『落ちていく』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
なんだろう
この虚しさは
皆はとても楽しそうに話しているのに
私はちっとも楽しくない
なにがそんなに面白いんだろう
おかしいな。前は全然そんな事思わなかったのに
嫌な感覚だ。この沈んで行くような感覚
こんな時に目を瞑ると
本当に落ちてしまっているかのように感じてしまう
本当に虚しいな
ああ、誰かに手を握って欲しい
この奈落から手を差し伸べて欲しい。
私の想いは届くことなく
底のない奈落へと落ちていく
題名「落ちていく」
【落ちていく】
葉は散っては落ちていく
それはまるで人生のように
私立に行ってるからって
みんながみんな金あるボンボンだと思わないで欲しい
受験に落ちて
そこに入ったのかもしれない
生徒も両親も働いて
学費を払ってるかもしれない
たしかに金があるからって
入った人もいるかもしれない
でも、努力してそれでもダメだった人達に
「君達は金持ちだもんね」
って、何度も教師が言うのは
努力した人達に
失礼なんじゃないのかな
【落ちていく】
・落ちていく・
「たとえ、二人がこの冷たい深淵の只中を落ちているのだとしても、抱きしめた時のこの体温というのは酷く生きている安心を感じる。」
と彼は言った。
胸に耳を当てた時の心拍音、蠢く身体と、腕から伝わる体温。目の前の、大好きな人間が生きている。酷く安心する。すぐには亡くならないでほしい、と、命を燃やす。
私は、貴方に落ちていっています。
落ちていく
もう僕は止まらない
あなたを見る度、話す度
僕の心は君に落ちていく
もう落ちた心は戻らない
今日も僕は届かぬ君に
手を伸ばし続ける
《落ちていく》
#88
気象衛星になれたなら
きっと もう落ちることはない
小説
迅嵐
冬のとある一日。寒さに耐えかねた俺は、遂にあるものを出す。
「あったかい…!」
そう、こたつを出したのである。モコモコのこたつ布団にくるまりながら、感嘆の声を上げる。
「ただいまー…っていいもん出してんじゃん」
買い物から帰ってきた迅が、靴を脱ぎながら言葉を投げかけてくる。迅の手の中にあるビニール袋にはみかんが入っていた。
「みかん!美味そうだな」
「そー、冬だしいいかなって。もう食う?」
「食べる」
いつの間にかコートを脱いでいた迅は、袋ごと机の上に置き、俺の横に並んで入ってくる。ついさっきまで外にいたせいか、迅の体はアイスのように冷たかった。
「えい」
「ひあっ!…迅、冷たい!」
ひんやりとした足をくっつけられ、間抜けな声を上げてしまう。恥ずかしさから俺は迅の足をえいやと蹴飛ばす。
「ごめんって。ほら、あーん」
みかんの皮を剥き、実の一粒を俺の前に突き出す。素直に口を開けるところりと口の中に転がってきた。久しぶりに食べたみかんは甘酸っぱくて、思わず笑みが零れる。
「どう?美味い?」
「ん…美味い」
食べ終わってまた口を開けると、迅は笑いながら俺の口にみかんを放り込む。さながら親鳥が雛鳥に餌を与えているかのようだ。
全て食べ終えると隣で迅が腕を広げながら寝転がった。続いて俺も迅の横に寝転がってみる。頭は迅の腕の上に置いてみた。うん、いい枕かげんだ。
横を向くと空色の瞳と視線がぶつかる。いつ見ても綺麗だな、とか意味の無いことを考えていると空色が三日月形にたわむ。
「んよいしょっ!」
「わっ」
次の瞬間、俺は迅の腕に捕まえられてしまった。肺の中が、迅の匂いでいっぱいになる。俺の好きな匂いだ。迅は俺の頭を顎でグリグリしている。ちょっとくすぐったい。
「んー、あったかい」
「あったかいな」
しばらくそうしていると、迅の匂いと絶妙な温かさに包まれているせいで、段々と眠くなってきた。
「…ねむい」
「いいよ、後で起こしてあげる」
風邪をひいてしまうだろうかと少しだけ心配になるが、迅が止めてこないということは風邪を引く未来が視えないということだ。まぁ、たまにはこんな日もあっていいだろう。
窓の外で小さな雪が落ちていく。
冬っていいな。寒いのは嫌だけれど、こうしてくっついていても誰にも文句を言われない。
俺は心に温かな幸せを抱えながら、夢の中へと誘われていった。
もう二度と、戻れない。ずるり、ずるりと落ちて行く。
卑怯でずる賢い人間へと成り下がる。
あなたは画面を上にスワイプして情報を流し見ているのだろうけど、
情報からはあなたが「るつぼ」に落ちていくように見えているよ。
まるで、木からリンゴが
落ちるように
気付けば、貴方の事ばかり
考えている。
今日も貴方に可愛いねって言われたくて
早起きして髪をセットして
メイクして
馬鹿だよね。向こうは私の事なんて
なんとも思ってないのにね
落ちていく/夜凪
─── 落ちていく ───
這い上がれるかは
自分次第
この世に地獄はないから
なんとかなるんじゃない?
その言葉を聞きたくない人も居るだろうけどね
落ちていく、落ちていく。
どこが上で下で。右も左もまったくわからない。
暗くてじめじめしていて、私はそれだけで泣きそうだった。
どうしてこうなったのかなんて、今さらになって考える。
だけどどうしたって自分を卑下する言葉しか出てこない。
そんなことしたってどうにもならないのに。
落ちていく、落ちていく。
そのまま私は慟哭した。
落ちていく
落ちていく
仕事に身を捧げ過ぎて
私の個性が落ちていく
私の気持ちは何をしたかったのか?
正直な気持ちは何だったのか?
