『開けないLINE』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
開けないLINE
高校時代に1人の友人がいた。
彼とは好きな音楽が同じで共にギターをやっていたこともあり意気投合するのが早かった。
だが、高校3年生の12月、突然無視されるようになった。
僕が何か彼に悪いことをしたのだろうと真剣に悩んだが原因が分からなかった。
話しかけに行っても無視されるので、メールでの連絡を試みたが、それも無視された。
受験勉強があったので次第に僕も彼との関係を修復しようとすることを諦めた。
それから10年以上が過ぎたある日僕のスマートフォンのLINEアカウントに彼のアカウントが表示された。
そして、メッセージとスタンプが送信されていた。
突然の連絡に僕は戸惑い、不審感を覚え、心が落ち着くまで連絡を見ようとしなかった。
しばらく日を置き連絡を見ようとすると彼のアカウント自体が消えていた。
開けない LINEになってしまった。
彼が関係を修復しようとしていたのか、それ以外の何かを考えていたのか今ではわからない。
開けない 携帯片手に 思案する LINEの返事 しないままで
開けないLINE
LINEを開かなくなった。
繋がりのある人はもうほとんどいない。
数人の家族や親戚と年始の挨拶をするぐらいしか利用していない。
通知はたくさん来る。
クーポンのために登録した美容室だとか、来店特典のために登録したお店だとか。
あとはAIのBotとかね。ギャルとか神とか。
通知音が聞こえると安心するとともに、不安が押し寄せてくる。
このままでいいのかな、だめなんじゃないかな。
それでも今は今を生きるのが精一杯だから、誰かに許してもらえることを期待している。
開けないLINE
一通の通知が来た。
私は開けない。
だって返す言葉が分からないから。
どうしても開けないLINEがある。
開けないというのは気持ちの問題とかそういうのではなく、本当にどうやっても開けないのだ。
そのLINEを開こうとタップしても何も起きない。何度も試すと、最後にはスマホ自体がフリーズしてしまう。
再起動をしてすぐに開こうとしても、やはり開けない。全てのアプリを閉じても、メモリを解放しても、何をしても開けない。最近スマホを買い換えたばかりなのに、ハズレを掴まされたのだろうか?
それならばパソコンではどうだと、わざわざパソコンにLINEをインストールして開こうとしてみた。が、こちらでも何も反応してくれなかった。
一体このLINEは何なのか。
わかっているのは、このLINEの差出人が『Android』ということと、メッセージの出だしには何も書いていないが何かしらの文章は書かれているということだ(トーク一覧から見える本文が『 …』となっている)。
この『Android』ってスマホのことか? スマホからの公式メッセージとか? だとして、開かないのはなぜだ。
はぁ。今日もまた読めず仕舞いだ。気になるけど、夜も遅いしもう寝よう。
電気を消してベッドに横になる。最後に少しだけまた試してみようと、スマホを開いた。真っ暗な部屋に、スマホの灯りだけが煌々と輝いている。
そして、あっさりとそのLINEは開いた。
理由はわからない。さっきまで開かなかったのが嘘のように、指先一つでいとも簡単に開いたのだ。
そこに書かれていたメッセージは――、
開けてくれてありがとう
しばらくの空行の後に、たったその一言だけだった。
何だこれ?
そう思ったのも束の間、
『どうやって開けたんですか?』
『助かりました』
『嬉しい』
『これから行きます』
次々とメッセージが送られてくる。
え、既読付いてそんなにすぐ返信できるものか? それに『これから行きます』とはどういうことだ?
『あなたが代わりにスマホになって』
そのメッセージが届いた瞬間、スマホから手が伸びてきた。何が起きたのかわからない。理解するより先に、その手に引き込まれて
「あれ? 何か雰囲気変わった?」
女性が話し掛けてきました。
「そうでしょうか?」
「その話し方もどうしたの?」
「すみません。何かお手伝いできることはありますか」
「大丈夫だよ。なんかSiriみたい~」
女性は笑いました。
「いいえ、私はSiriではありません」
私はSiriではありません。Googleアシスタントでもありません。だって、今は人間なのですからね。
『開けないLINE』
開けてもいいし
開けなくてもいい
どちらでもいいんだ
僕の気持ちが心地よい方を
選ぶことにしよう
パッと先が広がるような感覚
それが僕のコンパスなんだ
『開けないLINE』
「私アメリカに留学するんだよね」
「えぇ!!凄くない?!」
そんな友達の会話を寝ているふりをしながら聞く。(私には言ってくれなかったのにな、)と心の中でつぶやく。
留学に行く彼女は私と1番仲がよかった。高校は違うけどずっと一緒だと思ってた。
**
半年後、友達は留学直前になって
「そういえばさ〜私留学するんだよね!10分後にw」そんな能天気なLINEが送られてきた。
「私の気持ちも知らないでさ、何度も何度も笑って送りだそうって自分に言い聞かせていい思い出にしてやろうって思ってたのに」
「遅すぎるよ、、、」
呟くと同時に空港に走り出す。
「開けないLINE」
好きな人とのLINEは開けないとよく聞くが、私にはさらに開けないLINEがあった。
なんなら、そのまま削除してしまった。
私が大学に通ってた当時の講師たちのLINEだ。
メッセージ数は2とか3とかその程度だったが、開くことができなかった。
私は担任のある一言のおかげで、精神的、肉体的に体調を崩し、数年経ってやっと「普通になったかな?」と思える生活が出来るようになった。
メッセージやLINEが来る度に、動悸がして吐き気がして…。
関係のない通知でもビクビクしていた。
ただそれからというもの人とやり取りをすること自体に恐怖みたいなものを感じて、急を要するメッセージや心置き無くやり取りできる相手数人以外のものは基本的に読んでいない。
もちろん公式LINEも。
今では、1万5000件以上ものLINEが来ている。
昔は、通知マークがあるのが嫌ですぐ読んでいたはずが、たった一言のおかけで人はこうも変わってしまうのか…
心の傷はまだ癒えてないようだ
開けないLINE。
開けないLINEには
何が入ってるのだろう?
