『桜散る』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
題
桜散る
今日は食材の買い出しに出かけた。そしてふと景色を見ると、記憶では確かにそこに見事な桜が並んでいたはずなのに、今ではぎっしりと葉を茂らせた木が並んできた。最近私の曜日感覚や日付感覚がないせいもあるが、ずいぶんと早く桜が散ってしまった様に感じる。人から聞いた話だが、桜がやっと咲いたと思うと毎年連日雨が続き、すぐに桜を散らしてしまうらしい。私は気にしたことなどなかったが、それを聞いていた他の方々も同意していたので本当なのだろう。見事な桜の記憶がある筈なのだが、もう私の中にはない。忘れてしまったのだろう。とても綺麗だったと言う事実だけをいつまでも覚えている。来年の私は桜を綺麗と思っているだろうか、見る機会はあるだろうか。まだ今年も終わっていないというのに。
桜といえば出会いの場でも別れの場でも、いつでも周りの背景として溶け込み、どっしりと構えているような気がする。桜が散ったということは、もう出会いも別れも落ち着いたのだろうか。出会った人は何も考えず、今はとりあえず大切にしておくといい。人生経験の少ない私がいえたことではないが、どうせこの後付き合っていくにつれ性格がわかっていくのだ。何も知らない今だけは、その人の事よりも人脈という点でとりあえず大切にしておくと良いだろう。縁を切るのは後からでも出来る事だ。別れた人は、もしかしたら、また会えるかも知れないな。時が経ちいづれどこかでばったり、なんてこを私はよく経験した記憶がある。世界は確かに広いが、自分が人生の中で見る世界はとても狭いだろう。いい別れにしろ辛い別れにしろ、引きずるのは今だけである。どうせそのうち広い広い世界に翻弄されていくのだ。いつまでもとまってはいられない。数年後またばったり会った時に、自分だけ忘れていて苦労するがいい。なんて意地悪は置いておいて、別れはその人との最後の思い出となる。良いも悪いもどちらであっても結局記憶には残るのだ。あまり気にすることはない。いい加減な!と思うかも知らんが、そうでも思っておかないと、膨大な人を相手にしてられない。それは心の弱い私に限ったことの話かもひしれないがな。人それぞれとはよく言ったもので、相手の気持ちなど真実はわからないのだから、自分の都合のいいように思っておけばいいのだ、別れたのだからもうどうせ合わないのだし。広い世界を見るといい。
今回の話は、一段落目は私の最近の生活の話、二段落目は出会いと別れに対する思いを書きました。ずいぶん長くなってしまいましたので、ざっくり目を通して読み手の方の読みたいところだけ読むのが良いでしょう。
桜、散る。散る。まだ、褪せないままで、
あの日から大嫌いなもの
桜散る
桜散る
そして私達も 散っていく
桜散り 春から夏へ変わる季節
だが変わらないのは夢への希望
桜散る
その花に想いを乗せて…消え去ってくれ
桜と一緒に僕も美しく散れたらどんなに嬉しいことだろうか。
ああ、桜の時期もお仕舞いか、
もう夏が来るんだ。
そうか…貴方と出会ったのも、貴方と別れたのも
夏の日だったね。
あれから、何度も貴方のこと忘れようとしたけどさ…
結局無駄だったみたいだよ。
夏が来る度に
呼吸する度に
夢を見る度に
何をしてても、貴方が焼き付いて離れない。
正直、何も手に付かないんだ
思いつく限り楽しいことしてても、
ああ、ここに貴方が居てくれれば、って
そんなことばっか考えて…………
でも、もう大丈夫!
何でかって、
だって夏が来るから。
夏の匂いは、貴方の匂い。
夏の暑さは、貴方の体温。
ぜんぶ、
貴方の全てを抱き締めながら、
(天国の貴方に『ただいま』を言いたいんだ)
桜は5枚で1つ。
4つでも、3つでも、
桜だけれど完璧な桜ではない。
仲良しの5人組。
1人でも欠けたら
もう、違う。
4月の雨の日
桜散る。
「桜散る」