『泣かないよ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
泣かないよ
魔法界に戻って10年が経ち、私は自分が通っていた魔女学校で教師として働いている。
忙しく大変だけど、生徒たちの成長と向き合いながら充実した日々を送っている。
ふと、人間界で修行した日々や仲良くなった親友のことが懐かしくなる夜がある。別れの日はお互い悲しくて大泣きしたのを覚えている。
でも、今は泣かないよ。
涙は再会できた時に取っておきたいから。
彼女の笑顔とまた会おうという約束は、私をいつも支えてくれる。
泣かないよ
今日からそう簡単には会えなくなるけど、一生会えなくなる訳じゃない。だから、泣かないよ。
気づいたときには
僕は頂点で
君を捕らえ食べ
また次の君を探す毎日だった
いつか僕が飢えて分解されて
新しい芽が咲くときには
小さな白色の花でありたいと願う
弱音を吐くのは君に対して失礼だから
今日も堂々と歩き
幸福で残酷な役割を全うする
僕の終わりがやってくるその日まで
ずっと
泣かないよ
空が青かった。雲一つない。
手を握り締めて、伸ばした爪が手のひらに食い込んできて痛い。力を抜くように手を振りながら、歩き出す。
「甘すぎ」
さっき買った苺ソーダが、喉を焼きそうな甘さで、眉間に皺が寄る。太陽光にペットボトルを透かして見ると、炭酸が輝きながら、ピンクの中を上っていく。
大好きなあの人は、もう手の届かない遠く遠くへ行ってしまった。
綺麗できらきらしていて、優しく厳しく微笑む人で、ずっとそばにいたかったのに。
もう一口、甘すぎるソーダを含む。
こうして喉を焼く間は、皺を寄せている間だけは、涙が出ないと思いながら。
泣くんじゃないよ
そう言って君はいなくなった
だから僕はもう泣かないよ
君とまた出会う時に泣いていたら
きっと君に笑われてしまうからね
お題『泣かないよ』
さて、今日のテーマは【泣かないよ】。
子供が強がっているような、そんなイメージが浮かぶ。
可愛い感じだなぁ。
ここのところ物語を作っているので、今日は雑談系にしようかなぁなんて思っていたけれど、テーマ的には物語向きだ。
さて、どうしよう。
昨日は暗めだったから、今日は軽いタッチにしよう。
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「あっ!」
隣の席から上がった突然の大声に、私は肩をビクリと震わせた。
私と博士しかいないラボは、小さな声でもよく響く。
次いで
「あぁ〜」
と気の抜けるような声があがった。
入力作業の手を止めて隣を見ると、パソコンを前に突っ伏す博士の姿がそこにはあった。
おでこと机が仲良くくっついてしまっている。
なんだっけ、このポーズ。
およそ中年男性というカテゴリーから外れた所で見た気がする。
確か、癒やし系的な…。
ああ!ごめん寝だ。
猫ちゃんや子供以外で初めて見た。
いい歳をした男性がこのポーズって、なかなかアレだ。
そんな事を私が思っている間にも、ごめん寝のポーズのまま博士は何事かをモゴモゴ言っている。
博士、何言っているかわかりません。
「どうしたんです?」
何でこうなったかはわからないので、取り敢えず刺激しないように優しい声を心がける。
普段の博士は温厚な人物だ。怒っているところなんて見たことがない。
それでもアクシデント時は、何が本人にとって刺激になってしまうかわからない。
博士の機微を察する事こそ、良き助手というものである。
私の声が届いたのだろう。
博士から、ギギギッと錆びたロボットのような動きが返ってきた。
ロボットなら注油すればいいけれど、人間の場合はどうすればいいのだろうか。
思考に囚われそうになった瞬間、自力で錆に打ち勝った博士と目があった。
