『鏡』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
笑い方が上手くなった、ように思う。
私の心を隠すための笑顔。
人に合わせて、肯定の相槌を打つ。
疲れたなあ。そう思うことも増えてきて。
ふとした時に鏡を見て、笑顔を作る。
一日の始まりに、休憩中に、お風呂上がりに。
にこっと笑ってみて。
今日もかわいいな、なんて思えたらその笑顔は隠すための笑顔なんかじゃなくて。
鏡見て、笑って。
その笑顔がほんとになるように。
素敵な笑顔で今日も乗り切れるように。
頑張りすぎないための、笑顔のおまじない。
#07 鏡
「ねぇ、鏡の法則って知ってる?」
学校の帰り道、親友の知子が言った。
鏡?法則?何かの公式だろうか。
「何それ、次の数学で使うやつ?」
分からなかったから、思い浮かんだ言葉を並べた。
「違うよー、鏡の法則って言うのはね……」
知子がその法則の意味を教えてくれた。
どうやら自分が今体験しているこの環境は
自分自身の心の中を表しているらしい。
悲しければ悲しい事が起きて、
楽しければ楽しいことが起こる。
そして「類は友を呼ぶ」とも言うように
今の自分に似た人たちと関わることが多くなる。
それが「鏡の法則」らしい。
「だから私は楽しいこといっぱい考えてるんだ」
知子はそう言っていつもの十字路を曲がっていった。
「鏡の法則、か……」
私は今日を楽しんでいたのだろうか。
しぐれ
鏡越しに目が合った君は
どこか哀しそうな目をしていた
全てを見られている、とA子は思った。
いつもは口紅を塗り、ファンデーションをはたき、アイラインを引いて、自分がそれを見ている側なのに。
見られている、それは一種の興奮材料にもなり得る。
大好きな彼に背中を預け、ほらよく見てご覧とばかりに映し出された姿に、女にされている己の身体に、A子はうっとりと目を閉じた。
どんな景色を見てきたの
どんな言葉を聞いてたの
優しい言葉をかけたかい
手のひらに宿る力がある
どんなことに使ってるの
その足で歩いているかい
どこに種を蒔いたんだい
瞳の奥を覗いてごらんよ
疲れてるなら休むんだよ
オツベルの白い象が言う
美しい瞳でこちらを見る
賢さは時に光を曇らせる
心を磨いておくといいよ
真実が必ず見えるから、
『鏡』
私は自分の顔が嫌い。
一重でゴボ口でだんごっ鼻。
でも私はそんなので折れたりしない。
メイク、ダイエット、スキンケア、ヘアケア、ボディケア、パーソナルカラー診断。
垢抜けるためなら手段を選ばなかった。
そして今日も鏡の前で自分の顔面をつくる。
「自分が自分であるために。」
問いかけて
答えてくれる魔法があるらしい
真実を知っても冷静でいられるだろうか
嘘は もしかしたら幸せかもしれないな
鏡よ鏡
今の私は楽しそうですか?
ずっと「今」の私を映し出してくれる。「今」がどんどん「過去」に変わっていく。ずっと私を見ていてくれた鏡。
鏡よ鏡
私、大きくなったよ。
これから先、ここの鏡にまた幸せな顔の私が、現れますように。いつか。
ま
な
ざ
し
を
捨
て
お
く
た
め
に
あ
る
月
が
天
頂
へ
立
つ
詩
な
ど
い
ら
な
い
鏡に映る自分が
(笑)
何だか、
膨らんでしまった
😱😱💦
鏡
鏡に映るのは、
血に塗れた、醜い私。
思わず目を背け、
鏡を叩き割りそうになる衝動を、
必死に堪えます。
そして、鏡に映る私に、
私は冷たく問い掛けます。
こんなにも罪深い私が、
何故、生きているのですか?
私は、私が生きる為に、
見捨てた人々の屍の山の上に、
立っているのです。
私が、生きる事を諦めれば、
死なずに済んだ人々。
私はそんな人々を犠牲にして、
生きているのです。
『貴方さえいなければ、
死なずに済んだのに。』
鏡に映る私に向けて、
私は被害者の想いを代弁をします。
『貴方の生命ある限り、
その罪の重さに苦しみなさい。』
そして、鏡の向こうの罪人に、
私はそう断罪するのです。
鏡
婚活をしていると、いかに自分のことしか考えていない人が
多いのかと、軽くショックを受ける。
結局みんな自分が大好きで、相手の本質など見ていない。
勘のいい人なら、2.3人とやり取りしただけでわかると思う。
婚活をして良かったことは、まさにこれで
相手を鏡のように自分を映してみる。すると、自分自身の
醜い部分も見えてくる。
自分をしっかりと見ている相手としか、本当の関係には
なれない。しかしそれがわかっている人は婚活などしない。
ここに、不幸の源泉があるような気がしてならない。
「鏡」
こう見えて自分も一丁前に化粧などをする。
自宅の鏡の前で、うん、なかなかいい。などとキメ顔でうなずいて外に出るわけだが、どういうわけか、外出先のガラスに不意に映し出される自分の顔は、非常に不抜けている。しかもひとまわりでかい。顔も体も厚みもなんかでかい。
全体的に思ってたんと違うのだ。自宅で見たときはそこそこの出来栄えだったはずなのに。
導き出される答えはこうだ。
我が家の鏡は私に優しい。
鏡の中の人に私はいつも話しかけてる。
『今日も可愛い』
『今日も美人!』
『アンタならいける!』
そうやって自信をつけていく。
