『距離』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
隣にいるの。
1メートルもないくらいには。
でも、そんな距離じゃ埋められないくらい
僕と君は住んでる世界が違うんだよ
「距離」
『距離』
何億光年離れた星に恋をしたり、
この世に存在しない架空の人に恋をしたり、
君って奴は手の届かない相手ばかりを好きになるなぁ。
もっと近くに目を向けてみては如何か。
そうしたらそんなに悩まなくて良くなるのに。
決して手の届かないものばかりを愛するのは、
永遠であってほしいと願うからなのかもしれないね。
この世に存在するものはいつか必ず失われるから、
決して失われないものに恋をしていたい。
それこそが永遠の愛である……と、思っているのか。
可哀想に。永遠の愛なんてどこにも無いのに、
君はそれを求めてしまったんだね。
求めてしまったからにはもう、
ずっと遠くを見るしかないんだね。
遠距離恋愛、遠距離も遠距離。
君は今日も遠くを見ている。
遠くの愛するものを見て、その距離に恋をしている。
隣の僕には見向きもせずに。
【生と死の距離】
9月も中頃に差し掛かった頃、槇原さん夫婦から手紙が届いた。
8月の始めにお礼の品と手紙を贈ったから、
きっとそのお礼の手紙なのだろう。
「槇原さんのこと、お母さんは知ってる?」
私が訊いてみると、お母さんは
「う〜ん、聞いたことはあるかな。
でも、直接会ったことは無いなぁ」
と答えた。
槇原さん夫婦には、随分と助けられた。
私の家出初日、「これからどうしよう」という不安を抱えて立ち寄った楽器店が出会いの場だ。
私を一晩泊めてくれた上に、私のオトウサンのことを色々と教えてくれて。
本当に感謝しても足りないくらいだ。
「一緒に、手紙読もうよ」
私はお母さんに声をかけた。
今までなら、こんな会話はきっと無かった。
封筒をそっと開き、二人で言葉を受け取る。
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橋本海愛様
お手紙拝見いたしました。本当に、海愛ちゃんは聡明な子ですね。やはり大智譲りなのでしょう。
海愛ちゃんと過ごしたあの日が、まるで昨日のことのように感じられます。
あの日に弾いてくれたギターも歌声も、もう1ヶ月以上経っているのに鮮明に覚えています。
自分語りになってしまうのですが、私は親友の大智を亡くしてから、ずっと心に穴が空いたままでした。
何をしても満たされないし、気がつけばあの頃を思い出して悲しくなってしまう毎日でした。そんな私を受け止めてくれたのが妻で、心が沈んでいた私を元気づけてくれたのです。
お陰で前より明るくなれたのですが、次第に大智のことを忘れようとしてしまいました。
思い出すととても辛くて、ならばいっそのこと忘れてしまったほうが楽だと考えてしまったのです。
本当に私は酷く情けない人間です。
ですが、あの日海愛ちゃんに会って、私は久しぶりに大智のことを思い出しました。
そして海愛ちゃんと一緒に話すうちに、私は段々満たされていくのを感じました。
ずっと穴が空いていたのに、それを埋めてくれたような気がしたのです。
海愛ちゃんにいきなり弾き語りをお願いしてしまったのも、海愛ちゃんに大智の面影を感じたからです。
海愛ちゃんの弾き語りを聴いて、私は本当に感動しました。
「生きてて良かった」とも思いました。
礼をするのはこちらのほうです。
本当にありがとうございました。
それでは、またお目にかかれる日を楽しみにしています。お身体にはお気をつけてください。
敬具
令和6年9月15日
槇原晋也
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まず思ったのは、「晋也さんも辛かったんだな」ということだ。
会ったときは「優しそうな人だな」くらいにしか感じなかったけれど、
その裏では想像を絶するほど苦しんでいたのだろう。
何度も涙を流し、それでも前を向くことを決めたのだろう。
「また、会えると良いね」
お母さんはニッコリ笑って言った。
「次は一緒に行こうね」
私は笑顔で答えた。
きっと、私達を阻む距離なんてどうでもよくて、心はずっと繋がっているのかもしれない。
それが生と死の間だとしても。
晋也さんとオトウサンは今でも確かに繋がっているのだから。
距離
時間×速さで距離がわかるなら
距離なんてわかんなくて良い
縮まるのも
離れるのも
一瞬だから
距離
ずっと一定か
もっと離れたり
たまに近づいたり
繰り返しながら
ちょうどいい位置を見つける
距離
会わないことを選択する
心の安定のために必要なんだ
「距離」
もう少し。
君までもう少しの距離。
手を伸ばすけけど、届かない。
もどかしい距離感。
あとちょっとなのに。
君に届いたら、番組を変えられるんだ。
リモコン、あとちょっとがほんとに届かないんだ。
君はこんな近くにいるのに、君の瞳に映るのは彼だけなんだね。
つかず離れずの「距離」って
難しい。
あなたと私も
そんな距離で
長くいたいね、
ディスタンスって
何?!
