誰よりも』の作文集

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誰よりも』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

2/17/2024, 6:13:59 PM

僕は誰よりも強くなきゃいけない。

僕は他の人よりミブンっていうのが高いから、自分で自分を守れるようにしなきゃいけないんだって。じゃないと、僕は皆みたいに殺されちゃうらしい。だから僕は強くなくちゃ駄目なんだって。

それに、自分だけじゃないんだ。いつも一緒にいる人が拐われたり、殺されたり。そんなのもう慣れた日常。だけど、あの子だけは駄目。家族はみんな強いから何の心配も要らないけど、あの子は駄目だ。

いつも同じ場所にいるあの子。
真っ白い肌も、キラキラした目も、さくら色の唇も、とっても綺麗なんだ。でもなぜかあの子は誰にも優しくして貰えないから、僕しか友達がいないんだって。あんなに綺麗でいい子なのに、不思議だね。

お腹をすかせてる時にはおやつを持っていってあげるし、泣いている時には慰めてあげる。そうするとあの子は、お花みたいにふわっと笑うんだ。

それにあの子は優しいから、僕が死んだら泣いちゃうよね。だって、僕があげたお花が枯れたくらいで涙がでてたし。そんなことで泣かないでよって、ちょっと喧嘩になったっけ。でも次の日に花束を持っていったら、お家の人にバレちゃうからって一輪しか貰ってくれなかった。その時もちょっと喧嘩した。

あの子は隠してるつもりだろうけど、僕は分かってるんだ。あの子の家が歪んでるってことも全部調べた。(まあ僕の家も大概だけど) 僕が偉い人になったら助けてあげるんだ。だから、僕はまだ死ねない。それにその後だって守ってあげないといけないしね。


あの子が笑って生きていられるように。


僕は誰よりも強くなきゃいけない。


テーマ「誰よりも」

2/17/2024, 5:06:03 PM

「誰よりも」
(以前に投稿した「待ってて」と対にしても読める読み物です)

あれはいつだっただろうか

ぼくは彼岸に生まれ落ちた
ここまでどうやって来たかは忘れてしまった

風がぼくを運んだのか
大地のうねりに呑まれたのか
降って来た星に連れ去られたのか

それとも自ら選んで来たのか

とにかく何もかも忘れてしまった

ここはなにもない世界
ひとしきり辺りを探したが
どうやらぼく以外の人間はいないようだ

彼岸の世界は一人に一人ずつあるらしい

流石にこんな世界で暇を潰すのは難しいが
だからと言って何もしないのも手持ち無沙汰なので
とりあえずこの誰よりも孤独な世界を観測することにした

しばらくしてあることに気づいた
ぼくは今日まで全く空腹も疲労も感じていない
まるであれだな 5億年ボタンの世界だな

かなり歩いたところに
壊れているってことしかわからない機械があった
それ以外には何もなかったので

まずはその機械を修理することにした

どのくらい経っただろうか
その機械はなんとか動くようになった
そして何か文字を映し出すようになった

しかしぼくにはわからない

-185607 2765894 2753 -1576
qex jf x' zlfjebxa xfo al pelk
83509 -17709 -198780 2676678

