『鏡の中の自分』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『鏡の中の自分』
目を開けると、部屋は薄明るかった。
枕元のスマートフォンに手を伸ばし、画面を点ける。1回目のアラームが鳴る15分前。普段なら再び目を閉じて二度寝と高じるところだが、今朝はそのようにいかなかった。
──寒い。
空気の冷たさに、ぶるぶるっ、と身体が震えた。毛布を顎の下まで引き上げるも、直ぐには暖かくならない。寝ている間に毛布を蹴り、それからかなりの時間が経ってしまったようだ。足先が悴んでいるのが分かる。
これでは浅い夢も見られない。諦めてカーテンを開き、洗面所へ向かった。
冷たい水で顔を洗う。
キュッと気持ちが引き締まる。
鏡の中の自分と目を合わせ、今日も固く心に誓った。
「何が起きても、冷静に」
心が揺れ動かないようにしよう。
穏やかならざる日を、少しでもマシなものにするために。柔く拙く、生きるにはあまりにも脆い心を、保つために。
これは、平日の朝の誓い。独りだけの静かな儀式。
鏡の中の自分は私を見つめている。私もまた、鏡の中の自分を真っ直ぐに見つめている。鏡中の黒い瞳孔を見据えて、ただ、強くあれ、と願った。
今は耐えることしか出来ないのだから。
いつもより温度の低い洗面所。そこには、決意と静寂だけが存在していた。
鏡の中の自分は
自分に似てるけど自分じゃない
左右が違う、実際には存在しないもの
でも実際の自分よりも顔なじみなんだ
よく知ってるし
笑えば笑うし
怒れば睨んでくるし
存在しないはずなのに
もっとも親しい友のようだよ
『鏡の中の自分』
毎日おんなじ顔なのに、
その日の気分によって、
優しくみえたり、
怒ってみえたり、
悲しくみえたり、
けどね、それは私が毎日頑張っている
証拠なんだよ。
だから、鏡に向かって一言、
「お疲れ様」
ほら、心が軽くなったでしょ?
しんどい。
仕事休みたいけど、休んだ時の代わりに出る人が大変なのを知っているから休めない。
昨日は仕事中にふらっときて倒れるかと思って、利用者様が見てたらしくて「しのちゃん大丈夫?」って言ってくださって、大丈夫じゃなかったけれど笑いながら大丈夫ですよ〜、と言ったら利用者様が「笑い事じゃないよ、本当に大丈夫なの?」と本当に心配をしてくださって、何か自分って色んな人に迷惑を掛けてしまってるんだなって、、、
本当にミスばっかりで、ダメな一日でした。
こんなんで良いのかな…。
うん、今日も可愛いよ!
『鏡の中の自分』
此処ではない何処かへ
不意に行きたくなって
鏡の中の自分に手を伸ばした
何かが起こりそうで
何も起こらなかった
ただ自分が映ってるだけ
革命を夢にみて
全速力で走るみたいに
何かを成し遂げたい
今日もまた何もできずに
一日が始まってゆく
鏡の中の自分
鏡の中の自分は
ちょっとは
成長してるかな?
鏡の中の私はいつも可愛くなくて
自分の顔を見る度嫌いになる
なんで可愛くないの
あの子みたいに可愛かったら私も君に
受け入れて貰えたかもしれないのに
「頑張れ」
って言うのも私。
「頑張ったね」
って言うのも私。
もう、やだよ
鏡の中で、私と同じ顔をした女が、私を見て嘲笑う
辛い?
悲しい?
苦しい?
憎い?
恨めしい?
ーー何を言ってるの?
だってそれ全部……
あんたが自分で選んだ結果でしょう?
被害者面する最低な奴。
みっともない。
私が代わってあげましょうか?
#鏡の中の自分
向こうの世界にいるワタシは誰なのかな…?
もう1人の自分になるのかな…?
誰も知らないもう1つの世界のアタシがそこにいる
それはおそらくアタシも分からない人
「鏡の中の自分」
そっと鏡をのぞきこんで
そこであなたと目があった
あなたは笑ってた
でもね
私はあなたのこと
よく知ってるよ
本当は泣きたいんでしょう?
心の中は泣いているんでしょう?
こんなこと言ったら
あなたはまた
少しだけ困ったように
さっきよりも可笑しそうに
笑うのでしょうね
鏡の中の自分
ドブネズミが居る。
外面を改めて、、、
だけど、やっぱりドブネズミのままの私がゲボを垂らす口元を拭わず、佇む。惰性で迎える明日は味がしない。もしくは、しょっぱい。「明日は今日よりも悪いし、どうせ。」と、でも言いたげな力のない目元が映る。
君はどうして僕を睨んでるの?