途中書きです。すみません。
どこまで遠くへ行けるんだろうってふとした瞬間に思う。
「距離」
「おい、仕事持ってきたぞ」
珍しく来客かと扉を開くと、背が高くガタイのいい大柄の男が立っていた。
同級生のダッチだと分かるやいなや急いで扉を閉めようとするが、圧倒的力の差で簡単に敗北した。
「どうせろくな仕事でもないんでしょ?」
ことあるごとに私の幸せ引きこもりライフを崩そうとしてくるこの男は周囲を巻き込んでどんどん事を大きくしていくところがある。
だから、こんなど田舎の深い森に住む私のところに話が来る頃にはかなり厄介なことになっているのだ。
「俺が魔法学校の教師をやってるのは知ってるよな?俺のクラスに引きこもりの生徒がいて説得してみたんだが、なかなかガードが堅い。そこで同じく引きこもりのお前に説得を頼みたいというわけだ」
引きこもりの説得を引きこもりに任せるのはおかしいだろと思ったが、まあ今回はダッチの判断通り私が適任そうだ。
「報酬は?」
「引き受けてくれた謝礼に特注のローブ、成功報酬でルチェーレの実とクレアの葉」
「引き受けるわ」
アイラス、12歳。
引きこもりになってもうすぐ1年。
引きこもりの原因は不明。
両親は何度も説得したが、むしろ関係が悪化しガードが堅くなった。
両親はなんとか引きこもってから1年が経つ前に部屋から出てきてほしいと思っている。
食事は一応取っているみたいだが、1年間姿を見てないため、元気かどうかわからない。
引きこもりになる前は成績が良く、非常に優秀な生徒で特に闇魔法が得意だった。
目の前にあるおぞましい言葉はどこにいるかも分からない糞野郎の言葉だってことを忘れそうになり頭が痛くなるSNS
【距離】
「距離」
昔は、貴方との距離はもっと近かった気がする。
お互いがお互いを思い遣って、気遣って。
だから、物理的な距離が離れていても、心の距離は凄く近く感じていて、何処に居ても貴方を感じる事が出来ていた。
でも今は。
いつの間にか2人の距離は凄く離れて。
物理的には近くなった分、遠慮がなくなってお互いに思い遣れなくなったし、気を遣う事もなくなった。
そして、そんな日々が続く内に、もう戻れない所まで来てしまった。
少し前までは、それを淋しくて思ったり、悲しく思ったりした。
でも、今では、そんな事を思う程の気持ちもなくて。
いつからか、怒りや苛立ちとか、呆れとか、マイナスの感情以外で、貴方に対して心が動く事がなくなった。
心底どうでもいい、という気持ちが先立つようになった。
距離感て、難しいと思う。
近すぎても、遠すぎても、間違えてしまう。
でも、お互いがお互いを大切にさえ思っていれば、きっと乗り越えられる。
気付いた時には遅いかもしれないけど、でも、やり直す事は出来るかもしれない。
やり直せるか、やり直せないか。
やり直すか、やり直さないか。
選ぶのは自分だから、自分の気持を信じて、進めばいいと思う。
距離をきちんと取ることって、とても重要だと思っていて、もちろん楽しいことが出来上がっていく場面では、相手ともゼロ距離のグルーブ感でそのまま良いもの創り上げてしまうのがいいんだろうけど、ここでネガティブな方向を志向してる相手だと、一緒に流されるとよくない方向にベッタリはまって行くので、あえて自分の方からきちんと相手から距離をとって、ブレーキをかけたり方向修正しないと、気がつけばどちらにももうどうにもできなくなってしまう。
ここで気をつけなければいけないのが、一見楽しい場で強いグルーブ感があるんだけど、流れに乗ると簡単に相手を持っていけるので、これを利用して自分の利益に誘導して行く人物もいて、気がついたときにはもう結構損失がでかかったりする。