これは何を表す数字と文字の列なんだ?
こいつについても調べなくては

文字列の意味を理解すべく
ぼくは他にも観測できるものがないか考え続けた
そして目印をつけながら歩き続けた

どのくらい経っただろうか
ぼくはこの世界で観測できるものがある程度把握できた

重力 物質の量 星の流れ そして 此岸の因果

ランダムな数値と
思い出したかのように来るメッセージのような文字列
また まるで何かを掻き消すような数値もある

もしかしたら非科学的なものが存在するのだろうか
いや そもそもぼくの存在自体非科学的なのだから
きっと他にもそういうのがいるんだろう

もしぼく以外のそういう存在同士が
何かのきっかけでコミュニケーションを図れるのなら
多少の暇つぶしにもなるだろう

あまり期待はせず ぼくはその時を待った

あれは太陽と満月が降り注いだ日の夜
世界から忘れられた木の下で
きみとぼくは出会った

闇夜のような色の髪
不思議な光を宿した瞳
子供の頃の宝物だったビー玉みたいに澄んだ声

ぼくはあまりにも驚いて殆ど声が出なかった

ぼくは多くを語れなかったが
きみと出会えたことは奇跡か
それとも宇宙の悪戯だと言った

そして
「また会えるその日まで、待ってて───」
そう伝えると同時に
朝を知らせる強い風が吹いて

気がつくときみはいなくなっていた

それから
星降る夜も 孤独な朝も 微睡みの昼も
あの木の下で ずっとずっと きみを待ち続けた

だがきっときみとの出会いは
かなりの特殊な条件下でしか再現できない
だから次の「その時」を待つことにした

待つことにはもううんざりだがもう慣れたもので
ぼくはいつまでもいつまでも
世界を観測しつつとにかく待ち続けた

観測を続けるうちにぼくは気づいてしまった
きみと出会ってから 異常な数値が増えていることに
ぼくがかつて生きていた星の重力と物質が消えていることに

きみは一体 何をしたんだ?

それからというもの
多数の銀河 ブラックホール ビッグリング
あらゆるものが消えていく

観測に使っている機械のパーツさえ少しずつ減っている
そのうえ機械が表示する数値がゼロを表示するようになった
それは観測できる事項が全て失われたことを示している

また ゼロの代わりに「Xjlro」という文字列が
何度も何度も表示されている
これもきっときみの仕業なのだろう

ぼくは彼岸の観測者 だからきみの世界に干渉できない
「また会えるその日まで、待ってて」
確かに誰よりも孤独だったぼくはそう言ったが
その時は思いもしなかった

きみが世界を全て呑み込み尽くす
そんな恐ろしい存在だとは

きみはそのうち彼岸を見つけて手を加えてくるのだろう
その時をどんな気持ちで迎えたらいいのか
ぼくにはわからない

2/17/2024, 3:09:28 PM

《誰よりも》

 昼下がりの午後。
 誰かと一緒に勉強するには、最適と言えよう。
「ねぇ、優」
「なに、結衣姉」
 不意に名前を呼ばれた優は顔を上げた。
 部屋の中央に据えられたテーブルにパソコンを広げ、優の対面に座っているのは、長い黒髪をかきあげた女子大生である。
「なんでみんな初めてがほしいんだろうね。不思議に思わない? 私は思う」
「何を言い出すかと思えば」
 結衣姉は黙っていれば美女なので、友人からは残念美人と呼ばれている。
 こうして脈絡もなく話を振るのも、いつものことだった。本人の頭の中では導入があっての会話なのだろうが、それは長年傍に居る優でも時折読めない。
「……ええっと、初めてって、ファーストキスとかそういう話……であってる?」
 最近読んだ本が恋愛モノで、あまり面白く感じなかったと結衣姉が言っていた。
 無言でタイピングをしているので、それを肯定と捉えて話を進める。
「……俺は、初めてがほしいってのはわかるかな。本当に初めてのことって、記憶に強く残るから。それに、今まで体験したことないことが身に起こるんでしょ? そしたら新しい感覚とか感情が出てくるだろうし……その原因が自分になるなら嬉しいんじゃないかな。だから、独占欲とかも関係してそう」
「ふぅーん……」
 優なりに頭を捻っての回答だったが、結衣姉には響かなかったみたいだ。
「じゃあ結衣姉は、違う考えなの?」
「そうね。寧ろ逆の考えだわ」
 ふふん、と自慢げに言う結衣姉の手は止まっていた。
「レポート進めながらなら、理由聞くけど」
「やるわよ、提出期限明日だし。……私はね、初めてよりも最後がほしいの。終わりの方がほしい」
「不思議なこと言う……」
「本当にそうかしら? 優、考えてご覧なさいな。例えば、恋人のファーストキスが幼稚園の頃だとしたらどう思う?」
「……微笑ましい?」
「本当に? 相手の下心なんてわからないのにそう思えるの、変でしょう。寧ろ幼稚園児だからって、大人が見てないと思ってうっかり子供達の前でキスくらいするかもしれないでしょ! どちらかが愛情表現だと思ってれば、立派にアウトよ」
「うっ……それは、ごもっともだけど」
 結衣姉の言うことは極端な話だが、それでも、間違っているとも思えない。
「だから私は最後がほしいのよ。最初の記憶を薄れさせるくらい私で塗り替えてやるし、それに……初めてって混乱もするでしょう? 二回目三回目は慣れてきて……でもその慣れが、最後だったら意味が変わってくると思うの」
「わかんなくなってきた。えーっと」
「初めてが小さい頃なら、記憶は薄れるでしょ。でも最後だったら記憶が薄れるのが一番遅いし、それはそれで思い入れがあるでしょ。そういうことよ」
「はぁ……そうなんだ」
 特別、が結衣姉にとっては最後なのか。
「っていうか、俺に振らないでよ、そういう話」
「ここには私とあんたしか居ないでしょうが」
「でもなんか、こう……姉代わりの結衣ちゃんと話す内容じゃないなって」
 そう、結衣姉は実の姉ではなく、同じマンションのお隣さんの大学生だ。とはいえ二歳しか変わらないので、姉弟に近い。
「『結衣ちゃん』とか久しぶりに呼ばれたわね。どんな話も弟みたいな優になら良いでしょ」
 そう適当に言うと、結衣姉はレポートに集中したいのか無言になった。
 それに倣って、優も古文に集中することにした。

