『蝶よ花よ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ある子が、蝶よ花よと育てられて、出来上がったのはモンスター。
蝶よ花よ
ワルシャワでそのコンサートに行くことになったのは全くの偶然だった。
友人に急な用事が入ってしまい、自分の代わりに行ってくれとチケットを渡されたのだ。「君も小さい頃ピアノを習ってたって言ってたでしょ?」「ほんの少しだけよ」
赤いドレスを着た少女が整然とした拍手とともに壇上に現れた。ピアノの前に腰掛け、白い指先を鍵盤に添える。ふっと柔らかに微笑むと同時に、弾き始めたのはショパンのワルツ。
難度の高い曲でありながら技巧を感じさせない軽やかな演奏を聴きながら、楽しげな異国の少女に私は一瞬だけかつての自分の姿を重ねてしまい、苦笑いして首を横に振るのだった。
【蝶よ花よ】子どもを非常にかわいがって大切に育てるさま。おもに女児に対して使う。
両親は、まぁ普通に育てていたかな。かわいがり過ぎず、叱る時はきちんと叱って。
なんか、お姫様っぽい表現でもあるよね。
「蝶よ花よ」
甘すぎる水は蝶を殺すし
水が多ければ花の根も腐る
惜しみなく与えることが
必ずしも愛ではない
あなたを無力でいさせようとする"善意"
あなたの意思を尊重しない"厚意"
苦しいのは
そそがれたのが毒水だから
『蝶よ花よ』
蝶よ花よ…
…
私に向けられた『大丈夫?』は、偽りの仮面を付けさせる言葉だ。
どんなに哀しくても、辛くても、落ち込んで沈んでいても、それらを悟られないように…気付かれないように平気な振りをしてしまうからだ。
もう少し上手く、気遣ってくれた相手に甘えたり、隙を見せればいいのに、苦手だ。
いつの時代にも必ずそんな私に、惹き寄せられるように蝶よ花よと育てられてきたと思わせるお嬢様の友達が数人いた。
世間知らずで甘え上手な彼女達には、親が頼んだのかよくわからないが、取り巻きがいつもいて、ちやほやされているのが日常だった。
今までの人生で、確かに両親に大切に育てて貰ったと思っているが、日常茶飯事にちやほやされた記憶は無い。
大人になっても相変わらず、別のお嬢様に出会ったがその頃には世間知らずではなく、何人かのお嬢様は過去に不倫をしている人も数人いて、現在は取り巻きの1人?なのか、長く付き合っている彼がいた。
まるで、別世界だ…私には出来ないし、考えられない事ばかりをするお嬢様達。
一緒に夜、ご飯を食べてお酒も飲んで、楽しく過ごして、さぁ帰ろうかとなった時、どんなに遅くてもましてや、それが朝方だとしても…お嬢様は彼を呼びつける。…えっ?…だ。
帰る方向が別なのに、男らしく一人で帰ろうとする私を制止して、呼びつけた彼の車に乗せられた時は、申し訳なさすぎて縮こまり、もう二度と誘うのを辞めよう!と固く誓ったが、呼び出された彼は嬉しそうで、ちょっと理解出来なかった。
ふと…これがちやほやされるってことなんだなぁとぼんやり思いつつ、私には昔から、己の足で立って生きていかないでどうする?!という信念みたいなものがあって、これまでちやほやされる経験もしてこなかったけれど、それは、それでいいや!と頷いた。
蝶よ花よの反対に、可愛い子には旅をさせよ!の言葉があるように、世の中、そんなに甘くはないんだよなぁ〜と、別世界をチラ見出来て、それもいい経験をしたと、今は、思っている。
つい、私に置き換えてしまう『大丈夫?』は明らかに大丈夫そうじゃない人には声をかけない。
頑張っている人に『頑張って!』を言わないのと同じだ。
大丈夫そうじゃない人には、心の中で(大丈夫かな…)と呟いて、ポンポンと肩を叩いてニッコリ笑顔のエールを送るようにしている。
分かる人には、それで通じるから、それでいい…
全ての出会った相手を蝶よ花よと甘々で接することは出来ないけれど、良い距離感で、これからもエールを送れたらいいかな…と思う。
*読んで下さり ありがとうございます*
蝶よ花よ
蝶よ花よと育てるからな
叶「僕の鼓動が大きく鳴った」
叶「4歳を迎えた次の日起きたら知らない道で段ボールの中にいた。すぐに理解した。あ、僕捨てられたんだと、悲しくはなかった
蝶よ花よと育てられた人は一体何になるのだろう
蝶よ花よと育てられたなら、僕は鬱になるだろう
恵まれ過ぎると現実を知った時
シンデレラが12時の鐘の音を聞いた時のように
幸せの時間はすぐに失くなるのだから
「蝶よ花よ」と言う言葉は一瞬で良いのだろう
その一瞬を求めて落ちていくんだ
どちらにせよ落ちていく
空は灰色
あはれ 硝子越しのモルフォ蝶
神戸の街に 褪せず佇まん
そこなミツバチが鳴いている
ああ花よ コスモスよ
秋の知らせ 未だ届かぬか
立秋は未だ来ぬ、夏終らぬと
蝶よ花よ
最近
レモンバジルの葉を干していたら
黒アゲハ蝶が…
葉の上に居た…
俺に気がついて優雅に舞っていた
太陽に向かい花と花の間をふわりふわり~🎵
干した葉の薫りに来たのか?
