『遠い日の記憶』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
余命半年だと言われた。
両親も3年前に亡くし家庭もない。
正真正銘一人ぼっちだ。
今世にそこまでの未練もない。
悠々自適に暮らしていたし家で1人孤独死して腐敗して近隣の方に通報されてニュースになって──────
それよりは病室で静かに息絶えたい。
よし。これでいいのだ。
残りの半年ただぼーっと生きるのはつまらない。
本でもよもうか。そう思って開いた本を3ページほど読んで閉じる。ああ、実家の前に咲いていたたんぽぽの綿毛は誰かが飛ばしてしまったかな。毎年楽しみで、でも子供っぽくて恥ずかしくて隠れて飛ばしていたあのたんぽぽは。そういえば実家の近所の猫はどうしてるだろう。ああ、気になる。気になる。家を出たのはもうずっと前なのに。走馬灯というやつなのか。それにしては随分地味だなぁ。未練。未練かぁ。もう少し生きたいなぁ。
ジリジリ焼けるように暑いこんな日は
真っ赤で瑞々しいトマトが食べたくなる
幼き日の私はトマトが怖くて食べられなかった
そんな私に母は言った
「トマト、ガムみたいで美味しいよ」
ガム?意外な例えにクスッと笑ってしまった
目の前のトマトが可愛く見えた
真っ赤なトマト、可愛いトマト
あの日からずっとトマトと仲良し
ドンッ
男の子がぶつかってきた
私は無言でいた。そしたら先生が
「ぶつかったでしょ
謝りなさい」
ごめんね
私は「いいよ」と言った
そんな簡単に許しちゃダメだよ
(なんで私が怒られてるんだろう。何も悪いことしてないのに。)
その日1日その思いだけが残った。
大人になった今なら少しだけ分かる。あれは優しすぎたんだ。
許しちゃいけない訳ではなくて,そんな簡単に許していたら相手のためにもならないし自分の為にもならない。舐められるということだろうか。
そんな遠い日の記憶。
僕は2日前の夕飯を思い出せない程、忘れっぽい。したがって、遠い日の記憶など、思い出せる筈がない。……遠い日というと、幼稚園の記憶になるだろうか。
1人の少女がくじ引きを持って、大声で何か言っている。
「はずれなしのくじ引きだよー」
それを見て、(え?はずれなしって、面白くないじゃん)と思う少年――これが僕だ。どうやら、幼い頃からひねくれていたらしい。これが、唯一覚えている、遠い日の記憶。その映像まで、詳細に思い出せる。それだけ印象的なことがあったのだろうか。それは分からない。
もしかしたら、自分の今の性格を忠実に表しているからかもしれない。遠い日の記憶など、そんなものなのだ。
[遠い日の記憶]
今仲良い友達と,出会った時のことは覚えていますか。
喧嘩やすれ違い,これまでに起きた出来事全てが
一つ一つ大切なもの。もうあの日には戻れない。
後悔のないように生きてください。
遠い日の記憶
遠い日の、記憶……
そんなの、思い出そうとしたって、思い出せない
そもそも思い出さなくていいのかもしれない
今の状況を見るにいい思い出だったとは言えないだろうし、思い出したところで意味もないだろう
─────でも、ただ、一つだけ。
気になることがある
昔、本当に遠いあの日、誰かが……僕に優しくしてくれた……気がする。
それが誰だったのか、なんのために孤児であった自分に優しくしたのか、思い出したい。
あぁ、あれは……一体誰だったのだろう……
そんな終わりのない答えを問い続けながら、今日も救いのない一日が始まる。
遠い日の記憶
色々あったけど、良い思い出が少ないから。
それを上回る黒歴史が多いから、なるべく遠い場所に置いて行きたい。
昔は人間だった、気がする。
交差点で信号無視の車から誰かを守って、それから……それから、記憶が無い。
初めの頃は人間だった記憶がこびり付いていたのに、今では年齢どころか性別すらも思い出せなくなってしまった。
「行くよ𓏸𓏸!」
まぁいいか。何も思い出せなくなったとしても、今いるここが居場所だから。
「ワン!」
元気よくご主人様に返事をした。