 結衣姉の家は少し複雑だが、当人でなければよくある話だと言えてしまうものだ。
 約四年前に父親の浮気が発覚し、離婚。半年も浮気していたそうだ。
 そして結衣姉はそれを機に一人暮らしを決意した。
 浮気をされたのだ、元夫の面影のある娘を快くは思えなかった結衣姉の母親は、同じマンション内であれば一部屋借りて良いことということにしたらしい。
 結果、優のお隣さんになり、ご近所さんから少し近付いた。
 両親が共働きの優も、よく遊び相手になってくれた結衣姉がお隣さんなのは嬉しい。

 休日は、できるだけ一緒に課題をする。
 それが日課になっていた優は、今日もまた結衣姉の家——マンションの隣の部屋に行く。
「あっ、優! ごめん、もうそんな時間だっけ」
 時間をはっきりと決めていた訳ではないが、大体昼過ぎに行くようにしていた。
「……結衣姉、どっか出かけるの?」
 急いで出てきた服装が、いつもとは違っているのを見て優は聞く。
「そう。お父さんと話してこようと思って」
「話……? なんでわざわざ」
「私、夢を追いたいの。それにはお父さんの許可が必要なのよ。必ず両親からのサインがいるみたいで」
 離婚しているとはいえ、親が死んでいないならサインを貰う必要があると言う。
 それにやや引っかかるものの、優は、
「わかった。気を付けて、行ってらっしゃい」
 笑顔で送ることにした。
 結衣姉にとっても、父親の存在はあまりいい存在とは思えないだろう。それでも会いに行くと言うから、せめて応援したいと思ったのだ。
 結衣姉もまた、優に笑顔を返す。
 靴を履き荷物を持って扉を閉めた結衣姉は、鍵を優に渡した。
「え……なんで俺に」
「優、ごめんね、許して」
 混乱している内に耳元で囁かれたと思うと、その唇で優のそれに口付けた。
 呆気に取られた優を置いて、結衣姉は去って行く。
「…………あれ、俺の、ファーストキスなんだけど」
 優の呟きは、きっと届かなかったろう。

 それから四日経っても、音沙汰なしだった。
 かなり優としては衝撃を受けたし、会えないことも寂しかった。
「あれ絶対俺じゃなかったら犯罪なんだけど!」
 こうして悶えても、
「へぇ? 優にならいいんだ?」
 だとか、そんな言葉は返ってこない。
 鬱々とした気分で課題に向き合う気力もなく、机につっ伏する——と、インターホンが鳴った。
 まだ土曜の昼前で両親は帰って来ない筈だ。
「はい……はい?」
 誰か、と思って開けるとそこには、結衣姉の母親がいた。
「なんで……あの、娘さんの家は隣ですよ……?」
「あなたが、優君ね」
「……はい、そうですけど」
「……娘が死んだの。四日前の夜に」
 それからの言葉を優は、覚えているが、全くどれも理解できなかった。