本番まで10分。
『大丈夫、頑張れ!』
『可愛いよ!キマってる!』
友達からも声をかけてくれて。
それじゃあ…行ってきます。
「告白!」
鏡は姿を映してくれる
映す時はさまざまなだが私たちの日常にすっかり溶け込んだ
でも本当に映してほしいものは映してくれない
心まで映してくれたら
私たちは迷わなくて済むのに
見慣れた顔を見慣れた時間に見る。鏡が無ければ自分を見る度に驚いたのだろうか。絶望したのか、感動で涙がこぼれ落ちるか、不変なのか、新しい欲が生まれるのか、嫌うのか。自分を毎日見ることによって自分は当たり前になっていき変化がなければ見ていないと同意義の速度でそこを通過する。でもそれは自分を気にするほどの悩みやコンプレックスが無いからとも捉えられてある意味幸せなことであるのかもしれない。ならば、見つめすぎてもいけないのか。でも自宅の鏡では自分が綺麗に見える現象はなんなのだろうか。家という安心できるなれた場所で何気なく素で自分を写しているからだろうか。人からの評価でしか結局分からない。自分では見慣れすぎて客観的に見るのが難しい。でも地下鉄のエレベーターにある鏡を見て僕は、異性に声を掛けられてもおかしくないと思うんだけどなと思い、改札をピッ!と言わせ6両が来るのを待つ。
鏡
【鏡】
ドッペルゲンガー、って知ってるだろうか。
自分と全く同じ姿形をしたヒトだかモノだか。
一度でも見てしまったら死ぬだとか、二回見てしまったら死ぬだとか、とにかく何回か見てしまうと死ぬと言われている。あとは、自分に成り代わられるとかも言われていたりなんなり。
ま、よくある都市伝説的なやつ。
世界には両手足の指じゃもう足りないにも程があるくらいの人間がいるし、ちょっとくらい自分と姿が同じ人間がいたってしょうがないだろうとは思うけど。
閑話休題。
ドッペルゲンガーに一番近づける物として、鏡が挙げられるような気がする。
そのまんま自身の姿が映し出されるのは何故だかなんて、絶対に科学的に証明はされているだろうが、ロマンってものを忘れちゃあいけない。
鏡。かがみ。
昔は金持ちがたくさん鏡を城の中に置いて財力と権力を示したとか、霊を降ろすために使われているとか、割れた鏡は縁起が悪いとか不吉だとかなんとか。
鏡ってのは案外人間に近くて、そりゃ人間の姿を映すためのものなんだからと言われたらあれだけども。
現代では女子高生の必需品として挙げられたりするのが、鏡。
とっくのとうに日常に溶け込んでしまって、鏡を見つけたからって珍しい鳥でも見つけたかのような反応にはならない。昔は鏡ってのは激レアアイテムみたいな扱いだったのに、これも時代の移り変わりというものか。
便利だよね、鏡。本当に。
でも、鏡も危ないってのは知ってるだろうか。割れたら怪我するよとか、そういうんじゃなく。
急にドッペルゲンガーの話に戻るんだけど、死ぬんだよね。ドッペルゲンガーを見ちゃったら、だけど。
はい、ここで鏡の話に戻ります。鏡って、自分の姿を映し出すんだよ。
似てると思わない?
ドッペルゲンガーの、自分じゃない自分と、鏡の中の、まあ左右反対ではあるけど多分自分。
鏡の中からにょきっと出てきてドッペルゲンガーになったりでもしたら笑い話だけど、出てこないから怖いってもん。
鏡の中の自分が本来の自分とは違う動きをした時、それはもうドッペルゲンガーになると思わない?
まあ、どう思うかはあなた次第ですってやつだけどね。
これは全部、勝手に私が考えたこと。だけど、プラシーボ効果ってやつがある。
知ってる?プラシーボ効果。簡単に言うと、強く思い込んでそれが本当になっちゃう、みたいな。
ドッペルゲンガーに会いたい人、プラシーボ効果って良いかもしれないね。
鏡の前でこれは自分じゃないって強く思い込んで。
それで鏡の中の自分が偶々、天文学的な確率だけど、違う動きをしたら。
それはもうドッペルゲンガーだよ。
鏡の中に引きずり込まれて成り代わられるかもしれないけど、ドッペルゲンガーにどうしても会いたいって人はオススメかな。
あぁ、ごめんごめん。長々と話しすぎたね。
面白かったならいいけど、どうだっただろう。
それじゃ、またいつか。
愛想笑いが上手くなって
会話は大体相槌ばかり
関係ない話はやっぱり関係なくて
心までもがどこか他人事
鏡の前 ちゃんと笑えているのかな
疲れた顔した人がこっちを見ている
今日も、鏡の中に自分に問う。
「君は今日を生きれそうかい?」
死にたいわけじゃないけど、生きていたくもない。
そんな虚脱感に悩まされる今日この頃。
僕は入学前まで心を弾ませていた学校ですら、やめそうだ。
彼女は鏡に映る自分を見つめる
同じ笑顔、同じ涙、同じ苦しみ
何度も何度も手を伸ばすけれど
届かない未来がそこにある
心の奥に閉じ込めた声
「変わりたい」と叫んでも
過去が足を引きずり、未来が見えない
誰も知らない孤独の深さ
周りの光がまぶしくて
影の中に自分を隠す
けれど、どこかで知っている
変わらないのは、ただの恐れ
風が彼女にささやく
「今を生きる勇気を持て」
それでも、足元に縛られた鎖
彼女は今日も、鏡の前に立つ
変われないと思いながら
それでも小さな願いを抱いて
いつか、いつかと
心の片隅で希望を灯し続けている