言葉にできない』の作文集

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言葉にできない』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

4/12/2023, 4:03:49 AM

【言葉にできない】

 付き合う、っていうのが久しぶりだった。一晩遊んでそれっきり。そういう関係がずっとあった。何度か会って、可愛いなって思った。本当、それだけだったのに、気が付いたら食事に誘ってた。
 食べながら喋らないし、美味しいものは美味しいって言うし、苦手なものを残したくないんだけど、ってこっちの皿に移してくるし、愛着が湧いた。
 ヤッて、食べて、その繰り返しのあとに、休みの日がいつか聞かれた。その日休むから、って一緒に出かけた。美術館に行くのが好きなのを知った、家電量販店のカメラコーナーを見るのが好きなのを知った、靴は拘ってるブランドがあるのを知った。
 誕生日を知った、血液型を知った、最後に本名を知った。
 待ち合わせして、手を繋ぐなんて目立つなぁなんて笑いながらテーマパークにも水族館にも旅行にも行った。
 今は俺の腕の中で眠ってる。安心しきった顔で静かな寝息だけが聞こえる。
 愛しいなんて言葉では足りない。日々好きだとは言っている。くすぐったそうな顔を思い出すだけで胸が熱くなる。どうしたらもっと笑わせてやれるだろうと考える。好きなもので満たしてやりたい、それを隣で見つめていたい。こんな気持ちをなんと言えばいいんだろう、そんな関係を持ち続けたいことをなんと表せばいいんだろう。
 頬をくすぐると、子供のように指を掴んできた。

4/12/2023, 3:51:51 AM

「もう貴方とは会えなくなるの」

 ティーカップを皿に置きながら彼女はそう呟いた。僕も思わず、かじりつこうとしたチーズケーキから口を離す。
 俯いて表情は見えないが、背筋をしゃんと伸ばし凛とした声色で呟く姿は、まるで荒れ野に咲く一輪の白百合のごとき気高さを感じさせた。フォークからケーキの欠片がこぼれ落ち我に返る。そして、動揺を悟られない様にゆっくりと口を開いた。

「……どうして、ですか」
「パパがもう会っちゃいけないって」
「だから、どうして」
「私ね、来週結婚するの」

 想像しなかった——違う。想像したくなかった現実を彼女は口にする。彼女に婚約者がいる事は、何となく分かっていた。街いちばんの大きなお屋敷の大事な大事なひとり娘。ぼろ切れを纏ったこんな僕と話して、ましてやテーブルを共にしてくれるのも夢の様なことなのだ。でも、だからって。

「シンシア……様はまだ十六になったばかりでは」
「〝様〟はつけないでジャック。むしろ遅いくらいなの。周りのお友達はみんな、お嫁に行ってしまったもの」
「どんな方、なんですか」
「知らないわ。会ったこともないもの。でもきっと悪い人じゃない。写真で見た笑顔がとても、穏やかだもの」

 隠しきれない戸惑いを、言葉に載せる僕とは違って、シンシアは詩を読むように語る。誰とも知らない伴侶について。
 歳の頃はほとんど変わらないというのにこんなにも落ち着いている。生まれの違い、というものを改めて感じてしまう。言葉に詰まる僕をよそに、彼女は続けて語り出す。

「彼ね、遠いお国の人なの。三年前にこの国に船でやってきた人達と同じ、赤い髪の素敵な人。だからパパが許してくれたとしても、きっと会えなくなっちゃうわ。海の向こうの遠い国、だもの」
「なら、手紙……出す、から」

 ありがとう、とシンシアは花が綻ぶ様に笑う。どうしても祝福の言葉は出てこなかった。
 期待をしていたわけではない。ただ、このままごと遊びの時間が、彼女と対等で居られる時間が、終わるのが嫌だった。たった数枚の紙切れだとしても、彼女との繋がりを断ちたくなかった。
 そんな子供じみたわがままを察したのか、シンシアは空を眺め、少しさみしそうな声色で呟く。薄紅色に染まる空にはすでに、白い月が薄く浮かんでいた。

「あちらでも同じ様に、月は登るのかしら? そうすればいつでも貴方を感じられるのに」

 声は微かに震えていた。言葉には出せずとも抱く気持ちは同じなのだろう。
 いっそ二人、どこか遠くに逃げられたら。そんな無理な願いを紅茶に映る月とともに飲み込む。外気に冷えて苦味を増したその味は、喉の奥に張りついてなかなか消えなかった。


【言葉にできない】

4/12/2023, 3:50:52 AM

言葉にできないほどの感情はあるんだから

言葉にすることも大切だけど察することも重要だね          

                     完

4/12/2023, 3:49:30 AM

言葉にできない

なんだろう

大好きなのに言葉にできない

でもすごく好き

伝えたい伝えたい

でも伝えられない

4/12/2023, 3:43:25 AM

君を想う時に襲ってくる
呼吸が浅くなるほどの
痛みや苦しみや恐怖が
日毎に増していく事が
僕は何よりも怖い
いつか僕はこの苦痛が破裂してしまう前に
君との別れを選ぶのだろうかと
嫌な想像が頭を擡げる
くだらない日々を消費している