落ちていく心を癒やすため
たくさん心の休憩を取り
私はわたしの心を大切にしようと決めた
落ちていかないで
私はわたしの心を抱きしめた
眠る前、眠りにつく瞬間、意識が落ちるようにストンと無くなる。それが心地よい気がする。幼い頃は寝つきが悪かったが、今はどれだけ寝ても眠いくらいに睡眠欲と仲良しだ。うとうとしたら本格的に眠りにつく準備をする。毛布にくるまればすぐにその瞬間はやってくる。うつらうつらしていた瞼が下がる。意識が落ちていく。それからしばらく起きない。今日も寝るのが楽しみだ。おやすみなさい。
〈落ちていく〉
落ちていく、落ちていく。
私の成績、生活環境、周りの評価。
何もかもが落ちていく、落ちていく。
私はそれを見ながら、まぶたを閉じ、二度と目が覚まさぬよう首に吊るしたベルトをかけた。
地球上にある全ての物体は下に落ちていく。
もちろん私の体も例外ではない。
そんなことを考えていたらもうすぐ地面につきそうだ。
自分よりうまく行っている人を妬んだり、そんな自分がいやだったり…
晩秋の庭で
ただ一心にひたすらに
エサをつつき続けている
ヤマガラを観ていると
そんな心の曇りが落ちていく
【落ちていく】
落ちる感覚というのは不思議だ。その時だけ何にも頼れない。今、私が底なしの穴に落ちていると仮定しよう。立ってバランスを取ろうにも立つために必要な足場が無い。体を大の字に広げ、落ちていこうにもその後はどうする。逆に後ろ向きに落ちるのはどうだろう。いや、きっと無理だ。底なしだから受け身を取ろうにもどのタイミングでやればいいのか
わからない。どうにもバランスを取れず、体がよろめいてしまう。おまけに身体の中の内臓が上がっている感覚もある。また落ちている身からすれば、勢いよく風が吹いているような感覚のでうまく息もできないだろう。
そんなとき私たちは何をすればいいのか。
知らん。
「落ちていく」体力が落ちていく。気持ちが落ちていく。最近は、それらをなんとかしようともがいている、いやコントロールしたり、努力をしていこうと思っている。まずは、体力の維持、上昇を目指そうと筋トレを週に何度かやってみた。そして、一カ月経った。すると、気持ちも上昇する時がある。自分の体と心は一心同体だ。また進んだり、あともどりしたり、一進一退だ。
イーナ
気がつけばある駅にいた。
ふと壁をみる。
”出口 0”
「出口0…?」
出口とはなんだろうと思いながら隣にあった”ご案内”という看板に目をやる。
”ご案内 Guide
異変を見逃さないこと
Don't overlook any anomalies.
異変を見つけたら、すぐに引き返すこと
If you find anomalies,turn around immediately.
異変が見つからなかったら、引き返さないこと
If you don't find anomalies,do not turn back.
8番出口から外に出ること
To go out from Exit 8.”
「なんなんだ、この案内…」
異変とは何なのか、なぜ8番出口からでなければいけないのか。
そんなことを考えていたらキリがないので、取り敢えず前に進むことにした。
「それにしても埃ひとつない綺麗な駅だ…」
天井にはLEDの蛍光灯が6つ程度あり、壁には白いタイルが敷き詰められている。その壁にはポスターが6枚はられている。それぞれ手前から、エイト歯科医院の赤(?)が印象的で可愛い歯のキャラがのっているポスター、アルバイトパート大募集!と書かれていてよくフリー素材とかでよく見る感じのイラスト調の女性が写っているポスター、NEW OPEN!!DOG SALON ZUIと書かれていて犬のイラストが5匹のっているポスター、日々の身近なトラブルも司法書士にお任せを、と書かれているポスター、MAKEUP ARTと書かれていて実写のメイクしている(眉毛になにか白いものがついている)目が上下に貼られているポスター、MOVEFESと書かれていてヘッドホン付けている実写の女性がのっているポスター、とある。その隣には目のマークの防犯カメラ作動中とかかれているポスター(?)がある。
別にそんな気になるものがあるわけでもないな、と思いながら反対側の壁に足を運んだ。
反対側の壁には従業員しか入れなさそうな扉が3つあり、扉の上に2つ換気扇(?)がついていた。扉の隣にはこじんまりと消火栓、消化器があった。
なにか視線を感じ天井を見ると監視カメラがあった。
「そりゃそうか。」
あのポスター(監視カメラ作動中)があるからそりゃあるよな…と思っていると後ろから足音がした。
バッと振り返るとそこにはこの通路を歩いていくサラリーマン(頭は寂しげ、手にはカバン、服装は…Theサラリーマン)がいた。僕は他にも人がいることにホッとし、先に進むことにした。先に進むとまた同じ看板があったが数字が変わっている。
”出口 1”
出口1…?そう思いながら先に進むとまた同じ駅の同じ通路についた。
「えっ…?」
僕は何かの間違いだと思い今来た道を引き返した。
が、戻っても先に進んでも絶対同じ通路に行きついてしまう。しかも1だった看板も0に戻っている。それに通路に行くたび絶対におじさん(サラリーマン)がいる。話しかけてみたがスルーを貫き通されてなにもききだせない。ここで僕は冷静になってみてとある異変に気づいた。何故かおじさんが巨大化していたり、従業員の扉が少し開いておりそこから女性が覗き込んでいたり…
もしかして、これ、こういうのが異変なのではないかと。0が何も無い通路。要するに”覚えておかないといけない駅”なのだ。0がノーマルでありそのあと進む通路に異変が起きる。
”異変を見つけたら、引き返すこと
異変が見つからなかったら、引き返さないこと”
この言葉の意味がわかった気がする。
ということは出口はずっと先だ…。
…続く…