『鋭い眼差し』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
リバウンド直後に受けたパスからの速攻
身体は弾丸 周りを置き去りに飛び出す
一歩目から一気にトップギア 爆発的な加速
意識はゴールネットのみ 身体はそこに到達する為の道具
疾風怒濤 人壁を身体が風のように吹き抜ける
身体の意識はほとんど失う 視界のみが意識のすべて
駆け抜ける度に景色が超速で流れていく
立ち止まるすべてが点から流線に変わっていく
試合終了直前 シュート圏内
少し上げた顔 鋭い眼差し 捉えるゴール
残り0秒 放たれたアーチ 揺れるネット
静寂
敵の首は落ちていなかった
落ちたように思わせたそれは殺気であった
貴公子然としたたたずまいは野蛮さから程遠いが
黒髪と血のコントラストが
宙に軌跡を残すような鋭い眼差しが
状況を複雑に
しかし簡明にしていた
10/15「鋭い眼差し」
目つきが悪い、と言われて育ってきた。
その目つきのせいだろう。昔から友達らしい友達はいなかった。女子には怖がられた。男子からも遠巻きにされた。先生には「なんだその目は!」と余分に怒られた。中学ではいわゆる不良にいちゃもんをつけられてはトラブルに巻き込まれた。
あいつが転校してきたのは中3の6月だ。冴えない少年、といった風情だ。隣の席についたあいつは、俺の方をじっと見ていた。
放課後、もじもじとしながらもあいつは言った。
「さのさ。切れ長の目、かっこいいね。鋭い眼差し、って感じ」
俺の人生が変わる音がした。
(所要時間:9分)
仕事中、ヘルメットの奥に覗く君の真剣な眼差しに惚れ惚れする。だが周囲の人間からは、君は顔が怖いと評判だ。
ということは、君のかっこよさに気がついているのは俺だけなんだとーー俺の目にだけそういう風に見えるのだとはわかりつつも、ちょっぴり優越感に浸っている。
#鋭い眼差し
鋭い眼差し
一番怖いのは実在しないけど感じる眼差し。現実逃避すると感じる誰かからの視線。詳しくは人ではないのかもしれないけれど何者かが自分を見ているような視線わ感じて罪悪感を感じる。
カウガイガイアの実を手に取ったラアリアは鋭い視線を背後に向けた。
わたしが何かを意見する度
鋭い眼差しを向ける人が居る
ただ鋭い眼差しを向けるだけで
他にはなんの変化もないんだけど
ただいつも鋭い眼差しを向けられるわけで
わたしの心臓はバクバクと音を立てて動いているようで
わたしはそのドキドキが怖くて仕方ない。
人間いつかそんなもの慣れてしまうと聞くけれど
いつになっても慣れる様子がなくて困っている。
鋭い眼差しを耐えた先に何が待っているのか。
そんな事も気になってしまう
わたしがいるから困っている
─────『鋭い眼差し』
柔らかい皮膚に突き刺さる
誰かの鋭い眼差し
よく研がれたナイフのよう
切り裂かれて血の糸が這う
鋭い眼差しの奥にある
屈託のない素直な瞳
いつも僕を見てくれていたんだね
ごめん、今まで気付かなくて
別れの日にわかっても遅いよね
もう、そんな鋭い眼差しを向けないで
君の透き通る瞳で、今度は誰かを
見守ってあげて欲しい
鋭い眼差しを向けなくても良い人に
あの人は、私のことをどんな眼で見ているのだろう。
顔を上げればすぐにわかるけど、いつもそれができない。
あの人とは、時々学校ですれ違うだけで話したことは一度もない。
それなのに、私はいつの間にかあの人に恋をしていた。
確かに顔は整っているけど、そこを好きになったわけじゃない。
不思議だけど、あの人とすれ違うと温かい気持ちになる。
あの人のまとう空気感がきっとそうされるのだろう。
私はたぶんその優しさに恋をした。
今日もしすれ違うことがあれば、頑張って顔を上げてみよう。
あぁ、今からもうドキドキしてきた。
君を好きになったきっかけは
その先にある未来を常に見据えて
