「レディアと申します。仲良くしてくださいね」屈託のない笑顔で少女は、そう言った。
数秒、少女の吸い込まれそうな青い瞳に見惚れて時間が止まった。
「ドウジン?ははは…どうした?美しいだろレディアは」
「いえ、いや、はい」慌てて妙な返答になってしまった。顔が熱ってているのが自分でもわかった。
少女がクスリと笑っている。
何も言えなかった。
誰かに対して恥ずかしいと思ったのはこの時が初めてだった。
「今夜、両家揃って食事をする。お前も楽しみにしていてくれ」
「はい。兄上。それでは一度失礼致します。」壇上の二人に拝礼し素早く振り向きドアへと歩き出した。自分の鼓動がはやるのがわかった。なんだコレは!
両家の顔合わせの食事会では、終始和やかに過ぎていったがオレはとても退屈だったしイライラしていた。
談笑が続いていたが早々に退席を願い出て一人庭へ下りた。
気がつくと初めて少女と出逢った場所に佇んでいた。
何故だ、なぜこんなにイライラするんだ。
この頃のワタシは、それが恋だとは気づいておらず、言葉なんかいらない、ただ・・・あの吸い込まれそうな澄んだ青い瞳ともう一度見つめ合ってみたいと思っていたのだった。
ふと香る香水の匂い
隣には仲のいい少女
前には広く見える田んぼ
静かにときは過ぎていく
ああ…こっちに振り向いてよ
男が香水をつけると嫌がられる。
なぜ?
男のくせに女々しい。
香水をつけるなんて気取っている。
日本では匂いそのものが問題なんだと思う。
男でも女でも匂いは無い方が良い。
いい匂いも強ければ悪臭になる。
香水に悪いイメージは持っていない。
その人の香り、その人の人間性だ。
香水といえばクリスチャンディオールのCMが連想される。ナタリー・ポートマンは好きな女優だ。彼女はCMの中で、女としての弱さと強さ、可愛さと強かさを演じている。だから香水は香り彼女の生き方そのものだ。
香水
あの人の香水のにおいがする。大好きなあの人の。
でもそんなわけない。だってもう彼は…
とっくに私の前から消えている。
そう1年も前に。でも忘れたことはない。あの人がよくつけていた香水のにおいは。
お気に入りの香水。
匂いに惹かれて、初めて自分のご褒美にと買ったもの。ずっと同じ香水ばかり買っている。
「いい匂いだね」
「ありがとう。大好きな香水なの」
「どこの香水?」
「これはね…」
あなたにも、お気に入りの香水はありますか?
私の事、嫌ってるかもしれないって
不安になって。
好きなのかなとか勝手に期待して
結局違くて
悔しくて。
6年ぶりの再会であの子を好きになって。
勝手に離れて。
でももういいや!
いろんな色。たくさんある小瓶。それぞれの匂い。
つける理由は人それぞれ。
毎日つける人も、特別な日につける人も、
きっと変化を求めてる時に手に取る。
疲れたから、落ち着きたい。
落ち込んでいるから、気分を上げたい。
仕事に行くから、家の自分とは切り替えたい。
あの人に会うから、覚えていていてほしい。
この匂いとすれ違った時に、思い出してほしい。
いろんな感情。たくさんある思い出。それぞれの時間。
今日もどこかで、並んでいる。
香水
香水
香水よりも
シャンプーの香りが
楽しいなって
香水
お姉ちゃんの香水を勝手につけてきたのを忘れたままかくれんぼに参加した。
香水
雨の日にエレベータで一緒になった彼女は配送スタッフだった。
汗と雨で濡れた彼女は笑顔で挨拶をし、一生懸命働くとても素敵な女性だった。
ただその強すぎる香水の香りだけで彼女を嫌いになってしまったのが、残念でならない。
香水
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優しい貴方の"毒"で
私を突き放してほしかった。
貴方の残り香も
今は虚しく。
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私に触れるとき
微かに香っていたきみの香水が
今も忘れられていなくて。
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Theme:香水
もう十数年も会わないあなたのことを
不意に思い出したのは
目の前を通り過ぎた風の中に
あなたの香りを感じたからだ
あなたにもらった愛に満ちた日々が
遠いところから今 突如として
ここにもたらされたかのように
鮮明に思い出される
懐かしさと後悔をともなって
もしあなたに会えるとしたら
なにを伝えるだろう
詮ない思いに ひとり笑って
そこに漂う残り香を
いつまでも探していた
#香水