『貝殻』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
殴られた拍子にパキパキと殻にヒビが入る
その小さな音にヒビが入った事など気づきもしなかった。
理性という殻がヒビ割れていく
『貝殻』
貝殻
ムーミンママは庭の花壇に貝殻を置いて飾る。
凄い可愛い。
花壇もママも。
包み込むように一つの輝きを秘めている。
私はその一つの輝きになれるか。 何も知らずただ真っ直ぐに未来を見る輝きの目を。
この目で確かめたい
貝殻を拾って、それで。ただそれだけだけど、自分にとってはそれ以上の感情が詰まっている。君を思い出して夜の海に来る度に、最早伝えられず心に留めるしかない感情を吐き出すように呟きながら貝殻を踏む。鈍い音と共に砕け、砂に還るような破片を見れば一時的に何も考えずにいられる。なにやってんだろ、貝殻綺麗だったのにな、とか。
拾って、落として、踏みつける。人に見られたら異常な行動でも、自分の中には意味がある、大切な理由がある。邪魔はしないで欲しいかな、なんて。
貝殻を拾って、砕いて。一時の感情に任せすぎてるのはわかってる。
[貝殻を拾って]
貝殻
その世界の中の海は何色
その世界の中の波は何色
ぐるぐる波打つ砂浜
聞こえてくる波は何色
「貝殻」
耳に当てたら天使の声が聞こえるんだって
ザーザーザーって
波の音の隙間から
しあわせの音聴こえるかな?
自分と相手
貝殻は、踏んだら結構簡単に割れてしまう。
それってなんだか『心』みたい。
踏んだ相手からしたら、そんなに重要なことじゃない。
でも、踏まれた側は大きなヒビが入る。
ずっと治らないヒビが。
<貝殻>
美しい外側だけの想いでを残して
あの人は去ってしまった。
「貝殻」
貝殻____
小さい頃、無性に貝殻をたくさん集めては、
大きな瓶いっぱいに詰め込んでいた。
その瓶に詰め込めば詰め込むほど
心がいっぱいになっていくのを感じたんだ。
だけど、10年前にすべて捨ててしまった。
また、集めようかな。
思い出がつまってる。
あの時
あなたと過ごした時間。
忘れないよ。。。
032【貝殻】2022.09.05
東京のとある駅の構内で、君は柱の一本をゆびさした。
「ほら、見て!……ここ!」
そこにぽつんと、渦巻きの模様があった。
「これ?」
いぶかしがって顔をちかずける僕に、君はいった。
「そう。これがアンモナイトの化石」
「……つまり、ここに貝殻がうまってる……?」
「うん。そうだよ……この大理石は、かつては海の中にあったんだ……」
この、淡いピンクの柱は石で、かつては海の中にあったって!?
とたんに僕の耳は潮騒につつまれ、視界は藍色にそまった。口からはぶくぶくと泡が漏れているような……気が、した。
すると、すでに僕は太古の海から現代の東京にかえっていた。人が多く。うるさく。気がせかされる。現代の都会に。
「もうこの石も採掘されてないんだ。それに、この駅は近々改修されるそうだし」
「じゃあ、これで見納め?」
つるつると桜色した柱の表面を、いとおしそうになでながらうなずいた君の表情は、さみしさでいっぱいだった。
※おことわり。架空の駅の架空の石のはなし、としてお楽しみくださいm(_ _)m
「貝殻」
心は柔らかく
見た目はかたく
「貝殻」
海岸で拾う貝殻
手のひらで転がして
殻の中から聴こえる
聲を聴く
耳に押し当てて
消え入りそうな囁きを
それは
哀しみの海へと辿り着いた
涙と共に
誰かの捨て去ろうとした
想いだった
誰にも拾ってもらえなかった
聲だった
聲はちゃんと届いたよ
聲をちゃんと掬ったよ
だからもう………
嘆く必要はないのだよ
手のひらの貝殻
透明になって消えていく
想いが昇華し虹となる
誰かがきっとそれを見て
前へ向くだろう
貝殻の精は今日もまた
哀しみの海へと辿りついた
貝殻を拾ってゆく
自分自身の失われた
拾ってもらえなかった聲を探して
貝殻と言えば、小学生のころ、姉と伯母がおみあげで持ってきた、小笠原諸島の貝殻を思い出す。実は、持ってきたら行けないものだったとか。
大人
よく「大人だね」とか「大人っぽい」とか言われる。
まぁもう良い年なのだけど。
大人っぽくみせたい人がいたら次の2つを心がけると良い。
余裕があるふりをすること、我慢すること。
2つともけっこう難しくて、苦しくて、しんどい。
それでも僕は演じ続ける、大事なあの人の前でも。
去年の夏の日に貴方と拾った貝殻
私にとっては思い出の沢山詰まった貝殻
どんな時でも肌身離さず持つ程
情のこもったとても大切な思い出の品
中を覗けばその時の情景が浮かんで来そうな
それほど貴方と過ごしたあの夏の日を
印象づける私の宝物。
今年の夏の中頃
月の光に照らされ輝く海辺で
貴方に大切な話をする時も
お守りとして私は
とても大切にあの貝殻をポケットに入れていた。
大切な話も貴方とも全て終わって
しんみりと1人過ごしてポケットをふと覗いたら
貝殻は、欠けていた。
夏ももうすぐ終わり、秋になろうとしている時
私は、またあの海辺に居た。
欠けてしまった貝殻を手に
私は暗い底へ底へと沈んでいった
あの時の気持ちのように。
カイカイガラガラ
カイカイガラガラ
世界で一番美しいあの子は誰?
波の言葉で教えてよ
毒りんごを用意しなきゃだから
《 貝 殻 》
貝殻
照れくさそうに渡された
まっ白な貝殻
今でも思い出す
あなたの笑顔
ねぇ、覚えてる?
一緒に海へ行ったあの日あと時。
貝殻拾ったりして遊んだよね
君は覚えてないかもしれないけれど。
ねぇ聞いて、私はね忘れたくても忘れられないくらい
覚えてるんだよ。おかしい話だよね。
君との思い出だったよ
貝殻
シジミ汁
あの旨味、大好き!
でも貝殻はじゃま!
ならインスタントにすれば良いじゃない?
楽でいいかも。
いえいえ、
ひと手間貝殻を寄せて啜るのがおつなのよ。