恋人の有無や結婚願望を訊かれる時
大概僕は笑って誤魔化すが腹の中では
この見えている色をどうにかしてくれと
誰かに怒号を喚きたくなる様な
どうしようもない激情が渦巻く
こんな事知らずに堂々と
生きていけたらよかったのに

4/12/2023, 3:40:54 AM

Theme.言葉にできない
また入院してあなたに会いたい

4/12/2023, 3:29:37 AM

言葉にできない


何も言えなかった
あなたとうまくやりたかった
それだけだった

いつも通り仕事に行く時みたいに
私とあなたは
2人で出て行った
そして、反対方向に歩いて行った

お互い、何も言わなかった。

4/12/2023, 3:29:34 AM

‐言葉にできない‐



映畫のやうに
ドラマティック

童話のやうに
可憐で優雅


素敵な人生
夢見てた


誰だつて屹度
みんな屹度さう


子供の頃は夢を描いて
夢を食べて生きてゐた

だけど現實はさうぢやない



どうして

生まれたのかしら


どうして

大人に成るのかしら



誰がこんなの樂しいのかしら


さう思ひ乍ら

珈琲を飮み干すやうに
今日を溺れ乍らも


一生懸命生きてゐる

4/12/2023, 3:02:01 AM

喉の奥が詰まるようで、胸の真ん中のざわつきは、言葉にならずに腹の底に溜まっていく。そのうちパンパンに膨れ上がって、破裂してしまうのではないか。

4/12/2023, 2:36:15 AM

出会ったのはいつだっけ…

窓際の席に座る君はいつも1人で、何を考えているのかよく分からない。

それでも、ふとした時に見せる笑顔とさりげなく手を差し伸べてくれる優しさがあたたかくて…君に惹かれるのに時間はかからなかった。

内気な私はアプローチなんてできなくて、陰から君を見つめる日々だった。


「あ、今あくびした。昨日よく寝てないのかな。」
「そのシャーペン見たことないやつだ。」
「いつも同じお茶飲んでる。私も飲んでみよう。」「弟いるんだ。私と一緒。」「家は学校から近い、青い屋根の家…」「アカウントは2つ。1つは学校用、もうひとつは趣味用。」「寝る時間は…」


気持ちは伝えられないままだったけど、君を観察して少しずつ知っていく…そんな毎日が、君に近づいているような気がしてどうしようもなく愛おしかった。


そんななか、ふと耳にした『彼がストーカー被害に遭っている』という噂。
その人は、彼が誰にも教えていないことまで知ってるんだって。

許せない。私の彼なのに。私だけの彼なのに。

私が彼を守らなきゃ。


その日から一層君の近くにいるようになった。
他の虫が寄り付かないように。

日課である君の尾行をしていたある日、突然誰かに腕を掴まれた。
掴まれた方を見ると、なんと追いかけていたはずの君だった。

「「なんで君が…」」

同時に発した。

ストーカーを捕まえようと思って…と誤解を解こうとすると、君は見たこともない形相で「気持ち悪いんだよ、ストーカー女」と冷たく言った。

頭が追いつかない。
どうして?私じゃない。そんなのと一緒にしないで。私が守ってるんだよ。だってこれから1人で図書館に行くんでしょ?1人でいたら危ないじゃない。

頭の中でぐるぐると回る言葉は1つとして口に出なくて。

焦れったい。悔しい。悲しい。


それでも

「私は君が……」






『言葉にできない』

4/12/2023, 2:04:48 AM

買い物中、リンゴと目が合った。
3個入りで400円。お手頃価格だ。

ウサギさんが毎日食べるので、ここ7年、我が家に常備されるリンゴ。
時期によっては高いし不味い。
でも、ウサギさんの暮らしを平穏に保つ秘訣は、「変化がないこと」。昨日と同じものを食べて、昨日と同じ場所でくつろぎ、昨日と同じトイレで用を足し、昨日と同じ寝床でウトウトする(ウサギは長時間熟睡しない)。

うちの老齢ウサギを楽しませてあげてね。
朱色の三つ子を撫でる。

【言葉にできない】

4/12/2023, 1:56:08 AM

入学式。
今日から中学生だ。
でも……昔っからコミュ障でぼっちだ。
友達なんてどうせできない。
まあ、友達なんて必要ない。
一人の方が気楽な時もある。
というか、その方が多い。
人付き合いはめんどくさい。
どうでもいい話でもちゃんと聞かなきゃいけない。
その癖こっちの話は聞かない。
それに話せることもない。
言葉にしたくない。引きこもっている休日がずっと続けば良い。

……皆がうるさすぎるから、私は一人でひっそり暮らしたい。
なのに世間はあーだのこーだの、偏った考えを言う。

『友達は作った方が良い』
『引きこもっていてはダメだ』
『困っているなら相談しろ』

うるさい。いや、うるせえよ。
友達はいなくても幸せ。
引きこもりだけど家で最低限運動するし、日光も浴びている。
それに栄養も不足しないよう、バランス良く食べている。
相談しろっていうのがうるさくて困る。
でも……それを言葉にできない。
後先を考えずにぺちゃくちゃ喋れりゃ楽なんだろう。
行動力なんて外で出せない。家でゲームする行動力はあるのに。

……あーもう!めんどくさいから帰ったら寝よう!!