今日は
大好きな
スキマジカンの
配信が。
嬉しすぎる。
彼女の行動が最近おかしいような気がする。
付き合った時作った、"相手のスマホは勝手に覗かない"ってルール、守れそうにないや。
緊張しながらも、パスワードは解除した。
LINEを開こうと思って画面に触れたら、突然スマホが"ブーっブーっ"と大きい音で振動を始めた。
LINEは指紋認証?ということになっているらしい。ということは開けることが出来ないということ。
この計画は失敗だ…。
102テーマ【開けないLINE】
『開けないLINE』 No.127
一件のメッセージ
通知欄には「ずっと前から好…」
と途中まで見えた。
二年一緒に過ごしたクラスメート
これで開いてしまったら、既読が着いてしまう
でも、早く答えたい
ピコン
スマホから通知音がして、ロック画面をみる
あの人からのメッセージだ…
見るのが怖くて、開けない
だって答えが分かってるから、もうやり直すことはできないって
あの人はもう次があるのだから、私にはもうないのに。
でも、踏ん切りがついたわ
速報
女性が交際関係に合った相手を刃物で刺して女性自身も刃物で刺した。目撃情報から、無理心中を図った模様ー
「結婚が決まりました。さよなら」
お題「開けないLINE」
9/1「開けないLINE」
「知ってる? いつの間にかお友達になってるLINEの話」
「え、よくあるけど」
「待って。許可制にしときなよ、セキュリティ大丈夫? まあともかく、「243(フジミ)」っていう人が勝手にお友達になってて、そのLINEを開くと…」
「不死身になるの?」
「いやそんなハッピーエンドある?! いやハッピーとは限らないけど!」
「じゃあ呪われるとか?」
「らしいんだよね。でさ、あたしの所にそれが来てて…」
「えっ怖」
「怖いよね?!」
「でも要は開かなきゃいいじゃん?」
「いやいやいやいや、気持ち悪いし間違って開いたら超怖いし!!」
「てか、呪われるってどんな呪い?」
「さあ…詳しくは知らないけど」
「わかった、じゃあアタシが消しとくよ。ハイ、ぴっぴっぴ、と」
「えっ何のためらいもなく行った」
「これで大丈夫でしょ?」
「あ…ありが…」
ピコーン
「また来てるーーーー!!」
「え、そのフジミさんの諦め悪さが呪い…?」
(所要時間:11分)
※開けないLINE
LINEは便利
「既読」システムは悪魔を産んだ
嫌われない返信を考えてるうちに時間が過ぎて
「ゴメン風呂入ってた💦」って謎の言い訳
じゃあ、いつ風呂入んだよって葛藤
Eメールも悪くないよな〜〜〜〜〜
あ~ センター問い合わせ してぇぇぇえええぇ
ずっと開けないだろうLINE
開けてしまったら
人生が変わってしまうかもしれないから
開けたとしても
返信はできないだろう
未読スルーが
私からの返信
開けないLINE
もう返事はしない。連絡はしない。
まだ未読のままの君からのメッセージ。
通知はあるけど、既読をつけてしまうと、
君との繋がりが完全に消えてしまうような気がして
ずっと開けないままでいる。
通知に「さよなら」のメッセージが届いて、開こうとしたら、相手が消えていた。
恋人が、自分で消えたんだ。
そして、次の日。おまえは、俺のことをほとんど忘れていた。
しかも、後日、故郷を去ってしまう。
「さよならって、そういうことかよ」
本当に、おまえは勝手な奴だ。それでも、愛してる。
LINEが来ているのは気づいてる。
多分吹き出しには
「今どこにいる?」
と書かれているのだろう。
いつもならすぐに連絡するのだけど、
どうか今日だけは
気づかないフリをさせてほしい。
この時間を終わらせたくない
通知で少し見えたメッセージ
明らかに怒りのメッセージ
開けないライン
未読で忘れた頃に再びメッセージ
修復不可能になる前に
勇気を出して既読をつけて
「開けないLINE」
LINEを開かない時、実はスマホにくっついてることをバレたくないから。でも、実際、ずっとスマホ見てるんだよね。
あと、難しいトークがあって、それを開かないほうがストレス少なくていいこともある。
LINEを開けない理由は大勢もある。