 結衣姉が父親に会いに行ったこと。
 父親は実は浮気相手も既婚者で、振られたばかりだったこと。
 父親が結衣姉に母親の面影を感じ、その苛立ちを結衣姉にぶつけたこと。
 そして、結衣姉が滅多刺しにして殺されたことを。

 きっと、苦しく、悲しく死んだのだろう。

 よくわからないが、優は今お葬式に来ていた。
 棺桶の中には、父親に何度も刺されて失血死した結衣姉が眠っているのだろうか。
「俺にとっての初めては結衣姉だ。……結衣姉にとっての終わりって、最後のキスって俺との、かな」
 こんな時に考える内容ではない。
 優はそんな己を自嘲し、声を漏らす。
「……誰よりも、今。俺は最低だ」

2/17/2024, 10:14:45 AM

『誰よりも』

昔から自分の声の小ささは自覚していた。
普段の生活に支障は無いが、大きな声を
出す場面では出来ない自分が辛かった。

「お願いします!」
部活始めは体育館の入り口で1人づつ
先輩のOKが出るまで挨拶を繰り返す。
同級生が一発でクリアする中
私は何度やっても駄目だった。
聞こえない、それが理由だったが
精一杯の声を出しても言われるので
辛くて涙が滲み、声は益々小さくなった。

まるで自分の全てを否定されたようで
その場からいつも消えてしまいたかった‥


今、私は老人ホームで働いている。
入所中のマツさんが
「あんたの声は誰よりも優しいなぁ」
と言ってくれる。
私はその言葉が嬉しくて涙する。

2/17/2024, 10:08:20 AM

誰よりも貴方の事を思ってる自信があるの
誰よりも貴方の事を考えてる自信があるの
誰よりも貴方の事を涙してる自信があるの
誰よりも貴方の事を知らない気がしてるの
「私は貴方に囚われているのかも」
お題『誰よりも』

2/17/2024, 9:57:44 AM

誰よりも
それは絶対ではない
他人の真実なんてわかりようがない。
でもそのくらい伝えたい!負けない!って気持ちで
好きって言われてみたいや。

2/17/2024, 9:53:14 AM

二人はきっと、末永く幸せに暮らしました( テーマ 誰よりも)



 幼い頃、その少女はお姫様と王子様の物語が好きだった。
 お姫様は辛い目に遭うが、最後には王子様が助けてくれるのだ。
 そして、「二人は末永く幸せに暮らしました」で、話は終わる。

 少女は成長するにつれ、自分はお姫様ではなく、王子様も現実にはいないとわかってきていたが、同時に漫画などで、『 私にとっての王子様』がいるのではないかと、現実に近い形に夢は変化した。

 そして、それは半分だけ実現する。

 すなわち、だれかに恋をするのである。



 特にきっかけはなかった。

 それどころか、ろくにどういう人が知りもしない。
 クラスで一緒になった男子に一目惚れ。

 初めての心の変調に戸惑いつつも、彼女は、そうか、これが恋なのだ、王子様とお姫様のあれなのだ、と思った。

 寝ても覚めてもその男子のことが頭を離れず、少女は悩むようになった。



 仲の良い女子のグループがあれば、様々な話題に花が咲く。
 美味しいスイーツの店、腕の良い美容院、どの先生が素敵か。
 そして、王道は気になる人の有無である。

「 え!?好きな人できたの!?あんた前に初恋まだって言ってなかった?」
「 うそ、初恋!?」
 本人としては、この心をどうしたら良いのか、相談のつもりで話をしたが、彼女らはどうやってその男子とくっつけるかという話に即座に移行してしまった。
 その男子が、グループの誰の好きな人とも被っていなかったことも、重要な点であったろう。