他の花に来て…たまたま…?
それとも俺に?(笑)
アゲハさん…ごめん…
僕には大切な人がいるから…
ごめんよ(笑)~🎵
……
ミーチャン!
見せたい花があるよ
ミーチャンへ見せたくて…
それからふたりで
そのままふたりで
ふたりだけで…
ふわりふわり~🎵
居ようよ…
美しくて華がある
だけどどこか毒も持ち合わせてる
そんな彼女に僕は恋をしてしまったのかもしれない
報われないことは分かってるのに
きっと蝶のような君はどこかへ行ってしまう
そして花のような君はまた僕に笑いかける
抜け出せない恋。
…
、、いや僕自身が抜け出したくないのかもしれない。
蝶よ花よ
蝶とも花とも同じ扱いでは満足できないの
テーマ:蝶よ花よ #268
蝶よ花よ
姫はそう詠う。
悲しげに
寂しそうに。
まるで囚われているかごの中にいるかのように。
自由を求めるように
彼女を見ていると心が痛む。
貧乏人の僕が自由を求める彼女を連れて
街に騒動を巻き込む
三日前の話。
蝶よ花よ
もし自分の望みが全て、キッチリ正確に、思う通りになるとしたら、何を望みますか。
例えば健康、申し分ない経済力、自由な時間、快適な立地の快適な家、家族、ペット、分かり合える友人、難しい資格、あらゆるジャンルで良席が取れる人脈、行きつけのバーetc
とにかく何でも叶うとしたら。
とりあえず上に挙げた例はまあ全部として、他には。
そうだなあ…若さ?美貌?何かのものすごい才能?
じゃあそれも足すとして、他には。
他には、うーん。。
「君の望みは何でも叶うし叶えていいんだよ」って、気が済むまで言ってくれる人、すごく大事にしてくれる人がいたらなあ。
……。
ま、自分で自分に言うしかないか。その方が早い。
蝶よ花よと大切にしてみよう。
蝶よ花よ
か弱い印象を与えるものたちだが、
果たしてそうだろうか?
蝶は、蛹から多くの苦難を乗り越えて、
空へ羽ばたき、
花は、土に根を張り、虫や悪天候にも負けず、
まっすぐと天に向けて伸びる。
その過程を想像し、あるいは観察する。
彼らの時間は私たちに比べたら、儚いものであるが、
その中で一生懸命生きている。
目まぐるしい日々の中でふと目を向けると、
常に私たちのそばに存在する。
心を癒し、ひとときの安らぎを与えてくれる。
そんな日常にいつも当たり前のようにある
彼らを、些細なものにさえ、
感謝し、尊びたいと思える。
そんな、今日この頃です。
ヌン・セプト・クワーズは最強の蝶であり、それが吐き出す炎は、進んだ先にある全ての文明を滅ぼしてきた。それどころかヒラヒラと舞い降りた惑星からエネルギーを吸って、星さえも破壊した。一方、ゼルビア・ガンマは惑星スグラズールに一本だけ存在する最強の食虫植物であった。その花は惑星中の虫を食べ尽くし、新たな血に飢えている。ヌン・セプト・クワーズはその日、惑星スグラズールの近くを通過した。ゼルビア・ガンマはたまらず、スグラズールから触手を伸ばした。二匹はぶつかった。一方には最強の蝶、もう一方には最強の花。その2つがここにある。と商人が自慢気に言った。どっちが最強か分からないじゃないですか。と俺は言い、俺は真の最強を示すためその2つをいっぺんに叩き潰した。商人は大切な商品を潰され、くずおれた。
蝶よ花よ
大きなクリクリとした黒い瞳はよく私を見ていた。
長い耳で、私の声を聞いて反応して、擦り寄ってくる。
ヒクヒクと動く、鼻とヒゲ。しっかりとした後ろ足。
畳の上を嬉しそうに走り回る、可愛い可愛い愛兎。
わがままな時もあった、気に入らなければすぐ怒る。