どんな逆境にも怯まず立ち向かっていく時に
ふいに見せる
その挑むような鋭い眼差しでした
【鋭い眼差し】
鋭い眼差し
その眼が、嫌なんだ。
鋭く険しい表情で、まるですべての根源が私のせいだったかのような責める眼差し。
私があなたの運をコントロールしていると信じて疑わないような、そんな目付き。
ちがうよ、そんなことしてないよ。
掠れた声は音にならず、ただその目に怖じけたように後退りすることしかできない。
その眼はいつも、私を不幸にする。
鋭い眼差しでこちらを見ている。
「そこにあるんだろ?よこしな」とでも言いたげに。
たった今差し上げたばかりです。
ちゅーる。
(鋭い眼差し)
こちらを鋭い眼差しで見てくる人間がおる
鋭い眼差しながらもその瞳の奥には
悲しみがみえる
きっとあの人間は幸せになりたいのだろう
【鋭い眼差し】
資料を見つめる君の鋭い眼差し。声をかけるにかけられず困り果てていた侍女たちの姿を思い、私は小さくため息を吐いた。まったく、配下を無駄に怯えさせないでほしいものだ。ただでさえ怜悧な顔立ちをした君が眉を寄せて目を細めていると、近づいただけで周囲の全てを切り裂く抜き身の刃のような恐ろしい印象を受ける者も多いのだから。
「ねえ、そろそろ夕飯の時間みたいだけど。いったん休憩にしたら?」
君の横から手を差し入れて、眼前でひらひらと手のひらを振る。ぱちりと一度瞳を瞬かせたあと、ゆっくりと君は私の顔を見上げた。
鋭利だった瞳の色が、柔らかくほどけていく。甘やかで優しい、いつもの君のものへ。深い夜が刹那にして明けるようなこの瞬間が、私はいっとう好きだった。
「あれ? もうそんな時間?」
「そうだよ。集中すると本当に周りが見えなくなるんだから」
朗らかな軽口を叩き合いながら、君の背を叩いて立ち上がるように促した。
がらんとした街並に
落ち葉だけが舞う
夕暮れ
風の向こうから
忍び寄る冬の足音
この寒空に似合うのは
祈りうたひとつ
祈りうたは
あのひとへの想いの
安らかな眠りだけを願う
わたしの恋の挽歌
寒さに震える唇で
呟くようにうたえば
秋はいよいよ
白さを増しながら
季節を変えていく
☆ 祈りうた (304)
優しい 優しい
あなたの瞳が好き
私を叱ってくれる時
鋭い眼差しで
真剣に語ってくれる
あなたの瞳は
もっと好き
【鋭い眼差し】#20
#鋭い眼差し
君はキッと鋭い眼差しで僕を睨みつけた。
こんなことして良いと思っているの?
どうにかこうにか、激情を表に出さないように怒りを押し殺した声で君は僕に問う。
良いとなんか思ってない。
だけど、君に僕の傍から離れないで貰うにはこうするしかなくて…。
普段から老若男女問わず、人気者の彼女。
僕が、君の彼氏の僕が、君に見て欲しいと思うのは、イケナイこと?
普段は穏やかなのに
獲物を捕らえる
その瞳は
鋭く
ナイフのように
アレを捕える──
3.2.1...
心で唱え……
襲い掛かる──
生き抜くため……
日々、戦っている生き物達
(2023.10.15/鋭い眼差し)
鋭い眼差し
怖い、人相が悪いと言われるのはこの鋭い眼差しのため。俺は決して悪い人間じゃない。至って善良なこの俺の職業は介護士。共稼ぎで親は忙しく、俺は祖父母に育てられた。祖父はいつも、人のためになる仕事につけと言い、祖母はあんたは優しいから、介護士になれば安心といつも話していた。
俺は介護士という仕事が好きだが、どうも利用者さんは俺の事が嫌いらしい。
「この人、怖い」
「いや〜やめて〜」
俺は何もやっていない。身体を支えているだけだ。この目がいけないのか?眼鏡をかけてみたりするけど効果はない。コロナでマスクをするため、笑顔でいても、見られるのはこの鋭い眼差しだけ。
でも、この仕事が大好きだ。いつか分かり合える日が来る。
皆んなが安心して生活できるよう、今日も頑張るぞ〜。
「きゃー!この人、怖〜い!怒ってる〜」
怒ってないって、、、。汗。