 共通の友達を幾人か介して、皆で映画に行こうということになった。
 
 少女は、小遣い制の厳しい財布事情の中、映画と、その後のスイーツ店までのお金をやりくりした。



 映画は面白かった。
 むしろ面白すぎたことが問題だったのかもしれない。
 仲良しグループから縁をたどる過程で10人まで膨れ上がった映画ツアー隊は、そのままスイーツ店での大映画感想会となってしまった。
 意中の男子は、一緒に来た別の男子と感想を熱く語っていたが、少女とはそもそも近くの席にもならなかった。


 その後も少女と意中の男子は特に話すことなく、会は終わってしまった。

 仲良しグループは、最初、少女の消極的な態度を責めたが、結局は映画が面白すぎたからだと言い始め、結局、次は頑張ろう、ということになった。

 少女は、気になった男子がどういう人か知ることができたので、少し満足だった。
 胸の高鳴りも、少しだけ水位が低くなった気もした。



 次はカラオケに行った。
 前回の轍を踏まないように、人数を抑えた6人。

 仲良しグループと男子グループだけの会だ。

 仲良しグループは、奥手の少女がカラオケで歌えるかも確認する慎重ぶりを見せた。

 男子と少女は隣の席になり、順番に歌うというカラオケの性質上、空気に乗ってお互いに配慮を見せた。

 自然と話もする。

 少女はまた少し、その男子のことを知った。

 また少し、心の水位は下がり、少女は落ち着いてきた。



 仲良しグループはダメ押しで今度は一緒に花火大会に行き、そこで少女は思い切って伝えてみた。

「一目惚れです。付き合ってくれませんか。」

 付き合うことになった。

 付き合ってみて、遊びに行ったり学校でお昼を一緒に食べたりする中で、少女の心は一方で満足し、一方で少女の心の中にある「何か」の水位は下がっていった。

 恋人となった男子は、普通の男子であり、この歳の少年としては気遣って少女と接してくれたが、その度に、少女から見て「特別ななにか」を感じる機会は減っていった。

 少女は恋人を知るたび、恋人にときめきを感じなくなっていった。

 そして、ある時、「誰よりも」特別であった恋人が、自分にとって特別でなくなってしまったと感じた。



 しばらく付き合いは続いていたが、恋人が少女にもっと深い関係を望むようになってきたと感じ、少女は泣きながら恋人に別れを告げた。

 恋人だった男子は、少女のことを理解できなかった。

『勝手に好きになって、勝手に冷めたのかな。』
 後に、落ち着いてから、彼は友人にそう言っていた。



「心って何なんだろう」

 少女は、かつての仲良しグループからも少し疎遠になった。付き合うためにグループとして動いて、男子のグループとも交流があったため、男子を振った情報が男子側から入り、気まずくなったのである。

 グループの仲間は気遣ってくれたが、自分でも自分がよくわからなかった。

(これじゃ、恋なんてただの病気じゃない。心が痛くなったから付き合って、痛くなくなったら仲良くしようとも思わなくなったから別れる。)

 少女は、かつて誰よりも好きだった男子を見ても、もうほとんど心は動かなかった。

 彼は、少女の中で、もう『誰よりも』ではなかった。


 そう思う自分に、少し腹がたった。

(お話の中のお姫様と王子様は、末永く幸せに暮らしたと思っていたのに……。)