『言葉にできない』

4/12/2023, 1:40:43 AM

知らない


知らないって言ってるのに。
本当に知らないんだ、わけがわからない。
嘘だと思うなら頭を切り開いて調べてみれば
そうすれば

4/12/2023, 1:40:36 AM

『言葉にできない』

言葉にできなかった

ねぇ、お医者さん

本当に

もう二度と喋れないの?

言葉にならない僕の声

4/12/2023, 12:55:58 AM

第一話

今も言葉に出来ない。

いつも一緒に居るし、
1番近くに居るのに…

本当に言いたい事は
言葉が詰まって黙ってしまう。

本当は誤魔化したり、気付かないふりはしたくない。

でも…。

あなたの傍に居たいから。

もし、伝えたら離れてしまいそうで…

言えない。

だからいつも、いつも、いつも…。
胸に留めて、飲み込むしか…無いんだ。

4/12/2023, 12:51:23 AM

言葉にできない苦しみ。一昨日くらいから胸と喉の辺りに違和感がある。あえて言葉にするならむかむかするって感じか。これって胸焼けってやつか。初めてなった。

 一昨日くらいに朝食を食べてたら急になったんだよな。こういう体の不調って怖いわ。え、これ治るの?って不安になる。

 最初はすぐ治るだろうと楽観視していたけど日を跨いでも治らないと不安になる。でも病院はめんどくさいから行かないという底辺にありがちな思考と行動をしている。

 こういう不安も言葉にできないね。漫然とした恐怖というか、なんとも言えない感情がじわじわくる。

 胸焼けの原因を考えてみたのだがらっきょうの食べ過ぎかもしれん。一日数粒が適量なのを一袋開けてたからな。間食には別の食べ物を探さないといけないな。

 前にらっきょうに飽きたときは冷凍のグリーンピースをちまちまつまんでた。でもグリーンピースに飽きたかららっきょうに戻ってきたところあるからな。

 金のことを考えなければりんごとかいいんだけどな。でも間食にりんごなんて一日2,3個はぺろりといっちゃうでしょ。りんごはうますぎるんじゃ。

 りんごを一日一個に押さえられるならりんごでいいけど難しそうだしな。今度ちょっと買って試してみるけど。

 やはり間食にはグリーンピースがいいかな。一袋で一日持つし安いしで隙がない。ただ冷凍庫に空きがないってのと同じの食べてると飽きるという問題を解決しないとな。

 まぁ飽きるという問題には我慢しかないか。ダイエットなんだから多少は我慢はしないとな。

4/12/2023, 12:42:29 AM

「止めろよ」

 触ってみようと手を伸ばす佐藤を小声で注意した。だが、佐藤の気持ちも理解はできた。ケースに入れられているとはいえ、目の前でピカピカに磨かれたフィギュアは俺たちのようなオタクにとっては、触らずにいられない。まして、今回の展示は年に一回の貴重な機会だ。

 展示場に着いて今回の目玉を拝んだ時は、心の中に嵐が吹き荒れたものだ。息を飲むことしかできなかったのだった。畏怖の感情さえ沸き起こってきそうだ。アニメで何度も見たものが、細かなバッジに至るまで細部を妥協することなく作り込んでいる。

(来て良かった)

 腹の中で思った。
 佐藤は眉間にシワを寄せて、フィギュアに釘付けになっていた。

4/12/2023, 12:33:58 AM

#言葉にできない

どういう時に、言葉にできないのだろう。

嬉しさや感動が込み上げてくる時

打ち負かされた時

不意な事で、頭の中が真っ白になった時

言葉に出す事が、苦手な自分にとっては、いつものこと。

相手に伝えないとと日々頑張っているつもりであるが、どう頑張れば良いのか、悪戦苦闘。

言葉に出せないから、言い負かされてしまう。

ああ、なんとかしたい。

4/12/2023, 12:24:44 AM

趣味は自分と紙一重

好きなものやりたいものから逃げちゃダメ
自分自身を捨てることになる
生きがいやりがい自分が生きる全てだから
もし壁にぶつかって捨てたくなったり
逃げ回っていていたら
自分から目を背けることになる
辛いけど受け止めるしかない
時間はかかっても必ず報われるから

4/12/2023, 12:02:04 AM

『以上。』
小さな小さな嫌なことは コインランドリーに忘れ去られた靴下だ 今日も片っぽで眠る 寂しさが目やにになる 私はそれでも目を開けようとする 清清とした瞬きに憧れる 私のもう片っぽ 洗面所にはいないみたい 鏡に映るあなたはだあれ? 今の私を具体的に説明しろだなんて到底できない 以上。

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