僕は天使、君は同じ顔した悪魔さ
鏡の中の自分ってほんとうの自分とは真逆っぽいけど
実はそんなことなくてむしろとても似てるんだよね
鏡の中の自分は辛いことはひとつもなくてトップコートにスカウトされて、女優さんになれていてみんなの悩みを一つ一つ聞けていて悩んでる人を幸せにできてみんなから愛されていて幸せな自分けど鏡の外の自分は辛いことなんて沢山あってトップコートにもスカウトされていなくて女優さんにもなれていなくてみんなの悩みを聞けていてでも絶対みんなを幸せにすることは出来なくて、でも愛されている。たくさん辛いこともあるし苦しいこともあるけど鏡の中の自分は辛いことなど何も無い夢もすぐに叶ってしまうけど鏡の外の自分は夢をすぐに叶えることは出来ないけれど長い時間夢を見続けられるそして夢が叶った時の喜びがある。鏡の中の自分は、人の悩みを一つ一つ聞きみんなとは言えないけれどたくさんの人を幸せにできた時は自分の事の何百倍も嬉しいし比べ物にならないということも知らないよく考えてみれば鏡の中の自分より鏡の外の自分の方が幸せな気がする☺
[教授ー?]
〖ああ、どうしたんだい?〗
[◼◼ってなんですか?]
〖それは…〗
[あ、コーヒーもらいまーす]
〖せめて許可を取りなさい?〗
かつての生徒には、会えないと知っている。
それは、一度巡った鏡の向こうの世界の話。
────珈琲の香る記憶:1
こんにちは、お元気ですか
姿の見えない「貴方」へ
貴方は一体誰ですか
いつもわたしと共にある
影だけ見える貴方はだあれ?
わたしが喜べば貴方も喜ぶ
わたしが悲しめば貴方も悲しむ
わたしの思考は貴方の思考
わたしの感情は貴方の感情
そんな貴方は一体だあれ?
───────────────
こんにちは、初めまして
僕の中にいる「貴女」へ
貴女は僕の良心だ
いつでも僕のそばに居る
未来を照らす貴女は光
僕の喜びを分かち合い
どんなに辛くとも支えてくれる
僕の感動は貴女の感動
僕の人生は貴女とともに
鏡の中の自分
鏡の中にはたくさんの私がいる
あなたは誰?
いつも一人だけ笑ってる
(合わせ鏡)
鏡って盛れるよね、
あの顔が現実のまんまに出てきてくれればいいのに、
今日も貴方は
笑いましたか?
楽しいを感じましたか?
深呼吸して
ゆっくり深い眠りにつきましょうね
【鏡の中の自分】
学校の七不思議の一つ「移し鏡」
その鏡の前に立つと、別の世界からの自分が映るという。
私は、試しに移し鏡の前に立ってみた。
鏡の中に、別の世界が作られる。
これは、うちの学校の教室だろうか?
一人の少女に目が付いた。
さらさらとした髪、茶色の眼鏡、くすみががったピンク色のセーター。
少女はこちら側に振り返った。
私の顔。
「あなたは誰?」
驚きのあまりに、声をかけてしまった。
そういえば、奥にいる三つ編みの少女は誰だろう?
本を読んでいるように見える。
どこかで見たような…
鏡の中の少女はクスッと笑った。
「私は、あなたの理想の世界に住んでいるユメよ。」
理想の世界…
「まだ驚いてるみたいね。これがあなたの望む世界でしょう?痣ひとつない顔で過ごすこと。無視されずに過ごすこと。友達がいること。ここではあなたの望みがすべて叶っている。」
羨ましい。
本当に、本当に、本当に、羨ましい。
何故別の世界で私の望みが叶っているのか。
何故現実じゃないのか。
「…」
私の欲望は怒りに変わった。
「私は今とても幸せだわ」
ユメはニコニコしながら言った。
「やめて!もう喋らないで!こっちは辛いんだよ!幸せだとか、望みが叶っているとか、訳分かんない!もう顔も見たくない!」
怒りのあまり鏡を割ってしまった。
今まで映っていた教室の景色はなく、普通の鏡に見えた。
私は我に返った。
「え?なにこれ?鏡割れてる…もしかして、ユメがやったのかしら。まあいいや。帰ろ。」
主人格である私、キセキは三つ編みをほどいて、読みかけの文庫本を手に取った。