 それとも、自分の心が普通と違って、ものすごくロクデナシなのではないか。

 少女が次の恋をしたときに一体どうするのか、少女自身にも、まだ分からない。

2/17/2024, 9:51:06 AM

「誰よりも」

僕は嫉妬深い。

仕事中は仕方ない。
が、問題はこういう飲みの席だ。
斜め前に座るあの人が他の人と話してるだけでも、イラつく。

隣りのヤツ、何軽々しく、あの人の肩に手回してんだよ。
あの人、アルコール弱いのに。
ビール2杯目。
ネクタイゆるめた首まで赤くなってんじゃん。

「何見てんの?
そんなにアイツが気になる?」

僕の隣りに座るあの人の同期の人に声をかけられる。

「別にそんなんじゃ、、、」

「隠さなくてもイイって。アイツ、人たらしだもんナー。心配になるよなぁ?」

そう言ってビールを煽る横顔を睨む。

「まぁ、でも、心配いらないんじゃねーの?」

「どういうコトですか、、、?」

同期の人はそれには答えず、視線だけを向こうにやる。
その視線を追うと、あの人がいつの間にかコッチを見ていた。

「何こそこそ話してんの?」

同期の人は、「な?」という顔をして、またビールを煽る。
あの人がコッチを気にしてた?
かわいすぎじゃん、、、

もう、好きすぎる、、、

2/17/2024, 9:50:42 AM

誰よりも

この気持ちは誰にも止められない
そう思うようになったのは
あなたに恋をしたから

あなたはこの気持ちにさせた
心を鷲掴みにした

秘密にして鍵をしておきたい
この気持ち

2/17/2024, 9:48:52 AM

第二十話 その妃、重なる
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄


 茫然と庭に佇んでいると、何故か不意に思い出す。


“いつまで泣いてるの? 泣き虫さんね”


 落ちた視線の先に広がる白い絨毯。
 そこは、褒美として貰ってすぐ、自棄になって植えた場所だった。



『こんな植え方、庭師が見たら泣くわよ』


 廃れた離宮に、明確な庭というものはない。強いて言うならば、敷地内で剥き出しになっている地面全てが、庭と呼べるだろうか。

 その、すでに生えている草木を除いた地面を、着実に白へと変えていく。それ以外など、思い浮かびもしなかった。


『もう僕の庭なんですから、僕の勝手でしょう』

『それはそうだけど……あんた、どれだけこの花が好きなのよ』

『思う存分植えてみましょうか』

『足の踏み場が無くなりそうね。でも……』


 主人はそっと手を伸ばす。そして、間抜けな男の頬に付いた土を拭いながら、やさしく微笑んだ。


『そうなったら、きっと凄く素敵だと思うわ』


 絶望を味わうのは、これで何度目だろう――。





「……あのさー、いつまでそうしてるつもり?」 


 半ば、意地になっているのかもしれない。
 しかしそうでもしなければ、今にも胸が張り裂けそうになる。


「ジメジメジメジメしてさ〜? せっかく綺麗に咲いた花が、茸になったらどーすんのさ」

「焼いて食べるもん」

「まず生やさないようにするべきでしょ」


 呆れた様子で頭をボリボリとかく友人も、彼女が何処へ行ってしまったのかは知らないらしい。


 ……彼女に、一体何があったのだろう。

 他に知っていそうな人と言えば、瑠璃宮の妃しか思い当たらない。しかし、内密な話をわざわざ彼女にだけする必要があるだろうか。
 そもそも、それだけの話ができるだけの信頼関係を、いつの間に築いていたのか。