相手との距離だけでなく、自分が今どこを、どこに向かって流れているのか、この流れからも距離を取ったり、
そしてこの流れに乗って、実は自分は何かを忘れようとしているんじゃないのかとか、本当は何か別のものを求めていないのかとか、自分の心からも距離を取る(=見定める)ことをサボらないのもたぶん大事ですね。
#距離
以前はあんなに好きだったのに
ガラリと変わった食の好み
ハラミ
生クリームたっぷりのケーキ
味付け濃いめのチャーハン
甘いカクテル
美味しいことは分かってるけど
身体が距離を置きたいと訴えてくる
お出汁でコトコト煮たお粥
根菜のせいろ蒸し
米粉でつくるバナナケーキ
今週食べたいものはこんなところ
私は、人と少し距離を感じる。
そう思ったのは、昔からだ。
昔からあまり賢くないタイプで、勉強が苦手。
周りの人が当たり前に出来ることが中々難しい。
そして、大人になって周りを見渡す。
同年代の人たちは、一段と大人ぽくてしっかりしてる。
なのに、自分は、昔から何も変わってない。
世間から少し置いてけぼりな気がする。
でもそれは、SNSの影響もある。同年代のアイドル、芸能人が、すぐ目につき、比べてしまう。だから、なるべくSNSから離れて好きなことする。そうすれば、SNSにあまり影響されない。距離を感じるときは、好きなことして、SNS離れをする。それが一番大切だと思う。
みんな完璧ではないそれぞれ悩みや劣等感もある。それが見えてないだけで、みんな完璧だと思い込んでしまう。だから、裏を見る。成功してるアイドルも芸能人もみな人知れない努力をしてる。そうすれば、少し心が落ち着くような気がする。
距離
その距離は目に見えないほど遠い
生者と死者の立ち位置よ
死の瞬間にそちらへ行くのならば
もしくは驚くほど近いのか
知らなくともいずれ誰もがたどる距離を
願わくは
穏やかなる気持ちで向かえますように
距離
近くても遠く感じること
遠くても近く感じることもある…
その時々で変わる距離
適応するのは…むずかしい
距離
僕には幼なじみの女の子がいる。
いや、正しくは「いた」なのかもしれない。
その子は病気で死んでしまった。
学校帰りに毎日病院に通って、毎日その子と他愛もない会話をした。
その子のお母さんよりもよく通っていた。
その時間が楽しみだった。
だけど、その子は死んでしまった。
僕は1番近くでその子と接していたはずなのに。
その4年後僕は大学生になった。
忙しい毎日だったけど、仲のいい友達もできた。
毎日他愛もない話をして、たまに家で遊んだり。
今1番心の距離が近いのは彼かもしれない。
でも、どんなに忙しくてもあの幼なじみの事は忘れられない。
天国にいるあの子とはどのくらい離れているのだろうか。
距離を埋めるのは
なに?
時間
言葉
熱い気持ち
でも
詰めない方がいい距離もあることは
知っておいたほうがいいかも
………距離
離れたい距離があるのに
情で離れずにいる
いや、情じゃない
私をイヤな奴にしたくたいだけか。
水槽に浮かぶ愛
ホルマリンにはいない
水葬では浮かばれない愛
ホルマリンにはいない
腐敗した人生
帰り道はない けれど行く道もない
肉食い破って生まれ落ちるか
悲しみを背負って行く価値はあるのか
意識の底で立ち上がっているのか
これからの何が君をそうさせたのか
自分が分からないのに
他人のことなんかわかるか
見誤った距離では手を握れない
見えないなら存在しないのね
心も命も感情も
あなたとの間に橋を架けて永遠に溶け合う楽園に沈む
距離