『遠い日の記憶』
『遠い日の記憶』
澄んだ青空と入道雲。
蝉時雨の降り注ぐあぜ道を
白いワンピースの君が歩く。
絵に描いたような美しい光景。
今となっては夢のようだが、確かにある
私を支える
遠い日の記憶。
「遠い日の記憶」
ふと思い出すことがある。
桜の下で舞う君の姿が。
儚く霞んで仕舞うような桜色なのに、
君は真っ直ぐ前を見て、君の瞳には曇り一つ見えなくて
「あぁ、僕の好きになった人って、
こんなに眩しいんだなぁ、」
そう、思っていた。今でも思っている。
そんな今では"遠い日の記憶"が、
僕の脳裏には焼き付いている。
泥団子を作って遊んだのも、あの人かっこいいよねって騒いだのも、自転車で走り回ったのも、もう遠い日の記憶。もう戻らないと思うと切なくなる。この記憶を大切にして生きていこう。
テーマ 遠い日の記憶
もう見えない。知れない記憶。
「xshsfにpdjぢsね←をdbydm?」
顔に雲がかった少年が喋っている。
「...ぁ」
目が覚める。
「仕事終わったかな?」
社長も部下も殺したし、任務成功かな。
「.....許さn」
「は~いはい」
残りがいたか。
「ばいば~い」
任務が完了したらこの建物は不要。だから、
「「「「ドーン」」」」
爆破しないと。
寝てたか。
「....何をしていたんだろ」
一旦起きて、
「寝癖すごいな」
ボサボサな寝癖。
「僕は君を覚えているよ」
鏡に映った少年は言う。
「♪〜♫〜」
また気づかずに一日が始まる。
おわり
あなたと過ごした 記憶は
大切な 思い出となって
いくのだろか
母よ 今まで育ててくれて
ありがとう
あなたの子供でよかった
(7月8日亡くなった 母へ)
「遠い日の記憶」
沢山の雨粒が滑り落ちていく。
窓辺に佇むてるてる坊主に、明日の天気を願った。
ふと思い出す。
穏やかな晴天の日。
友達と電車で遠出した。
初めてのあの感覚。
友達と笑い合った日。
少しずつ曖昧になっていく記憶。
でも確かに楽しかった。
遠い日の記憶が頭を駆け巡る。笑う君と甘い香水の匂い。風で暴れる髪を押さえつける仕草すら美しく見えたんだ。
君がその後落ちたなんて知りたくもなかった。上から落ちてくる君はあの日のように笑ってて甘い香水の香りがして、髪を抑えていなかった。まるでもう吹っ切れたように笑って、とても、信じたくないけど、今まで見てきた瞬間の中で、1番、落ちる瞬間が美しかった。
【遠い日の記憶】
微笑みを現実で初めて見た気がした。
優しさが滲み出ている、暖かい目で。
貴方を想像するだけで 胸が高鳴って
貴方を見ているだけで 胸が高鳴って。
どうしよう、好きだな。
また会えると信じて、覚えていると信じて
運命の再会を望んでいます。
「 記憶 」
私が1番遠い記憶を思い出そうとすると、必ずと言って良い程、何処までも続く草原を思い出すのです。
周りには本当に何もなく、たった1本、青々と茂った大樹が静かに生えているだけでした。
その日は綺麗な青空が良く見えて、雲が優しく流れいるような、とても静かな場所でした。
もしかしたら風すら吹いていなかったのかもしれません。
そして今では顔を思い出す事すらできませんが、たった1人、少女がその大樹の下に静かに佇んでおりました。
そうして私はと言いますと、少し離れた所からその少女を延々と目続け、そして記憶は終わるのです。
そうです、その前の記憶も先の記憶もその少女との不思議な場所での記憶は全くないのです。
少女は微笑んでいたようにも、怒っていたようにも、困っていたようにも見えるのですが、今では確かめる術さえないのです。
ですが私には分かるのです。
必ず再びその少女と会うことができる事を。
遠い日の記憶
優しい祖母のぬくもり
いつも甘えていた
いつもわたしを大好きと
言ってくれた
こんなダメなわたしを
褒めてくれて愛して
くれた
亡き祖母
会いたい…
さみしい
遠い日の記憶
思い出そうと思っても
すぐには思い出せないけれど
なにかのきっかけで
次々と連鎖的によみがえる
苦い記憶と
優しい記憶