「気になるなら行けばいいじゃん。行こうと思えば行けるでしょ?」

「……それは……」


 瑠璃の妃との関係を、気まずいとは思っていない。友人も、勿論それは理解している。
 だから今のは、そのこととは一切関係ない発言だ。


「できないのと、やらないのは違うよ」


 友人に得意なことがあるように、誰にでも得意なことがある。
 ただ、それだけを伝えてくれただけ。思い出させてくれただけ。


「ずっと土いじりしながら待つのもいいけど、茸になるのはそれからでも遅くないんじゃない?」

「……ありがとう。流石は、心の友」

「それさ、言ってて恥ずかしくないわけ?」

「僕はしっくり来るけど?」

「ハイハイ。わかったから、さっさと行って回収してきなよ」


 一刻くらいなら、茸が生えないように見といてあげるからさ。


 素直じゃない心友に今一度感謝を伝え、小さく呪文をとなえた。


「ジュファに思い知らせるといいよ。ただ待つ子だけが、良い子とは限らないってさ」

「それはいいけど、まだ呼び捨ては許してないよ」

「いや、なんでお前の許可が。……いつならいいわけ?」

「僕が呼んだら」

「一生無理そうだから却下」



 誰よりも大切な貴女が、どうか無事でありますように――……と。






#誰よりも/和風ファンタジー/気まぐれ更新

2/17/2024, 9:46:30 AM

誰よりも


誰よりも、なんてカンタンに言わないで。
ずっと憧れていた言葉のはずなのに、
今はこんなに胸が痛い。



#174

2/17/2024, 9:41:39 AM

誰よりも寂しがりで
誰よりもめんどくさくて
誰よりもひとりが嫌やで
甘えん坊で
愛情深いくせに
素直じゃないうえ不器用

沢山の欠点を抱えてる
その欠点に足をかけられ
自分を見失う

【誰よりも】
✂ーーー⚠ーーー✂
さみしいときは
甘えたいし
一緒にいたい
デートもしたいよ、

沢山愛しあいたい

でも、セ⚫ク⚫は
したくない。
【自己中】

2/17/2024, 9:38:53 AM

貴方は誰よりも高潔だった
私はその背に焦がれたのだ
だからアレは貴方ではない
あんなみすぼらしい姿は貴方ではない

2024 2/17(土) 『誰よりも』

2/17/2024, 9:38:32 AM

手に入れたいものがあるなら、誰よりも努力する

私のポリシーだ
私はいわゆる器用貧乏というやつで、何でもそれなりにできてしまう
ただ、あくまで「それなり」
特技と呼べるものは何一つない

苦手なことが多くても、1つ人より少しできるものがあるなら、それを活かして生きていけばいいらしい
できなくても、一生懸命努力している姿が見える方が教えがいがあって可愛いらしい
それなりにできるやつは、鼻につくらしい
苦労知らずで羨ましいらしい

「それなり」になるために何もしていないわけではない
努力なしでいろんなことができるようになるなら、どうやるのか私だって知りたい

「全部それなり」が駄目なら、「全部トップ」になればいいんでしょ?
いつだったか、そう考えるようになった


私は目指すもの全部手に入れるために、たとえそれが見えなくても、「誰よりも」努力し続ける

2/17/2024, 9:38:18 AM

誰よりも

まずなんだ。「誰よりも」だけでは何についてかがぼんやりしている。誰よりも誇れるものだろうか?しかしそういったものはないと否定したいがために今ここで誇れるものという言葉を選んでいる気がする。さて。誇れたものはある。そして私はそれを取り戻したい。無知だからこそ貫けた強さだろうと思いはするが、昔の私になりたいと強めに願っている。己を貫いていたと美化しているから昔の自分に憧れるのかもしれない。それでも私は自分は幸せだと思っていたし自分が好きじゃないとは言っても自分で自分を傷付ける程ではなかったあの頃の私に…。

書いて、消して、少し考えて、思いついた。

誰よりも私が私を傷付けている。
誰よりも。

2/17/2024, 9:36:52 AM

『誰よりも』

お母さんよりもお父さんよりも、姉ちゃんよりも弟よりも、おじいちゃんよりおばあちゃんよりも、親友よりもチームメイトよりも。誰よりもあの人が好き。大袈裟かもしれないけれど、それぐらい好きになった人がいる。