目の下のクマが凄い。
中年にしては円らな瞳をしている博士だが、今は死んだ魚のような目をしている。
「どうしたんです?」
「…ああ。…。…うん…」
モゴモゴと口の中で言葉を濁している。
目もキョロキョロと落ち着かず、意味もなく宙や床を見ている。とても気まずそうだ。
「Errorでも出ちゃいましたか?」
博士の肩がピクリと動いた。
適当な推察だったが、どうやらビンゴのようだ。
この落ち込みようだと、Errorから強制終了でも食らってしまったのだろう。
「バックアップファイルはありますか?」
博士の首が力なく左右に揺れる。
バックアップが無い…。もし、データが壊れたら1から作り直しだ。ファイルが壊れていないことを祈るしか無い。
最悪を考えるのは後にしよう。
ファイルが生きていると仮定して、最終保存時間が今日のいずれかの時間ならば、失ったデータは数時間分だけで済む。作り直すのはそこまで難しくないだろう。
「…最後に保存したのは、いつですか?」
「…3日前」
ラボの空気が固まった。
そういえば忘れていたけれど、博士は夢中になると止まらない人だった。
思えばこの3日間、帰り際に声掛けても反応がなかった気がする。
まさか3徹してるなんて、知らなかった。
ファイル、壊れてたら1からやり直しかぁ。壊れてなくても3日分の作業のやり直しなんだ。へぇー。
そのまま現実逃避をし続けたかったが、私は博士の助手である。
有能な助手スイッチをONにしなければ。
現実逃避する頭を無理やり押さえ付け、私はスイッチをONに切り替えた。
出来る助手たるものまず必要なのは、観察だ。
先程まで落ち着きのなかった目は、若干潤んでる。
口元はキュッと結ばれている。
肩は下がり、手足に力はなく、項垂れた様子でオフィスチェアに身を預けている。
えっと、こういう時は…。
「…博士」
「…うん。なーに?」
「泣かないでください」
「…うん。…うん。…泣かないよ…大人…だからね」
蚊の鳴くような声でうわごとのように呟くと、博士は再びごめん寝のポーズに戻ってしまった。
泣かないよ
「君は、どうして音楽で一度も挫折の経験がないの?」
先輩は随分と変な事を聞く人だなぁと心から感じた。でもよく考えると私は一度だけ生きることに挫折したことがある。そのためだろうか、音楽に触れられる事が嬉しくて、それを聞いてくれる人がいるなんて更に嬉しくて、挫折どころか、嬉しい限りじゃないか。こんなに素晴らしい世界があるのだと初めて教えてくれたのだ。
「音楽を愛してるからと、でも言っときましょうか。私にとって音楽は宝石箱。素晴らしい世界。だから、挫折もしない。いや、出来ない。挫折より音楽の偉大さに圧倒され、そんなもの挫折なんてもの、通り越してしまうのです。」
思い出に、夕日が重なって。
鼻の奥がツンとした。
こぼれそうな何かをぐっとこらえる。
痛いのは、今じゃないから。
「泣かないよ」
失恋に終わってしまったけれど
楽しませてくれてありがとう。
心からありがとう。
もう、泣かないよ。
ショコラ
泣かないよ
永久の別れじゃないのに
泣くよ
永久の別れだったら
でも どっちでも 思い出は
心に残る
家族だったら
こんな時はこう言うな
ってわかるから
参考にする時間を取さろう!
そして、姿勢を、ただそう
だけど 思い出は美しい
いい ばかり
とにかくわたしは元気に、生きるだけ
悲しい事言われたって、
鼻の奥がツンっと痛んだって、
深く深く落ち込んだって、
周りは何も変わらない。
なら、わざわざ伝える必要も無い。
大丈夫。泣かないよ。
言ったって理解して貰えないし。
泣いたって同情されるだけだから。
大丈夫。笑えるよ。
いつもと何も、変わらないでしょ?
私の気持ちに、気づかないでしょ?