何故だか理解できない。今でも不思議である。
だけど、そこも含めて全てが愛おしい。
大事に、大切に育ててきた。そして、どんどん美しく綺麗になっていった。
ずっと一緒だったと思っていたけど、いずれ生命に限りはある。
ある日、私の腕の中で、静かに息を引き取り、空へと昇っていった。
きっと、空の上から私を見守ってくれているはず。ぴょんぴょん飛び跳ねながら。
蝶よ花よと育てた私の可愛い愛娘――
蝶よ花よ
蝶、それは美しい大きな羽を持ち、優雅に空を舞う。一見、美しく自由で不滅にも見えるそれはとても儚い。
花、それは美しく鮮やかな花びらを持ち、人々を魅了する。だが、その姿はすぐに散り、地にかえる。
今日も私はその儚い命に魅了される。
蝶よ花よ
自分は大事なものはしまい込んで誰にも見せたくない派だ。大事に大事にしまい込んで、誰にも見つからないよう隠して自分だけが見れるようにしたい。だから自分は生き物を大切にできない。
昔、綺麗な蝶を捕まえた。逃がしたくなくて、大事にしたくてはこの中に閉じ込めた。花の代わりに砂糖水だって用意したし、毎日、様子を見てた。だけど3日もしないうちに衰弱して死んだ。その後も何度か同じことがあったけど、どれも3日ともたなかった。
自分は人を大事にする才能が無い。
だから人を好きになることは無いと思ってた。だけど、自分とは真逆なあの男が、あの赫赫と燃える男を閉じ込めたくて仕方がない。
好きだ。大切にしたい、幸せにしたい。
しかし、自分の愛し方では絶対に幸せにできない。だからあいつを見ないようにするしかない。手が届かないように遠く離れるしかない。
好きなんだ、大事にしたい、閉じ込めて自分だけが見ていたい、幸せにしたい、自分では幸せに出来ない。
だから自分は今日もあいつが嫌いな振りをする。
蝶よ花よ
何処までも羽ばたいていける蝶よ
青空の下、意気揚々と踊り舞う蝶よ
どうか私を、まだ見ぬ世界へ連れて行ってはくれませんか…?
風に揺られる可憐な花よ
色とりどりに世界を彩る花よ
どうしたら貴方に、この輝く世界を見せて差し上げることができますか…?
『蝶よ花よ』2023.08.08
両親はそれはそれはわたしをたいそう可愛がってくれた。
文字通り、蝶よ花よと育てられたのだ。
わたしはそんな両親が大好きだ。きらびやかな舞台上で、生きる両親が大好きだ。親に向ける愛もあるが、なにより「ファン」としての愛もある。
そんな素晴らしい両親を見て育ったわたしが、その道を志すのも自然の流れだった。
母と同じ音楽学校に入り、その劇団に入りたい。
中学一年の終わりに、わたしはそう宣言した。バレエも歌も幼少期からやってきたから、今からやってもじゅうぶん追いつける。
幼なじみも同じ道を志している。
熱意を持って語ると、両親は「ついに来たか」とばかりに顔を見合わせて、そしてこうわたしに聞いてきた。
「どっち?」
言わんとしてる事を察し、わたしは、
「ママと違うほう」
と答えた。するとママは雄叫びをあげガッツポーズをし、パパはあぁっと悲鳴をあげた。
「そっちかぁ」
「せやから、ずっと言ってきたやろ。私の勝ちやな」
知らないうちに、両親の間でなにか取り決めがあったらしい。パパサイドには幼なじみが、とフォローを入れると、パパは納得したようなしてないような複雑な顔をした。
私がなぜ、そっちを選んだのか。それは簡単だ。
愛する側の両親に、愛されてきたから。親愛云々というよりファン心理というやつである。
チヤホヤされたいわけじゃない。ただ、純然たる愛がほしいのだ。推しから。