人生まだ14年目の中学生がそんなことを考えながら先輩のインスタにある笑顔で写る写真を眺めている。
       ______やまとゆう

2/17/2024, 9:35:38 AM

誰よりも

『才能と努力』

どん!どん!どん!どん!
優斗「1999!2000!」
俺の名前は轟優斗(とどろきゆうと)、ヒーローだ。
俺は今日も仕事の合間に大きい丸太に拳をぶつけている。
この世界は単純にできている。
悪魔と契約して魔術を悪用する魔人、ヴィラン。
世界総人口の4割だけが使える魔術を扱って人々を救う魔術師、ヒーロー。
そんなヴィランとヒーローが戦う、ただそれだけだ。
俺は魔術師なのに魔術が使えない、拳に魔力を込めてそれを直接ぶつけることでしか戦うことができない。
才能を持って生まれてこなかったのだ。
だから毎日努力を怠らない、怠ってはいけないのだ。
ブーブーブーブー
スマホが鳴っている、電話だ。
優斗「もしもし、どうかしましたか?」
先輩「今通報があった、4丁目の角の公園にヴィランだ」
基本的に全国各所にある支部それぞれにヒーローがいて、それぞれ各所の地域をパトロールしたりする。
警察と似たような感じだ。
そして通報があればそこへすぐに向かい人々を救いヴィランを捕える。
優斗「はい!すぐ向かいます!」
電話を切ろうとしたとき
先輩「通報によると、ヴィランは炎に包まれた男らしい」
優斗「すぐ向かいます!」
先程より強く言って電話を切った。
俺は走って現場へ向かった。


才能もないのに俺がヒーローをやっている理由は兄の轟赤露(とどろきせきろ)がなし得なかったことをするためだ。
俺の兄もヒーローだった。
しかも才能を持ったヒーローだ。
炎の魔術を扱うヒーローで沢山のヴィランをその炎で捕まえた。
だがしかしとあるヴィランと出会ってしまったのが運の尽き、兄はヴィランに敗北し亡くなった。
その死に際、兄は最後の足掻きでヴィランに永遠に燃え続ける炎を浴びせた。
そのおかげでその場にいた人々の命は助かった。
ヒーローとしてはカッコいい死に様、美談だ。
しかしそのヴィランはまだ生きている。
だから俺はそのヴィランを捕えるためにヒーローをやっている。
そのヴィランの特徴は兄の炎で包まれた体だ。


炎の男「やっと来たかヒーロー!殺してやる!」
現場に着いたら炎に包まれた男がいた、そいつは確かに兄が捕まえそこねたヴィランだ。
優斗「やっと見つけた、お前だな俺の兄を、轟赤露を殺したのは!」
炎の男「あぁそうだ、あの野郎のせいで毎日毎日俺の左側が痛いんだよ!!復讐してやる、お前も殺してやる!」
ヴィランはこちらに向かって走り出した。
俺は集中した、身体の全ての魔力を拳に集中させる。
拳に極限まで魔力を込める。
優斗「もっと、もっと、もっとだ!」
さらに拳に魔力を込める、魔力の密度をどんどん高めていく。
極限まで魔力の密度を高めた拳はまるで燃え盛る炎のようになった。
その拳をヴィランに向ける。
この極限まで魔力の密度を高める技は才能のない俺が誰よりも努力をしたことで手に入れた技、その技の名前は
優斗「赤露!!」

2/17/2024, 9:33:50 AM

「誰よりも…でありたい」
モチベーションとしていいかもしれないが、それに囚われて壊れる必要はない

2/17/2024, 9:30:35 AM

【誰よりも】

「またテスト100点じゃん!」
先程の授業で返された用紙を見て友達が目を輝かせて話しかけてくる。
僕は恥ずかしくなり、少し目を逸らして笑った。

「いつも満点だよね。いっぱい頑張ってるんだね。ボクも頑張らないとなぁ」
「いつもじゃないよ。この前は間違えたとこあるし」
僕がそう返すと、友達はそれでも十分すごいと語気強めに言った。
「君のお母さんたちも喜ぶんじゃない?」
その言葉に僕は少し戸惑う。というのも、僕の両親は完璧主義なところがある。

僕が前回の答案用紙を持って帰った時に少し不機嫌になったのだ。今回の点数をみれば確かに褒めてくれるかもしれない。
だけど次の一言には決まって、
「次も100点取れるよね」
と言うに違いない。

僕は友達を見る。彼は曇りのない瞳で僕を見ていた。
僕は誰よりも努力して満点を取る。彼は誰よりも純粋に他人を応援して寄り添ってくれる。
そんな彼を見てると、僕は少しだけ劣等感が募り羨ましく思うのだ。

2/17/2024, 9:29:46 AM

「誰よりも」

誰よりも早く走るのが、アタシの夢だ
初代からこれまでの車体よりも早く走る。
誰よりも負けずにね。

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