涙を零さないように目を閉じて笑ったら、
みんなも笑顔を返してくれるから。
ふと思い出す。
それはお風呂に入っている時、道を歩いている時、そして寝る直前。
小さい時のこと。
私は昔から泣き虫だったような気がする。
転んだ時、問題が解けなかった時、ババ抜きで負けた時、うんていで手の皮がむけてしまった時。
自分の意思とは反対に涙がとめどなく溢れてくる。
早く止めなきゃと思うほど頬に伝う水の量は多くなり、しばらく経てば鼻水も流れてくるのである。
そんな私に母は決まってこう言うのだった。
『泣かないよ』
私はその言葉が苦手だった。
背中をポンと叩かれてその言葉を言われる度、少しだけムカムカした気持ちになったことを覚えている。
こっちだって止められるものなら止めたい。
こんなに泣いた所で何にもならないのは自分がよくわかっている。
どうやったらこの溢れる涙を止められるものか示してほしいとすら思った。
すると、こちらの考えを見透かしたかのように母は続ける。
「止めるって気持ちがないから涙が止まらないんじゃない?痛くない、辛くないってずっと唱えれば自然と涙はひいていくもの。」
これを得意げに言うもので、私は幼いながら呆れていたような気がする。
でも幼い頃なんて親が全てだ。
私はその考えが正しいと思ったのか、それとも母の機嫌を損ねないために渋々従ったのか、次第に泣くことを我慢するようになった。
それでもやっぱり人間は泣かないなんてことはできない。
だから、どうしても耐えられない時は欠伸の振りで誤魔化したり、布団にくるまって声を押し殺していた時もあった。
今になってみるとあれは呪いの言葉のように感じる。
泣くという行為は、負の感情を綺麗さっぱり洗い流してくれるものだ。
自分が今日した失敗も、罪悪感も薄くしてくれる。
そうやって前を向いて明日を始められると考える。
私は今でも泣くことを我慢してしまう。
明日を始められずに、今日に取り残されたままの日が多かった。
泣かないよ。
その言葉がダムになって、頭のぐるぐるが堰き止められている。
そして、そのぐるぐるが大きな波になっていき、私に打ち付けられる。
内側から私を攻撃する。
もう無理です。嫌です。やめてください。自分はこんなこと考えたいわけじゃない。これは私のミスじゃない、あいつが悪い。駄目だよなんで自分の失敗を相手に押し付けるの。駄目人間だ。存在してはいけない。もう駄目だ。
泣かないよ。
私はいつかも分からない今日に取り残されたまま。
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泣かないよ
きみが唯一残してくれた僕宛ての手紙
泣き虫なきみへ
置いていってしまってほんとにごめんね。
もしかして泣いてたりする?笑
泣かないでよー。
私が居なくてもきみなら大丈夫ー!
そういえばさ病室で話したこと覚えてる?
私が将来何になりたい?って聞いたらさ
君は迷わず
「たくさんの人を救う医者」
って答えてくれたよね。
あれ私のためでしょ?すごーく嬉しかったよ
だーかーらー!
絶対叶えてよ?笑 辛くて苦しんでいる
患者さんを救って。君ならできる
だって、私の大好きな人だもん!笑
頑張ってね!
これから先辛いこととか逃げ出したくなる時が必ず来ると思う。
けど大丈夫!私が空から応援してるから!
頑張ってね。
ずっと応援しています。大好きでした
最後にー!
私のために泣かないで。泣いてると私も悲しいよ。だから笑って!
いままでありがとう。
あと手紙とか書くの初めてで話とか
急に飛んでるの。ごめんね。
君のことが大好きでたまらない人より
2024/3/17 泣かないよ
【泣かないよ】
ぼく、泣かないよ
おひっこしして友だちとはなれることになっても
パパとたまにしか会えなくなっても
泣かないよ
ぼくは強い子だから
ママが何日か帰ってこなくても
ロボットのおもちゃやミニカーがあるから
泣かないよ
おなかがすいても
のどがかわいても
ねてしまえば大丈夫だから
泣かないよ
ぼくは泣かないよ
泣いてもなんにも変わらないって分かってるもん
泣いてもおひっこししなきゃいけないし
パパといっしょにはいられないし
ママも帰ってこないもん
だから泣かないよ
でもね
新しいがっこうで
つらいことがあったとき
だれにも話せなくて
ロボットに話してみても
やっぱりなんにも返してくれなかった
だけどあしたも学校にいかなきゃならない
泣いてもなんにも変わらないって分かってるのに
どうしてかな
勝手に涙が出てきて
泣かないって思ってたのに泣いちゃった
だけど
二日ぶりに帰ってきたママに
「何もなかった?」って聞かれたから
「大丈夫」って答えちゃった
「ぼくは強い子だから泣かないよ」って言っちゃった
ママは「そうよね、アンタは強い子だもんねえ」って言って
ぼくの頭をなでてからお金をテーブルに置いて
またどこかにいっちゃった
ぼく、そのあといっぱい泣いたんだ
新しいがっこうの新しいクラスで
みんながいじわるしてくることとか
パパやママともっと一緒にいたいと思ってることとか
一人で過ごすのがさびしいこととか
なんでか分からないけどいつも不安なこととか
いっぱいいっぱい考えて
いっぱいいっぱい泣いたんだ
だけどね
そのあとぼくは泣かなくなったんだ
かなしくてもうまく泣けなくなっちゃった
もうなにも感じなくなっちゃったのかな
ママに会えても
嬉しいとも思えなくなっちゃったし
クラスのみんなにいじわるされても
どうでもよくなっちゃった
なんでだろうね
僕は泣き虫だ。
悲しい事があったら泣くし、嫌な事があっても泣く。
この前大好きなペットが亡くなった時には2日は泣き止まなかった。
両親からも「泣いてばっかりでみっともない」なんてよく怒られている。
でもそんな日々が僕はとても好きだった。
でも僕は何時しか泣けなくなった。
涙が出なければ、僕は両親の気をひけないだろう。
そう思っていた。どうにか泣かなくては。
一生懸命頑張った。だがお父さんには逆効果だったみたいだ。
お母さんとお父さんが離婚した。
僕はお母さんに引き取られた。
離婚の原因は僕だった。
お父さんは、僕の事を気味悪がって離婚した。
僕から距離を置きたかったようだ。
僕のせいだ。
もうお母さんの負担になる訳にはいかないから。
だからもう
僕は泣かないよ。
僕はこの時から悲しいという感情を感じ取れなくなった。
小学生の時「何年後に死ぬんだ」
言われ、もう3年以上過ぎようとしてます。
あの頃は嘘だろうと思ってました。
病名言われず
ただ、一言そう言われ
周りの子はその子を避けました。
中学にあがり中三の頃
久しぶりにその子を見つけました。
心がぼろぼろでした。
私はその子に懐きました。
いつもいつも、傍に居ました。
自ら絶つなば
必死に止めました。
「大切だから。」
今。何気ない会話を貴方とします
毎日します。思い出も作ります。
貴方が昔の記憶を塗りつぶせるように。
貴方がこの世からいなくなる時は
笑ってまたねをします。
貴方にそう言われたから。
【泣かないよ】
泣かない?泣かなきゃ前に進めないわよ。
なにかっこつけてんのよ。
人生なんて感情むき出しにしたもん勝ちよ。
今まで感情おさえつけて良い思いした試しがないわ。
だからみんな泣け!!!泣きまくれ!!!
泣くのは生きてる証だ!!!
そして枯れるほど泣いたら、
好きなお菓子と好きな映画で笑いまくって!
怖がりの子が叫ぶのは強がりって知ってる。
一見怖い金髪君は強がりで、きっと怖がり。
【怖がり】
※残酷表現アリ〼
弟ができた。
初めてガラス越しに見たときは、大きくなったら何をしようってそればっかりだった。
でも病院から弟が来てから、私の生活は一変した。
「ねえママー? おやつはー?」
「ねえママ、髪しばって?」
「ママお絵かきしよー?」
前までなら、うんって頭を撫でてくれたママは毎日泣く弟につきっきり。
「後でね」
ママの後でやるリストはどんどん溜まっていくのに、後はずっと来ないみたいだった。
それなのに、弟の願いはどんどん叶えられていく。ご飯も、おむつも、おもちゃも。
なんで?
そこでようやく、私が楽しみにしてたのは弟じゃなくて弟と遊ぶことだって気づいた。
夜中に泣く弟の声でママが起きる。あったかいのがなくなるから私も起きる。
寝れない。寝たいのに、ママが居ない。
……やだ。
ガマンできない、お姉ちゃんじゃない。名前で呼んでよ、こんなのやだ。
やだ――!
「大変なことになっちゃったの。ちょっとお家でお留守番できる?」
「うん」
「いい子。泣かないでいてね。ーーくん見つけたらすぐに帰ってくるから」
「泣かないよ」
もうーーくんも、私も泣かない。
もう大丈夫だよ、ママ。夜に起きなくていいよ、私と遊ぶだけでいいよ、私は自分のこと自分でできるよ。
【泣かないよ】2024/03/17
大好きなママは本当を知って泣いてしまいましたとさ。
泣かないよ。たった少しのことだから。
私より辛い人はいっぱいいるから。
だから、泣かないよ。
私はまだ、大丈夫。
大丈夫。
泣かないよ
お母さんと約束したんだ
嬉しい時は笑おうって
泣かないよ
嬉しいことがあって
笑えなかったとしても
泣けないよ
苦しくて辛いのに
涙一滴も出てこないの
泣きたいよ
お母さんと離れ離れになるなんて
嫌だから
もう泣かないよ
嬉しい時は笑うんだ
悲しい時は泣けばいい
151テーマ【泣かないよ】
書き殴ったので意味は無い。以上!